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日本三景・松島に開業する、全室温泉掛け流し風呂付きスローラグジュアリーホテル「YOKI MATSUSHIMA」に泊まってみた

2026年8月10日 開業
日本三景「松島」の中心に開業するスローラグジュアリーホテル「YOKI MATSUSHIMA」

 グランビスタ ホテル&リゾートは、宮城県松島町にスローラグジュアリーホテル「YOKI MATSUSHIMA」(宮城県宮城郡松島町松島字東浜5-3)を8月10日に開業する。

 宮城県北東部、三陸海岸南部に位置する「松島」は、「宮島」「天橋立」と並んで日本三景といわれる名勝だ。リアス式海岸独特の地形の湾内に260以上の小島や岩礁を擁し、ほかでは味わえない独特な風景を楽しめる。その松島観光の中心には、JR仙石線 松島海岸駅と松島駅があるのだが、そのちょうど中間あたりの海沿いに「YOKI MATSUSHIMA」はある。

スローラグジュアリーホテル「YOKI MATSUSHIMA」
ホテルの車寄せ周辺
ホテル銘板とエントランス
エントランス夜景。右手に松島湾が見渡せている。海が近い
車寄せ周辺の夜景
エントランスには大きなのれんがかかっている

 JR仙石線は、東北新幹線 仙台駅と接続しているので、都心からのアクセスは良好だ。松島海岸駅と松島駅から宿までは、バスの送迎が用意されている。松島駅よりも松島海岸駅の方が海岸線に近く、周辺に観光施設が充実しているので、松島海岸駅からがお勧め。駅前のロータリーには遊覧船の受付施設やカフェもある。荷物が少なければ、周囲を散策しながらホテルに徒歩で向かうこともできる距離だ。

JR仙石線松島海岸駅は山間のなかにある
松島海岸駅の駅舎。線路は高台を走っている
ホームには小さな展望台が設けられていた
展望台からの松島湾の眺め。正面の福浦島は橋でつながっている
運転間隔は1時間に2~3本程度
周辺案内図。「YOKI MATSUSHIMA」は東浜の海岸線あたりになる

「YOKI MATSUSHIMA」は既存施設を全面リニューアルしての新規開業だが、一新した内装はとても洗練されていて、広めの客室は全室に温泉掛け流し内風呂が付いている。松島は日帰り観光が多いそうで、新規ホテル開業は20数年ぶりにもなるとのこと。ここで滞在型体験ができる居心地のよいホテルを目指している。

エントランスから入ると、別世界のロビーが迎えてくれる
松島を象徴する月と松、島を模した岩を置いた枯山水風のインテリア
ロビー横にレセプションがある
レセプションカウンター
ロビーラウンジの窓からは枯山水風の庭が見える
夜になると、テーブル中央で炎の演出がある
さらに奥に進むとバーラウンジがある。大きな窓から庭が見える
バーラウンジの大きなカウンター
カウンター横にコンシェルジュデスクがある
ロビーにはショップを併設している
石巻市の三輪田窯のカップ。鮮やかなブルー
栗原市の座主窯
七ヶ浜のアップサイクルブランド「Atelier K」のイヤリング
石巻市の三陸節、丸平かつおぶし
1階ロビーのエレベーターホール

全室温泉掛け流しの風呂が付く広めの和モダン客室

 客室は41~69m2と広く、全室に温泉掛け流しの風呂が付いている。露天風呂付きが9室、半露天風呂付きが17室の計26室だ。

 温泉はpH8.9のアルカリ性単純温泉、低張性アルカリ性高温泉で、ほぼ無色の柔らかいトロっとした肌触り。皮脂や角質を流す石けんのような効果があるという。湯は少し熱めに感じたので、いきなり入らずに加水して温度を調節するといいだろう。

 もっとも広い「温泉掛け流し檜露天風呂付」の「コーナースイート」は69m2あり、2ベッドとフロアマットレスで4名までの宿泊に対応する。外に出ることの可能な広いコーナー庭、畳の和室リビングなどを備えている。ベッドは米サータ製マットレスを採用。1泊の料金は、2名宿泊時で夕・朝食付き1室あたり22万4000円~。

「温泉掛け流し檜露天風呂付」の「コーナースイート」には、畳の和室リビングがある
温泉掛け流し檜露天風呂
ベッドはツイン。ベッドから露天風呂が見える作り
露天風呂の洗い場とチェア
広いコーナー庭があり、露天風呂とつながっている
洗面とシャワーブース。洗面台は2つ
デスクを用意している

「温泉掛け流し展望半露天風呂付」の「コーナープレミアムダブル」は57m2あり、240×210cmの広いダブルベッドが1つの客室で、2名までの宿泊に対応する。ベッドは、この部屋のみ米キングコイルのマットレスを採用している。窓に面した大きな半露天風呂が特徴だ。室内の快適性のままで、開放感を求めたい人向き。2名の宿泊時で、夕・朝食付き1室あたり20万4000円~。

「温泉掛け流し展望半露天風呂付」の「コーナープレミアムダブル」、奥にガラス張りの浴室が見える
240×210cmの広いダブルベッド。角部屋で窓も広め
温泉掛け流し展望半露天風呂
完全な露天ではないが、窓に面しているので開放感があり眺めもよい
洗面台やシャワーブースも1部屋にまとまっている
ベッドヘッド後方に広いデスクを用意している

「温泉掛け流し檜露天風呂付」の「和洋室ツイン」は、58~62m2あり、この部屋は4名までの宿泊に対応する。露天風呂付きの通常客室は、8室用意している。通常客室は、すべてサータ製マットレスのベッドを採用。2名の宿泊時で、夕・朝食付き1室あたり15万4000円~。ほかに、3名までのツインが1室ある。

「温泉掛け流し檜露天風呂付」の「和洋室ツイン」
温泉掛け流し檜露天風呂。松島湾の眺めがよい
リビングスペースのデイベッド風小上がり
洗面台とシャワーブース

「温泉掛け流し半露天風呂付」の「和洋室ツイン」は、46~51m2あり、2名までの宿泊に対応する。半露天風呂付きの通常客室は、16室用意している。浴槽は信楽焼の円形。2名の宿泊時で、夕・朝食付き1室あたり13万8000円~。

「温泉掛け流し半露天風呂付」の「和洋室ツイン」
温泉掛け流し半露天風呂。信楽焼の円形の浴槽
リビングスペースと小上がり
洗面台とトイレ

檜露天風呂付きの和洋室ダブルに宿泊

 試泊したのは、411号室の「温泉掛け流し檜露天風呂付」の「和洋室ダブル」の客室。46m2の広さで、1室のみだ。ダブルベッドは240×210cmもある。2名の宿泊時で、夕・朝食付き1室あたり14万4000円~。アメニティはスイートルームも含め同じなので、こちらにあったもので紹介しよう。

「温泉掛け流し檜露天風呂付」の「和洋室ダブル」
リビングスペース。小上がりに小さなマットレス
ベッドが露天風呂を見たところ。開放感がある
温泉掛け流し檜露天風呂
露天風呂からの松島湾の眺望
大画面テレビと冷蔵庫や食器の入る棚
ベッドヘッドまわり。牡蠣殻のアップサイクルで作られたアート
洗面台とシャワーブース
蛇口は掛け流し温泉をイメージした作り
シャワーブース。レインシャワーもある
トイレは別室で広め。もちろん洗浄機能付き
シャワーブースのシャンプーなどのアメニティ
歯ブラシなどのアメニティは引き出しに
アメニティを広げてみたところ
「GREEN EARTH 2050」のスキンケアセット
ボディタオルなどのアメニティ
ドライヤーはパナソニック製の「ナノケア」シリーズ
牡蠣殻を混ぜアップサイクルしたアクセサリートレイ
石巻市の三輪田窯のカップが使われている。杉のコースターともものわ杉ハーブティも宮城県産
カップなどの食器類
ドリンクなど
バルミューダのケトル
伊藤園のミネラルウォーター
冷蔵庫は引き出し式。ミニバーは料金内で自由に楽しめる
AIスピーカーがある。「Hello AI」で起動。フロントと通話も可
ベッドヘッドのコントローラー。ライトが松島デザイン。充電はPD対応USB Type-C
こだわりの職人技が光る伝統工芸品。仙台箪笥ティッシュボックス
寝具は3種も用意していて、好みで選択できる。ショートタイプ靴下も
スリッパは厚手だ
客室番号の表示
廊下は落ち着いたデザイン
廊下にはアートが飾られている。宮城の伝統工芸仙台箪笥

 すべての部屋に温泉があるが、最上階には「みはらしの湯」も用意している。景色を眺めながら寝転んで湯に浸かる寝湯がある。日の出前~10時と15時~24時に営業している。45分の貸し切りで5500円。また別に1階の大浴場もあり、こちらにはサウナも用意している。

最上階の貸し切り温泉「みはらしの湯」。奥に寝湯がある
窓は半分開放されている。眺望は抜群
1階の大浴場。こちらは男湯。女湯はもう少し広いとのこと
浴槽まわり。露天ではないが窓は大きく庭が見える
サウナも用意する
脱衣所は鍵つきロッカー完備
洗面ブース

松島湾の夕日を眺めながら懐石料理とペアリングを満喫

 2階に54席のレストランを用意する。1泊料金には夕食と朝食が付いているので、料理はこちらでいただくことになる。

 夕食は月ごとに変わる懐石料理コース。コースでは各料理にペアリングするアルコールも提供される。朝食は季節ごとに変わるコースで、焼き物は3種から選ぶことができる。

 コンセプトとして「和美旬郷(わびしゅんごう)」を掲げていて、松島の膳などの和食文化を、美容と健康への配慮して、季節が最も輝く旬に、宮城の地域連携や価値共創をしていく、という意味合いがある。このコンセプトによって調理長が選び抜いた食材を、その過程や背景とともに楽しめる食文化体験を目指していきたいとしている。

2階のレストラン。カウンターもある
海側を見る窓ぎわ席も多数用意
窓ぎわ席からの眺め
テーブル席は1段上がっていて見晴らしがよく、こちらからも眺めがよい
夕食の会席料理「文月」。先付「女川産がぜうに」、前菜「雄勝産帆立」「合鴨ロース」「松島穴子」「仙台茶豆の海老真丈」、吸物「牡丹體順才」、造り「三陸産鱸藁焼き」「石巻産鯛昆布締め」「鰹銀皮造り」、煮物「賀茂茄子揚げ出汁」、口直し「車海老 北寄貝 黄味酢」、進肴「栗原の漢方和牛炭火燒」、食事「北限のしらす菜ご飯釜焚き」「十三浜べっこう蜆汁 香の物」、水菓子「あらごし桃ゼリー」「ずんだチーズケーキ」「抹茶最中」

 ここから実際にいただいたメニューとペアリングを抜粋にて紹介しよう。

食前にかつおぶし出汁と混ぜる抹茶が提供された
先付の「女川産がぜうに」
前菜「雄勝産帆立」の寿司は、海苔に巻いて食べる。「合鴨ロース」「松島穴子」「仙台茶豆の海老真丈」。ペアリングに、フランスのプロヴァンス地方ドメーヌ・オットのバイ・オット・ロゼ。爽やかな口当たりで帆立によく合っている
ハモの吸物「牡丹體順才」
次の料理のペアリングは、サンセール白ワイン。ソーヴィニョン・ブラン
造りの「鰹銀皮造り」、このあと「石巻産鯛昆布締め」「三陸産鱸藁焼き」が続く。窓の夕景がキレイだ
佐多宗二商店のプレミアムなAKAYANE山椒クラフトスピリッツ。ストレートと炭酸割りを飲み比べ
煮物の「賀茂茄子揚げ出汁」
次の料理は肉なので赤ワイン。フランスのブルゴーニュのピノ・ノアール、ルイ・ラトゥール 2023年
目の前で手際よく肉を切り分けてくれた
進肴「栗原の漢方和牛炭火燒」。漢方和牛は栗原市の関村牧場で、14種の漢方をブレンドしたエサを食べて育った和牛
しめの食事の「北限のしらす菜ご飯釜焚き」はお釜で提供された。そして「十三浜べっこう蜆汁 香の物」
ここからは1階のバーに移動。コーヒーをハンドドリップで入れてくれる
「抹茶最中」
「ずんだチーズケーキ」
夏季の朝食。小鉢「ミヤギシロメ笊上げ豆腐」、煮物「夏野菜 冷し鉢」、春慶塗重「仙台雪菜お浸し」「はらこ醤油漬け」「七ヶ浜産生海苔佃煮」「きんびら牛蒡」、銀シャリ釜炊き「栗原産つや姫」「仙台白味噌仕立て」「香の物」、焼き物「焼き魚2種、または出汁巻き玉子(3種類から選択)」、水菓子「旬の果実」「岩泉ヨーグルト」
石巻丸平かつおぶしの本枯れ節薄削りが鉢に入って提供
小鉢の「ミヤギシロメ笊上げ豆腐」、煮物「夏野菜 冷し鉢」
銀シャリ釜炊き「栗原産つや姫」は席にお釜で提供された
焼き物の焼き魚の1種、宮城サーモンの西京焼き
こちらは焼き物の焼き魚で金華サバの塩焼きを選んだ。春慶塗重「仙台雪菜お浸し」「はらこ醤油漬け」「七ヶ浜産生海苔佃煮」「きんびら牛蒡」などが加わっている

体験を通じ心からリラックスし、松島から発信する拠点となるスローラグジュアリーホテルに

 内覧会に先だって、ロビーにて発表会が開催された。はじめに、グランビスタ ホテル&リゾート 代表取締役社長の荒井幸雄氏が登壇し、グランビスタホテル&リゾートが、1958年に北海道の観光開発を進めるべく設立された北海道不動産から始まり、三井観光開発を経て、現在ホテル事業をはじめ、水族館・ゴルフ場やハイウェイレストランなどを展開しているという歴史を解説しつつ、先月7月15日には「ブリスティア・スイート&リゾート沖縄恩納村」を開業し、続けて8月10日に同社初となるスローラグジュアリーホテルとして、この「YOKI MATSUSHIMA」を開業することを報告した。

株式会社グランビスタ ホテル&リゾート 代表取締役社長 荒井幸雄氏

 そして、「ゲスト一人一人の思いに寄り添い、穏やかな時の流れそのものを明確に味わう。それこそが今の時代に求められている真のラグジュアリーであると考えています。この松島で私たちが取り組むべきこと、それは穏やかな時の流れ、そのものを味わうホテルとして、松島の新しい旅の形を提示していきます。

 私たちは、ただ宿泊を提供する場所だけではとどまりません。松島の魅力のみならず、松島から地域へ、この土地の美しさや魅力を発信するメディアのような役割を担っていきます。それによりゲストが、松島という土地に深く関わる体験活動をしていきます。地域を思う情熱が、私たちの描く未来の原動力となるのです」と地域と連携し、拠点地としての役割を担っていくと説明があった。

 続いて、YOKI MATSUSHIMA 総支配人の橋本ゆき子氏から、ホテルの概要やコンセプトについて詳しい解説があった。YOKI MATSUSHIMAのコンセプトは「松島の美しい時に浸る」。

「松島に流れる穏やかな時の流れに身を任せ、海と大地の恵みに満たされる。地域の歴史や自然とつながり、心身ともに癒されながら知的な喜びに浸る。そんなスローラグジュアリーなひと時を提供いたします。地域の伝統や自然に触れ、体験を通じ心からリラックスし、ゲスト一人一人の思いに応え、穏やかな時の流れを味わう旅こそが、今の時代に求められるラグジュアリーだと考えています」と、コンセプトを解説した。

株式会社グランビスタ ホテル&リゾート YOKI MATSUSHIMA 総支配人 橋本ゆき子氏

 さらに「体験を共有を求める皆さまに私たちが提供したいと考えているのが、その歴史や暮らし、今も息づく文化に優しく触れていただき心が満たされる知的体験です。YOKI MATSUSHIMAを起点に、周辺の地域や東北全体を結ぶ拠点となり、松島の王道の景色を味わうだけでなく、まだ見ぬ東北の奥深い魅力をホテルというメディアを通じて発信し、ゲストの皆さまと地域がともに成熟していく新しい旅を作り出します。

 ローカルフォーカス(地域連携)に重きを置き、松島の美しいお湯、美食、そして風光に浸る美しいひとときを実際に体現するため、エクスペリエンス、フード、スペースの 3 つのピラーをもとに松島の風土をじっくり堪能いただける上質な時間を提供していきます」と、ホテルを起点にローカルフォーカスを重視していくことの説明があった。体験は数多く用意していくそうで、すでに70以上の体験がリストにあがっているという。