旅レポ

リラックス滋賀!~美女とめぐった琵琶湖の北東&湖北エリア(後編)

賤ヶ岳、バームクーヘン豚、漆のカラフルカフェグッズ、最後は美女と庭園で一服!

“滋賀県だから出会える旅”というテーマの滋賀県主催のプレスツアー「滋賀が産んだ日本一の美女とめぐる!『日本屈指の観音さま』と『秋の里山』に癒やされる旅」の後半編は、いよいよお待ちかね、2016ミス・ユニバース日本代表の中沢沙理さんが登場です。

 中沢さんは、今年(2016年)の3月に開催されたミス・ユニバース日本大会で滋賀代表として出場し、見事グランプリに輝いた1993年生まれの現役女子大生! 現在は、2017年1月に開催される世界大会に向けてジムに通ったり、英会話に励んだり、メイクレッスンをしたりの毎日なんだそうです。プレスツアー2日目は、そんな中沢さんと一緒に滋賀の見どころをまわってきましたよ。

空気もごちそう♪ 想古亭源内で迎える清々しい朝

思わず布団の中からスマホに手を伸ばして撮った一枚

 今回宿泊した奥琵琶湖の里山にたたずむ一軒宿「想古亭 源内」。前日は暗くなってからのチェックインだったため、お宿の全貌を見ることができなかったのですが、翌日朝風呂に行くときの里山の朝の空気がとっても気持ちよくて、なんて贅沢な朝なんだろうと思ってしまいました。

竹林に囲まれているエントランス
部屋からはこんな里山の風景が
茅葺き屋根の母屋。こちらでお食事をいただきます
これぞ日本の朝ごはん!割烹着姿の女将がご飯をよそってくださって感激
上段の真ん中は滋賀の郷土料理「えび豆」。初めて食べたけど美味しかった!
ごはんには自家製のしそふりかけ

 女将さんが「すぐ近くに伊香具神社という神社があって、そこの鳥居がとても珍しく日本でここにしかないものなんですよ」と教えてくださったので行ってみると、たしかに今までに見たことのない鳥居が! 三輪式と厳島式とが組み合わさった伊香式という独特の鳥居なんだとか。神社好きさん、特に鳥居好きさんには有名な神社だそうですよ。

伊香具神社の鳥居。たしかに珍しい形!
苔むした感じが雰囲気あります
田んぼが広がるこんなのどかな場所でした

奥琵琶湖と余呉湖を一望! 湖北随一の景勝地、賤ヶ岳へ

お待たせしました! 2016ミス・ユニバース日本代表、中沢沙理さん(滋賀代表)の登場です

 次に向かったのは長浜市にある標高400mほどの山、賤ヶ岳(しずがたけ)。ここは織田信長の死後、後継を争って羽柴秀吉と柴田勝家が死闘を繰り広げた場所です。この戦いに勝利した秀吉は天下人への道を歩み始めたことから、日本の歴史上とっても重要な場所であると言えるでしょう。山頂へはハイキングコースもありますが、私たちは山麓から観光リフトで上がりました。

いきなり羽柴秀吉のノボリ旗
シンプルなリフトが新鮮です
山頂へは5分ほどで着きます
リフトを降りて少し歩くと琵琶湖が眼下に
賤ヶ岳の戦いで豊臣家臣として手柄を立て“賤ヶ岳の七本槍”と呼ばれた武将の顔ハメ看板が!
七本槍を知らなくても大丈夫。後ろにちゃんと名前が入っています
秀吉も見たであろう素晴らしい眺め
山頂にあった顔ハメ看板は、やっぱり羽柴秀吉でした

 この賤ヶ岳山頂からは、琵琶湖と逆の方向にもうひとつ余呉(よご)湖という湖が見えます。ぐるりと一周しても6kmほどとそれほど大きな湖ではありませんが、周囲の山々の景色が映り込む湖面から“鏡湖”の別名もある美しい湖なんだそう。日本最古の羽衣伝説などもあって、どことなく神秘的な感じのする湖でした。上から眺めただけでしたが、次回はぜひ湖のほとりに立ってみたいですわ~。

「賤ヶ岳は初めて。すごく気持ちのいい場所ですね」と中沢さん
賤ヶ岳を隔てた琵琶湖の北にある余呉湖。冬はワカサギ釣りで賑わうそう
再びリフトに乗って下ります

腹帯?! 安産祈願で知られるちょっと珍しい観音さま

大浦十一面腹帯観音堂

 次に向かったのは長浜市西浅井町にある大浦十一面腹帯観音堂。ここに全国的にみても珍しい“腹帯観音”があるとのこと。一体どんな観音さまなのでしょうか。

 時は戦国時代。織田家が浅井・朝倉連合軍を撃破した「姉川の合戦」の際、戦火を逃れるために、信仰心の厚い村人たちの手によって境内にある池の中に沈められた観音さま。それからなんと80年以上も池の泥の中だったそうです。あとになって引き上げられたときに、御体を“さらし”で拭いてきれいにしたそうですが、そのさらしを妊婦さんが腹帯として使ったところ全員安産だったことから、安産祈願の観音さまとして信仰されるようになりました。

全国から届くサラシや腹帯を巻いている観音さまに中沢さんも興味津々のご様子

 大浦十一面腹帯観音堂では、1週間~10日ほど実際に観音さまのお腹に巻いてご利益をいただいた腹帯をご祈祷していただけます。今では全国から安産祈願・子宝祈願に訪れるそうですよ。遠方で来られない人には腹帯の発送もしています。

サラシに印刷される絵柄の版木

 住職さんがいないため現在は8人の有志会で観音さまを守っている大浦十一面腹帯観音堂。入り口には「本日の当番」と地元の方のお名前と電話番号が書いてある札が掛かっていて、大切に守り続けられています。

大浦十一面腹帯観音堂

所在地:滋賀県長浜市西浅井町大浦634
Webサイト:大浦十一面腹帯観音堂

奥琵琶湖湖畔にたたずむラグジュアリーホテル「ロテル・デュ・ラク」

琵琶湖を望むこんなロケーションで今話題のグランピングも!
中沢さんの後ろに見えるのは琵琶湖の小島、竹生島

 奥琵琶湖の絶景を独り占めしているかのような贅沢なロケーションにたたずむ「ロテル・デュ・ラク」は、4万坪の敷地にプールやテニスコートも有するラグジュアリーホテルです。100インチのプライベートシアターを持つお部屋や、「北欧」「イタリア」「アジア」「ジャパン」という4タイプのコテージ12棟もあってさまざまなステイが楽しめそう。丘の上で楽しめるグランピングプランでは、琵琶湖に浮かぶパワースポット・竹生島を眺めながらシャンパングラスを傾けたりできちゃうそう。やってみたい!

ガラス張りで吹き抜けのロビー
ゴージャスなソファもお似合いの中沢さん
スイートルームの一例。明るく開放感のあるお部屋でした

 この日のランチは、ここロテル・デュ・ラクのメインダイニング「ル・ベイザージュ」でいただきました。ランチはシェフオススメの1コースのみで、前菜、魚料理、肉料理、デザート、食後の飲み物がついて5310円。食材は季節ごとに入れ替わるので別の季節に行く楽しみもありますね。

 今回私が楽しみにしていたのは、お肉料理のバームクーヘン豚! バームクーヘンの味がするわけでも、バームクーヘンの形(どんな?)をしているわけでもありません。

 バームクーヘン豚の正式名称は藏尾ポーク。滋賀県の有名菓子メーカー「クラブハリエ」のバームクーヘンの、製造過程で出る切れ端部分を餌に混ぜて食べている豚のことなのです。しっとりフワフワなクラブハリエの絶品バームクーヘンを食べて育った豚が美味しくないわけがありません! ということで、シェフの手によってほどよくグリルされ、大満足の一品だったのでした。

ガーデンの緑を見ながら食事を楽しめるメインダイニングルーム
シャンパンで乾杯。アルコールは別料金です
パンも焼きたてで美味しい
前菜はビワマスのマリネ。この素敵な盛り付けにテンションアップ♪
魚料理は「琵琶湖産すじ海老香る真鯛のポワレ ブールブランソース」
肉料理は「バームクーヘン豚のグリル季節の野菜を添えて」
デザートのソルベが絶品でした
こんな美女と一緒にお食事できて最高でした
ロテル・デュ・ラク(L’Hotel du Lac)

所在地:滋賀県長浜市西浅井町大浦2064
TEL:0749-89-1888
Webサイト:ロテル・デュ・ラク(L’Hotel du Lac)
※コースランチは前日までに要予約

お仏壇屋さんがプロデュース!? 漆のカラフルカフェグッズ

おしゃれな北欧デザイン!? いえいえ、滋賀県彦根市ブランドです

 彦根仏壇は400年以上の歴史があり、伝統的工芸品にも指定されている彦根市の地場産業。そんな彦根市で今回おじゃましたのは「井上仏壇店」。お仏壇が並ぶ広い店内で私たちが案内された棚には、ポップでカラフルなカップやマルチトレー、ミルなどのカフェグッズ。おおよそ仏壇店さんとは思えない商品陳列です。

まだ参考品となっていたコーヒーカップ。素敵な色合いです

 実は、生活様式の変化で昔ほど仏壇が売れなくなった昨今、何か自分たちの持っている技術でほかの商品を作れないかと考えて2010年に生まれたのが、この「chanto(シャント)」というブランド。

 伝統的な漆の色といえば黒と赤ですが、色漆に強い職人さんがいたことで現代の生活に溶け込むポップなカラーが実現出来たのだそう。木と漆という日本古来の天然素材が“現代の生活雑貨”として見事に進化を遂げたのです。伝統と技術をこんな形で平成の世に送り出した井上仏壇店さんに大きな拍手!

こちらが長年色漆の研究をされていた漆の塗師、中嶋誠作さん
実際に塗り工程を見せていただきました
井上仏壇店

所在地:滋賀県彦根市芹中町50
TEL:0749-22-1587
Webサイト:井上仏壇店

大名庭園「玄宮園」の特等席で至福の一服を

名勝・玄宮園の景色

 プレスツアー最後の訪問先は彦根城を望む旧大名庭園「玄宮園(げんきゅうえん)」。ここにある茶室・鳳翔台でお抹茶をいただきました。玄宮園は江戸時代前期に造られた池泉回遊式庭園で、ぐるりと歩ける池の周りは“近江八景”を表現するために樹木や岩などが配置されていて見応えがあります。

 私が訪れたときはまだまだ紅葉には早かったのですが、今はちょうど「錦繍の玄宮園ライトアップ」の真っ最中。見事な紅葉のライトアップを見ながらお抹茶をいただけるそうですよ。

築山にある鳳翔台から見た玄宮園
この景色を眺めながらの至福の一服です
茶菓子も美味しくいただきました
池を回り込んで、鳳翔台、その上の彦根城天守を眺めるの図
しっとりとした和の雰囲気もお似合いです
玄宮楽々園

所在地:滋賀県彦根市金亀町3-40
開園時間:8時30分~17時(無休)
料金:彦根城と共通で大人600円

夜間特別公開「錦繍の玄宮園ライトアップ」

期間:2016年11月12日~11月27日
開園時間:18時~21時(入場は20時30分まで)
料金:大人700円(昼間の観覧券では入場不可)

訪れれば訪れるほどハマりそうな、奥深い土地、それが滋賀

 日本の主要な交通網が集中する要衝であるがゆえに、昔から物資と文化が行き交う土地柄だった滋賀県。戦国時代に「近江を制する者は天下を制す」と言われたように、名高いお城がいくつもあり、歴史上の有名な合戦が繰り広げられた土地であったりもします。今回の湖北の旅では、いたるところで“日本の歴史”に触れることが出来ました。子供の頃は嫌々勉強していた歴史ですが(笑)大人になって「旅で触れる」と、もっと知りたい! と思えてくるから不思議ですわよね。

 私が今回のツアーで一番心に残ったのは、そんな戦いの地で、人々が土や池の中に埋めてまで守り抜いた観音さまの存在でした。そして、それを今でも地元の人が当番制で守り続けて、私たち観光客を受け入れてくださっている湖北エリアの観音信仰に深く感動してしまいました。

 大阪や京都、奈良といった一大観光地の近くにありながら、琵琶湖のイメージしかなかった滋賀県ですが、歴史や独特の食文化など、奥深い魅力に満ちています。湖国・滋賀。ぜひ皆さまも自分だけの新しい旅を見つけに行ってみてはいかがでしょうか。

最後は中沢さんの日本一の笑顔でさようなら

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。