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35年の歴史を閉じたクルーズ船「にっぽん丸」引退セレモニーと船内を見てきた

2026年5月10日 実施
35年間活躍したクルーズ船「にっぽん丸」が、横浜港大さん橋国際客船ターミナルに寄港するのを最後に引退した

 商船三井クルーズが運航するクルーズ船「にっぽん丸」が、5月8日から実施していた「ファイナルクルーズII」を終え、5月10日9時に横浜港大さん橋国際客船ターミナルに着岸後、引退となった。当日は横浜市主催の引退セレモニーを行なったほか、にっぽん丸最後の船内見学会も開催した。

 にっぽん丸は1990年に就航、2010年と2020年には改装を行ない、35年間で2000本以上のクルーズを催行し国内外400以上の港に寄港、のべ60万人以上が乗船した。地球約133周分(533万2383.964km)の航海を行なってきたという。

最終航海で横浜港に入ってくるにっぽん丸
消防艇による歓迎放水があった
停泊中の「三井オーシャンフジ」の横を抜けてくる
だいぶ近づいてきた
みんなでV6の「WAになっておどろう」を踊っていた
そろそろ接岸する
ボーディングブリッジが付けられる
接岸したにっぽん丸
にっぽん丸と「三井オーシャンフジ」が連なって停泊
にっぽん丸
「三井オーシャンフジ」
にっぽん丸の旗
にっぽん丸のうちわとキャプテンベアー
にっぽん丸 船長 内田幸一氏が最後の乗客に船上であいさつ
スタッフも総出であいさつ

にっぽん丸最後の船内見学会

 にっぽん丸最後の船内見学会があり、その一部を見る機会を得た。船客定員は190室で最大422名。8階建ての構造となっている。メインエントランスは2階からになる。

にっぽん丸の特徴ともいえるオレンジ色のファンネル(煙突)周辺。夜にはスポーツバーが開催されることもある
4階「プロムナードデッキ」の後方。「三井オーシャンフジ」が見えている
4階「プロムナードデッキ」
7階の通路「プロムナード」にある特徴的な円形窓
2階メインエントランスからの階段吹き抜け。メッセージの寄せ書きが掲示されていた
2階「レセプションカウンター」
2階のロビーは落ち着いた作り
7階「ホライズンラウンジ」からは、先頭を見渡すことができる
「ホライズンラウンジ」は操舵室を模した作り
「ホライズンラウンジ」の奥には「ホライズンバー」がある
7階のラウンジ「リドテラス」では、軽食はアルコール、GODIVAの「ショコリキサー」などが楽しめる
スイミングプールがある
客席はレトロな雰囲気
6階「ラウンジ『海』」
「ラウンジ『海』」の横にある「ミッドシップバー」
パーティやダンスホールとして使われる4~5階「ドルフィンホール」

 客室は、スイートルームの6階「グランドスイート」(79m2)と5階「オーシャンビュースイート」(33m2)を見ることができた。

スイートルームで最も広い「グランドスイート」(79m2
広いリビングスペース
ベッドルームが分かれて存在する
洗面と浴室
シャワーブースとジャグジーがあり、窓から景色も楽しめる
「オーシャンビュースイート」(33m2)。窓向きのベッドが特徴的
窓の日差しが楽しめそうなソファ
分かれてスペースがある
洗面と浴室
通路には寄港時に贈呈された盾が飾られている

忘れないよ、にっぽん丸。ありがとう、にっぽん丸

 客船ターミナルの屋上にて開催した引退セレモニーでは、最初に、横浜市代表として横浜市 港湾局長の新保康裕氏が登壇。にっぽん丸の歩みが日本のクルーズの歴史においても大きな足跡を残したこと、横浜港と長年にわたり深い縁があったことに触れ、「『三井オーシャンフジ』、そして今後就航する『三井オーシャンサクラ』へと受け継がれていくことに、おおいに期待しています。横浜港としても、次時代のクルーズを支える港として環境整備に取り組むとともに、来年3月から開幕するGREEN×EXPO 2027(2027年国際園芸博覧会)の開催をはじめとする政策を通じ、海から横浜を訪れる方に新たな魅力を感じていただけるよう努めていきたいと考えています」と、感謝を述べた。

横浜市 港湾局長 新保康裕氏
横浜市からメッセージブックの贈呈。引退1か月前から横浜港の各施設で寄せられたメッセージを綴ったもの
横浜市立港中学校の生徒たちから花束の贈呈

 そして、にっぽん丸 船長 内田幸一氏から、最後のあいさつがあった。

にっぽん丸 船長 内田幸一氏

「にっぽん丸は最終航海を終え横浜港へ帰ってまいりました。にっぽん丸のお客さま、横浜市民のみなさま、そしてにっぽん丸のファンのみなさま、今日は、にっぽん丸に会いに来てくださり、本当にありがとうございます。にっぽん丸は、1990年の就航以来、ここ横浜港から、ワンナイトクルーズから世界一周クルーズまで、何度も何度もお客さまと感動を分かち合える航海に出かけてきました。そして最終航海で、この横浜港から多くのお見送りをいただきながら出航し、今日無事に帰着することができました。本当にありがとうございます。

 引退を発表してから、にっぽん丸は各発着地、それぞれの寄港地でさまざまな方から、ありがとう、さようなら、おかえりなさいと、とても温かい言葉をいただきました。全国各地でにっぽん丸は、みなさまの心のなかでまだまだ走り続けている、そう実感いたしました。

 ここに集まったみなさま、横浜の地域のみなさま、そして関係者のみなさま。応援してくださったすべてのお客さま、本当に今日この瞬間、これだけの大勢のみなさまに、にっぽん丸を囲んでいただけている、この瞬間は忘れることのできないひと時です。

 みなさまにとってそれぞれに、にっぽん丸への思いがあると思います。私には、にっぽん丸での体験すべてが宝物です。みなさま、今日まで35年間、長い間ずっと走り続けてきた、にっぽん丸を全員でねぎらいましょう。お疲れさま、にっぽん丸。忘れないよ、にっぽん丸。ありがとう、にっぽん丸。みなさま、長い間本当にありがとうございました」

内田船長から新保港湾局長へ記念立ての贈呈
集まった方々へも最後のあいさつ
写真左から、にっぽん丸 ゼネラルマネージャー 福元剛氏、にっぽん丸 船長 内田幸一氏、横浜市 港湾局長 新保康裕氏、にっぽん丸 機関長 火置将一氏、横浜市立港中学校生徒