旅レポ

森と湖の国フィンランド~一番近いヨーロッパへリラクゼーショントリップ~(その2)

サンタクロースのホームタウン、ロヴァニエミ編

 フィンランドといえばサンタクロース! サンタクロースといえばフィンランド! ということで、フィンランドへの旅の第2回はクリスマス・ウィークエンドにぴったりの旅レポをお伝えします。

 舞台はフィンランド北部のラップランド地方にある街ロヴァニエミ。ここは一年中サンタさんに出会える「サンタクロース村」があることで知られる人気の観光地です。ほかにも北極圏の文化やオーロラの神秘が学べる博物館「アルクティクム」など見どころもたくさん!ハンドクラフト体験の様子やステキなホテルのご紹介もありますので、ぜひ最後までご覧くださいませね~♪

メリー・クリスマス!

北極圏の入り口の街、ロヴァニエミで本物のサンタさんに出会う

 ロヴァニエミはArctic Circle(北極線)が走っている、極北の街。ちなみに北極線というのは北緯66度33分以北の地域を指す「北極圏」の限界線のことを言うので、北極圏の入り口に位置する街、ということになります。もちろん私にとっては人生最北の地! なんだかそれだけでテンションが上がってしまいました。

 そんなロヴァニエミ中心部から8kmほど郊外にある「サンタクロース村」は、本物のサンタさんに会える場所として世界中から観光客が訪れる人気の観光スポット。お土産屋さんやカフェなども充実していて大人も子供も楽しめるテーマパークですよ。

こちらが1年中サンタさんに会えるサンタクロース村
ロヴァニエミはArctic Circle(北極線)が通過する街
北極線をまたぐの図
顔ハメ看板好きにはたまらないゴージャス仕様な看板を発見

「サンタクロース村」は入園無料で、“サンタクロース・オフィス”にいるサンタさんに会うのも料金はかかりません。グループごとにその部屋に入って記念写真を撮ったり握手したりおしゃべりしたりできます。

 有料で写真や動画撮影のサービスもあって、意外にこの動画がオススメ! ドアを開けて本物のサンタさんを見た瞬間の自分のうれしそうな顔は、あとで冷静に見ると笑えました。大人になってもサンタさんはサンタさんなのです!

サンタさんの部屋で一緒に記念撮影もできちゃいます
サンタクロース村で働く妖精みたいなかわいらしいお嬢さん
クリスマスムード一色のお土産物屋さん
マリメッコやイッタラのアウトレットストアもあって財布の紐が緩みまくり

 サンタクロース村でのもう一つのハイライトは「サンタクロース・ポストオフィス」。ここからクリスマスカードを出せば、特別な消印が押されてクリスマスシーズンに届けられるシステムになっています。

 さっそく私もポストカードと切手を買って日本の家族に出してみたところ、12月10日頃に届きましたよ。ちなみに有料(8.5ユーロ=約1020円、1ユーロ=120円換算)にはなりますが専用の用紙に自分の名前や住所など宛先を書いて(ローマ字表記)申し込むと、サンタクロースからの手紙も受け取ることができちゃうんです。

サンタクロース・ポストオフィスの入り口
郵便局内にはたくさんのポストカードが売られています
この赤いポストに投函するとクリスマスシーズンに届きます
私も日本に何枚か出すことに。切手がかわいい!
フィンランドから後日届いたカード! この特別な消印はコレクターにも人気なんだとか
トナカイのふれあい広場(5ユーロ=約600円)もあります
近くでみると迫力ある角
餌やりもできて楽しい♪
Santa Claus Village

所在地:Joulupukin Kammari, Joulupukin Pajakyla, Joulumaantie 1, 96930 Rovaniemi
入場料:無料 ※サンタクロースとの記念撮影は40ユーロ(約4800円、最大5人まで。1人増えるごとに5ユーロ)。
Webサイト:Santa Claus Village(英語)

ラップランドや北極圏について学べる博物館「アルクティクム」

 市内中心部からは徒歩15分というロケーションにある博物館「アルクティクム」は、ガラス窓の天井が目を引く美しい建物です。冬のシーズンは運がよければこの天井越しにオーロラを見ることもできるそう!

 ラップランドの歴史や文化、人々の暮らしの変化などをクオリティの高い展示内容で見せてくれて、白夜や極夜、オーロラのメカニズムなども学べる楽しい施設になっています。

ロヴァニエミ中心部にあるアルクティクム博物館
ガラスのアーチ天井が印象的
案内してくれた広報の女性。素敵~!
カフェ・レストランも洗練されたフィンランドデザイン
ココ、剥製のクオリティが半端ないのです
白夜ってこういうことなんですよの図
Arktikum

所在地:Pohjoisranta 4, 96200 Rovaniemi(ロヴァニエミのシティセンターから徒歩で5~15分)
料金:大人12ユーロ(約1500円)
Webサイト:Arktikum(英語)

ラップランドの伝統工芸にふれるハンドクラフト体験

 ラップランド地方の伝統工芸品を製作・販売しているカンガスニエミ夫妻のアトリエを訪ねました。ここではトナカイの角や皮、骨を使ったネックレスやキーホルダーなどを実際に作ることができる施設で、日本人観光客もたくさん訪れる有名なところ。そのおかげか(?)肝っ玉母さん風のカンガスニエミ夫人は、「チョット、イイデスカ? キイテクダサイ!」といった具合に、ちょこちょこ日本語を挟んで説明してくださり、それがかな~り楽しいのです。

森の中にたたずむ素敵なおうちでクラフト体験をしました
道具はすべて借りられるのでご心配なく
教えてくださったのは、こんな陽気なお母さんと真面目そうなお父さん
ときどき日本語を混ぜて楽しく説明してくれます
巾着を作るチーム
私はキーホルダーに挑戦。まずは紐を編むところから
好きな石などのパーツを選んで
雪の模様を焼き付けてもらったら
完成です
最後にお隣にあるご自宅でスイーツとお茶をいただきました

 こちらの「アトリエカンガスニエミ」でのクラフト体験は1人38ユーロ(約4600円)。日本からの申し込みはロヴァニエミの観光局にメールするか、ロヴァニエミにいる場合は直接窓口でご予約を。手づくりのものやフィンランドの伝統工芸品に興味がある方にはオススメのアクティビティですよ。

Atelier Kangasniemi

所在地:Ounasjoen itäpuolentie 925 96900 Saarenkylä
Webサイト:Atelier Kangasniemi

極北地方にあるロヴァニエミってこんな街

 人口約6万1000人ほどの街、ロヴァニエミ(一方トナカイは14万頭いるらしい)はラップランド地方の経済の中心都市。そしてフィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルト設計の建物が多くある街でもあります。

 記事冒頭のイラストに描いたように、街の設計がトナカイの角の形というのもそうなのですが、市役所、図書館などが集まる行政文化センターの設計までもアアルトが手がけています。第二次世界大戦で街の90%が壊滅したというロヴァニエミの街ですが、今はそんな悲劇をまったく感じさせないほどモダンで、フィンランドデザインにあふれた街へと変貌を遂げているのです。

サンタクロースの街らしい顔ハメ看板
街の中心部にあるツーリスト・インフォメーション
カフェ
パブ
24時間営業のスーパー
お土産探しにのぞいてみた雑貨屋さん
ワッペンとマグネットをお土産に

サンタズ ホテル サンタ クロース

 ロヴァニエミでの宿泊は、街の中心部の便利なロケーションに建つ「サンタズ ホテル サンタ クロース」。全168室で、ロヴァニエミでは一番大きなホテルのようです。スーペリアルームを利用しましたが、お部屋がとにかく広くて開放感抜群。バスタブがついていることも大きなポイントです。北欧らしい赤いソファや木のテーブルがとっても素敵でした。

 デラックスルームやジュニアスイート、サンタクローススイートなどになると全室サウナ付きだそうですよ。ラップランド料理を堪能できるレストランや、カフェバー、コーヒーショップなどもあって快適なホテルライフを過ごせます。そうそう、北の地域のホテルなのでお部屋が寒かったらどうしようと心配していましたが全然問題なく、しっかりと暖房設備が整っていました。

街の中心にあってどこへ行くのも便利なサンタズ ホテル サンタ クロース
きっと年中クリスマスっぽい雰囲気のフロント
スーペリアルーム。天井が高く広々していてファブリックも素敵
バスルームのすりガラスは、よく見るとトナカイ模様
ミニバーは雪の結晶がモチーフ
栓抜きもいちいちフィンランドっぽい
壁にはトナカイの角
今夜のゆきぴゅー@ホテル・サンタクロース
Santa's Hotel Santa Claus

所在地:Korkalonkatu 29, 96200 Rovaniemi, Finland
Webサイト:Santa's Hotel Santa Claus

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。