旅レポ

松島のホテルを起点に東北の文化・歴史・食を巡るローカル体験。熱気球搭乗や甲冑着用、震災復興も学ぶ

松島のホテル「YOKI MATSUSHIMA」でローカルフォーカス体験する

 グランビスタ ホテル&リゾートは、宮城県松島町にスローラグジュアリーホテル「YOKI MATSUSHIMA」(宮城県宮城郡松島町松島字東浜5-3)を8月10日に開業した。

 この施設では、ローカルフォーカス(地域連携)と呼ぶ、ホテルを起点に周辺地域はもとより、東北地方全体を対象に体験や食などで結ぶ取り組みを行なっていて、新しい体験価値を提供している。そのいくつかを体験をしたので紹介していこう。予約が必要なコースは、予約時にあわせて相談するといいだろう。

スローラグジュアリーホテル「YOKI MATSUSHIMA」
「YOKI MATSUSHIMA」の客室は全室に温泉掛け流し風呂付き。食も含まれていて、ラグジュアリーな体験に浸ることができる

松島湾の日の出を熱気球から眺める

 まずは早朝の日の出の時間に合わせて、「熱気球体験」(宮城県宮城郡松島町磯崎磯島2)をした。この搭乗体験は週末の土日のみの実施で、3日前からの予約が必要になる。日の出時刻に合わせて、おおよそ10分ほどの飛行体験ができる。場所は松島湾の磯崎漁港近くの埋め立て地で、松島の日の出を一望できる。

 ただ、体験当日は残念ながらときおり小雨がふるような天候で、日の出の絶景は残念ながら見れなかった。料金は1名あたり8000円で送迎付き。雨天は中止になることがある。

熱気球体験ののぼりやテントが用意されている
小雨がやんできたタイミングで熱気球が用意された
ゴォーっとバーナーの火の勢いを一度体感。音に驚かないように
風で徐々に膨らませる
だいぶ膨らんできた
バーナーの火を入れると一気に膨らむ
膨らんだ気球のなかに入る体験ができる。不思議な世界
こんな感じの記念写真を、スタッフに頼めば撮影してもらえる
そのあとは、どんどん熱を入れて立ち上がらせる
もうすぐ離陸しそう
離陸した!
順番に乗り込んでいく。交代するときは1人ずつ入れ替えで乗り込む
行ってらっしゃい
だいぶ上空に上がっていった。遠くに飛んで行かないようにワイヤーでつながっているので安心
スマホの被写界深度の深さを利用したトリック写真も、スタッフに頼むと撮影してもらえる
さぁ乗り込んだ。バーナーの音がすごい
離陸していく
徐々に高度が上がっていく
松島湾がわの景色。残念ながら日の出の太陽は見えず
上空でマシュマロ焼きを体験することもできる
一瞬で焦げてしまった

室内で気軽にワークショップを体験

 室内で体験できるワークショップ系のコースとして、現在「仙台箪笥 飾り金具付けワークショップ」「草木染めワークショップ」を用意している。

「仙台箪笥 飾り金具付けワークショップ」は、仙台箪笥の象徴の飾り金具を、自らクギを打って取り付ける体験。欅産業本社ショールームにて開催される。対象年齢12歳からで2名からの開催で4名まで。予約は7日前まで、定員に達し次第受付終了となる。料金は1人1万3200円で、作成した飾り板は持ち帰ることが可能だ。

仙台箪笥の見本が置かれていた
飾り金具をクギを打って取り付ける
1か所打つだけでも緊張する体験

「草木染めワークショップ」は、「YOKI MATSUSHIMA」のホテル館内で手軽に楽しめる体験。

 予約制でプライベート空間にて行なわれるので、自分のペースで没頭できる。手ぶらで参加可能。スケジュールなどの詳細は、現在検討中になっている。周辺の自然から集めた植物をじっくりと煮出した染色液で、好みの柄に染める体験だ。染色には時間が必要になるが、宿泊中に完成が間に合わない場合は郵送で届けてもらえる。

草木染めで染めた見本が飾られていた
白い手ぬぐいを染める。作り方は丁寧に教えてもらえるが、図解もされている
折り方で模様が変わる。三角に折って割り箸で止めるやり方
洗濯バサミでつまみ割り箸で止めるやり方
洗濯バサミと輪ゴムでランダムに
煮る鍋に投入するのも自ら行なう
赤い草木の染料で煮る
宿泊中に完成が間に合って届けてもらえた。三角に折ったデザインパターン。自然で柔らかな色合い

甲冑を着て瑞巌寺など松島を歩く

「SAMURAI 甲冑体験」は、甲冑(かっちゅう)を着て、松島の景色のなかを歩く特別な体験ができるコース。1日2名まで。料金は1組2名までで7万円となっている。3日前までにホテルの問い合わせフォームから予約する。

 今回は室内で甲冑を着る体験のみだったが、実際はホテルから瑞巌寺(瑞巌寺までは車送迎)、洞窟群(禅解説あり)、海の景観、五大堂、福浦橋周辺を約1時間半で巡り、瑞巌寺の参道や五大堂での撮影もできる。プロカメラマンに撮影を依頼する場合は、追加で1組8万円がかかり、2週間前までの予約が必要になる。 甲冑は軽量に作られたものでなく本物。総量約20kgあるので、その点は注意してほしい。

並べられた甲冑や模造刀など
足元から付けていく
腰の回りも
腕は、指を通しておく
肩と胴部分を乗せると、ずっしりと身体に重さがくる
刀を腰に巻き付ける
カブトはさらに重さを感じて、思わず遠い目に
伊達政宗の兜で甲冑姿の完成。ポーズをとって写真撮影。刀は模造刀なの安全です

遊覧船で奥松島を巡り、震災復興も学ぶ

「貸切遊覧船で奥松島と震災復興の地を巡る」体験は、奥松島を貸切遊覧船で周遊するのがメインだが、東日本大震災の震災復興を学ぶ「東松島市震災復興伝承館」も訪れ、昼食に「ちゃんこ萩乃井」で東松島名物グルメの「東松島のりうどん」をいただくという約4時間ほどのコースだ。松島を深く体感することができる。2~6名まで申し込みで開催され、5日前の17時までの予約が必要だ。料金は1名あたり1万円。

 まずは、「東松島市震災復興伝承館」(宮城県東松島市野蒜北余景56-36)を訪れる。野蒜海岸の近くで、JR仙石線の旧野蒜駅があった場所となっている。

まずは、「東松島市震災復興伝承館」を訪れる。近隣は公園にもなっている
建物の横には、震災遺構としてJR仙石線の旧野蒜駅がそのまま残されている
野蒜駅の駅名標
地震で曲がった線路もそのままだ
プラットフォームは穴だらけ
ガイドが丁寧に解説してくれる
公園にある慰霊碑とモニュメント
高台には移動した現在の野蒜駅が見える
館には津波の高さが各所に示されている
2011年3月11日の記録
駅舎の券売機
旧野蒜小学校の時計はこの時刻で止まった
当時の新聞。マグニチュード8.8と書かれている
寄せられた千羽鶴をモチーフにした
GLAYが寄贈した青いこいのぼり
ブルーインパルスのある松島基地で被災した

 奥松島とは、松島湾の奥側に位置する宮戸島周辺のこと。「東松島市震災復興伝承館」から、宮戸島方面に向かうと遊覧船の乗り場(宮城県東松島市宮戸川原5-1)がある。

 奥松島の主に嵯峨渓というエリアを巡る。貸切遊覧船は小型なので、岸壁や小島の近くまで寄ることができ、船長の解説付きで間近に鑑賞できるのもポイントとなっている。今回は天候がよくなかったが、好天に恵まれれば、さらに絶景だと思われる。

奥松島遊覧船の乗り場
貸切遊覧船は小型だ
小型の遊覧船で奥松島を巡る
湾から外海に出ると、結構激しく揺れるので注意
独特な形状の岩礁がたくさんある。船はこういった岩の間を縫って巡ってくれる
なにやらゾウの鼻のようにも見える岩が突き出している
横に回って見ると、ますますゾウの鼻に見える。メガネ崎というらしい
白亜の断崖絶壁。屏風岩と呼ばれている
小さな洞窟のようなものが点在する。こういった場所をSUP(スタンドアップパドル)で巡るツアーも用意されている
岩礁にたたずむ野鳥もたくさん見かける
松が1本だけ。震災の津波で松がほとんど枯れてしまったそう
入り組んだ入り江が続く
松の生え方と地層がすごい
オットセイとカメが向き合っているようにも見える!?
深い洞窟。ここもSUPのツアーで巡る
ラクダのような岩礁だ

 昼食は、「ちゃんこ萩乃井」で東松島名物グルメの「東松島のりうどん」がいただける。一見すると太めの田舎そばのように見えるが、特産の海苔を練り込んだうどんだ。海苔の風味を満喫できる。

元力士がはじめたという「ちゃんこ萩乃井」
「東松島のりうどん」以外にも、豊富なメニューがある人気店
階段に芸能人のサインがたくさんある。故西田敏行さんの応援メッセージも
東松島名物グルメ「東松島のりうどん」。見た目はそばのようだが海苔風味が濃いうどん。天ぷらも付く

国宝の瑞巌寺などを巡るお気軽ガイドツアーも

「知られざるスポット堪能ガイドツアー」というコースでは、ホテル近くにある国宝の瑞巌寺をはじめ、寺院や海辺の景色をキャストメンバーのガイドでまち歩きし、松島の文化や歴史に触れることができる。3日前までの予約が必要で、1名でも開催される。料金は1人あたり5000円なので、気軽に参加できる。瑞巌寺の内部は撮影禁止で、庭など周辺のみが撮影できる。そのため、お見せできる写真は庭のみだ。実際にツアーに参加し、自身の目で見てもらいたい。

瑞巌寺の参道から中門と本堂を見たところ。この右の庫裡からが見学順路
参道わきの苔が美しい
入り口付近にある延命地蔵。1863年に鋳造された
キレイな模様が描かれた中庭
緑のある庭も
松島をイメージしたような庭
近くには円通院もある
周辺にはおみやげ店などが並んでいる
村上俊一

1965年生まれ。明治大学文学部卒。カメラマン、アメリカ放浪生活、コンピューター雑誌編集者を経て、1995年からIT系フリーライターとして活動。写真編集、音楽制作、DTP、インターネット&ネットワーク活用、無線LAN、スマホ、デジタルガジェット系など、デジタル関連の書籍や雑誌、Web媒体などに多数執筆。楽曲制作、旅行、建築鑑賞、無線、バイク、オープンカー好き。