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ハイアットの新ブランド「キャプション by Hyatt 兜町 東京」に泊まってみた。おしゃれなデザインの行き届いた客室は必見!

2025年10月7日 開業
10月7日に開業する新しいタイプのホテル「キャプション by Hyatt 兜町 東京」

 平和不動産は、「キャプション by Hyatt 兜町 東京」(東京都中央区日本橋兜町12-1)を10月7日に開業した。開業に先立ち、報道向けに内覧と試泊が行なわれたので、実際に宿泊を体験してみた。

「キャプション by Hyatt 兜町 東京」外観

「キャプション by Hyatt」は、高いデザイン性に、ライフスタイルホテルとセレクトサービスホテルを組み合わせた新しいブランドだ。都内では初出店、2024年開業した「キャプション by Hyatt なんば 大阪」に続く国内2軒目の開業となる。施設は東京メトロの茅場町駅から徒歩1分という利便性の高い立地で、建物は木造ハイブリッド構造の地上12階建て。

「キャプション by Hyatt 兜町 東京」正面夜景
「キャプション by Hyatt 兜町 東京」夜景

壁面アートなどポップな共用スペース

 特徴的なのが、1階の通りに面して展開する「トークショップ(Talk Shop)」。ソーシャルハブとして機能するアメリカンスタイルのレストラン、カフェ、バー、コワーキングスペースが一体になった終日利用可能なスペースで、ロビーやラウンジとしても使われるが、ホテル宿泊者でなくても気軽に利用できる。奥には「ギャザリングスペース(Gathering Space)」として、少人数でミーティングできる、軽く仕切られた場所もある。

「トークショップ」の営業時間は7時~22時で、予約はできない。朝はビュッフェではなく、和洋から選択するセットのメニュー、夜メニューはコースではなく、バーガーやサラダなどアメリカンでカジュアルなメニューを提供する。

 バーではクラフトビールや多様なカクテルも楽しめる。近隣の「平和どぶろく兜町醸造所」のどぶろくを使っためずらしいカクテルや、「Stockholm Roast」と共同運営する「SR Coffee Roaster」のキャプションオリジナルブレンドコーヒーなど、近隣とのコラボレーションで生まれたメニューが楽しめるのも魅力だ。なお、ホテル内では現金が使えず、キャッシュレス決済限定になっている。

 客室をはじめ、各所が壁面アートで覆われているのも特徴。アーティストは、メルボルン出身で東京在住のイラストレーター、エイドリアン・ホーガン(Adrian Hogan)さんと、日本人アートユニット「モータス(MOTAS)」によるもの。兜町感じられる作品を楽しめる。アートにはサインがあるので、どちらの作品かは現場で確かめられる。特に2階は、壁に直接ペイントされているため見応えがある。

低層階を正面から。木造ハイブリッド構造
エントランス付近
1階「トークショップ(Talk Shop)」の主にレストランやバーとして機能するスペース
通り側は大きく開放できるようにもなっている
注文を受けて、完成したら呼び出しがあるスタイル
ドリンクなどを販売するコーナー。ピアノも置かれジャズ演奏などを予定する
オープンなスペースも用意している
夜メニューで試食した「ザ・スマッシュ」と「コブサラダ」。奥は「ハラペーニョパルメザンチーズ」はビールが進む味付け
「ザ・スマッシュ」は国産ホルスタイン牛のパティがダブルで入り、チェダーとアメリカンチーズと玉ねぎ、ピクルスというアメリカンスタイルのバーガー。ほかに黒毛和牛使用のバーガーもある
別の夜メニューのバーガー「@キャプション」と「ブッダボウル」、カクテルは「平和トークショップ」
「タルトタタン」とコーヒー
朝メニューの「肉(2-9)うどん」はボリューム満点
モーニングセットの「アメリカン」と別にグレイン系で「バナナブレッド」を追加。セットにはコーヒーまたは紅茶、ジュースが含まれる
バーカウンターも備えている。生ビールサーバーも見える
夜は各種カクテルも楽しめる
1階「トークショップ」のロビーラウンジやコワーキングスペースとして機能するスペース
ドリンクやパンフレットなどを置くスペースがある。この奥がレセプション
「ギャザリングスペース」は軽く仕切られ、ミーティングができそう
レセプションカウンターは「トークショップ」横にありシンプル
1階エレベーターホール。兜町の今と昔を表現する壁面アートを飾っている
周辺のイベントなどを紹介するボードがある
1階には多目的トイレや授乳室も完備する。外貨両替マシンもある
車イス対応の多目的トイレはとても広い
授乳室は洗面もあり落ち着いた空間
客室階のエレベーターホール。ここにも壁面アートがある
客室階の廊下は明るめでポップなデザインになっている
各階に無料で使えるウォーターサーバーがある
客室ドアもモダンでポップ。部屋番号も判別しやすい

スイートを含む5タイプの客室

 客室はスイート5室を含む全195室。室内は天井が高く作られ開放的。室内にも木材を多用しているのが特徴だ。デザイン違いで床と天井のどちらかが木材となっていて、コンクリートパネルとのコントラストを楽しめる。家具類もオリジナルで作りこまれていて、とても凝っていた。さらに、兜町の今と昔の文化をフィーチャーしたアートが壁面一体を飾っている。バスタブはなく、シャワーブースのみ。チェックインは15時、チェックアウトは11時だ。

「スイートキング」は、ダイニングと別室のベッドルームを備える54m2と最も広いスイートルーム。キングベッドとシャワーブースにレインシャワーを備える。リビングにはソファベッドのほか、カウンター付きのキッチン、洗濯乾燥機、電子レンジ、冷凍庫付き冷蔵庫を備えている。コーヒーメーカーのネスプレッソには、2種のコーヒーカプセルが付く。

「スイートキング」のリビングスペース
カウンター付きキッチンがある。洗濯乾燥機もビルトイン
オリジナルのファニチャー類
電子レンジと冷凍庫付き冷蔵庫を備える
ネスプレッソには、オリジナルのコーヒーカプセル
「スイートキング」のベッドルーム
壁にアートが描かれている
スイートルームのみBluetoothスピーカーがある
洗面まわり
シャワーブースにレインシャワーが付く

 2部屋に分かれているスイート以外は1部屋になる以外、壁一面のアートや木材使用、浴槽のないシャワーブースなど、基本的にデザインは変わらない。高層階の「ハイフロア」では、床と天井の素材が低層階と逆になっており、肌に触れやすい床側に木材が使われている。もっともコンパクトな「ダブル」でも22m2あり、もっとも広い「デラックス ツイン」が34m2。コネクティングルームも用意する。

 料金は変動するが、現在1室2名で4万円後半~6万円前半というあたり(スイートをのぞく)。朝食込みのプランも用意している。

「デラックスキング」
「ツイン ハイフロア」スイートとハイフロアのみ床側が木材
「ツイン」こちらは床がコンクリートパネル

「キング」ルームに泊まってみた

 実際に宿泊したのは「キング」で、25m2の客室。「ダブル」より大きくゆったりとしたキングサイズベッドで、天井が高く開放感あるデザインが心地よい。6階で通りとは反対側に面する部屋だったが、クルマの騒音はほとんど気にならず快適だった。くつろげるイスと机があるので、PC作業などもはかどった。充電用のUSBポートはType-CとAの両方を備えている。

 55インチのテレビは、客室内のWi-Fiに接続したスマホからキャスト(ミラーリング)できる。YouTubeとNetflixに関しては、テレビで直接ログインして見ることもできた。

実際に宿泊した「キング」の客室
壁はアートで飾られる。天井が高く開放感がある
カードキーのデザイン。オープン記念にステッカーをいただいた。しばらく配布するとのこと
ソファとイス、テーブルがあり、遮光スクリーンも備える
55インチのストリーミング対応テレビ。スマホからキャストできる
機能的にまとめられた収納棚
カップや飲料。コーヒーはドリップタイプ
水と氷はセルフで持ってくる
壁にメモ帳が貼られていてオシャレ
ベッドサイドのスイッチ類。充電USBポートはType-CとAがある
反対側の充電USBポートはType-Aのみ
要所は吹き出しで説明
このように利用法を解説している
小型の冷蔵庫
ゴミ箱のデザインもオシャレだ
洗面まわり。右がウォークインのシャワーブース
アメニティは必要な分をレセプションカウンターから持参する
スイートと異なりレインシャワーはない
バスアメニティは備え付け

 1階のトークショップとは別に、2階には宿泊者が利用できる「共有ミーティングスペース(Communal Meeting Space)」と「フィットネススタジオ」があり、ほかにも会議室や電話やネット会議向けのブースも備えられ、場所柄ビジネス利用への対応も考えられている。

2階の「共有ミーティングスペース(Communal Meeting Space)」
カウンターがある。奥にコーヒーメーカーや製氷機
氷が必要なときはここから持っていく
廊下の壁にもアートが描かれる
インダストリアルな雰囲気の大きめの案内版
ソファのある会議室
宴会などもできそうな会議室。パーティションで区切ることも可能
宿泊者が利用できるフィットネススタジオ
フィットネススタジオにも大きな壁面アート

 キャプション by Hyatt 兜町 東京が位置する近隣は、古くからの金融の街だ。内覧会では、近隣の施設を紹介するツアーも行なわれた。宿泊したら、ぜひ周辺を巡ってみてほしい。

近隣の概略図。左下に「キャプション by Hyatt 兜町 東京」がある
ビルに囲まれて「日本橋日枝神社」がある。運気が上がるよう作られた上向き狛犬
日本橋兜町のランドマークビル「KABUTO ONE」。大ホールや会議室、飲食店なども入っている
「KABUTO ONE」のアトリウムにある世界最大のキューブ型ディスプレイ「The HEART」。株価情報が常時表示されている
こんな感じに回転したりもする
渋沢栄一の等身大像もある
いわずと知れた日本株式市場の象徴「東京証券取引所」
銀行発祥の地。現在はみずほ銀行
建物横に渋沢栄一の新札発行記念のイラスト
兜町歴史地図
詳しい解説パネルもある
日本初の木造ハイブリッドビル「KITOKI」。1階に「平和どぶろく兜町醸造所」が入る
鉄筋コンクリート造の柱には昆虫の羽根模様が転写されている。木造ハイブリッド構造がよく分かる
古いオフィスビルを生まれ変わらせた、ホテルとレストラン、バー、カフェで構成される「K5」
渋沢栄一邸跡の日証館を再活用してアイスクリームショップなどが入っている

 開業を記念して、2026年1月31日まで「開業記念オファープラン」を受付中だ。ウェルカムドリンクとしてオリジナルカクテル(ソフトドリンクへの変更可。1人につき1杯)の提供と、日本橋の和紙舗 榛原の「蛇腹メモグラム」、和菓子 榮太樓總本鋪の「榮太樓飴ポケット缶がセットになったギフトセット(1室につき1セット)が付くプランになっている。