ニュース

八芳園、創業以来最大規模のリニューアル。約400年の歴史ある日本庭園や宴会場を見てきた

ニュウマン高輪の店舗情報も

2025年10月1日 オープン
メインロビーに飾られたシンボルツリー。八芳園が1本の赤松から始まったことを示している

 八芳園(東京都港区白金台1-1-1)は、約7か月の休館と改修を経て、10月1日にグランドオープンする。これに先立ち、9月17日に内覧会を開催した。

 東京白金台にある同施設は、約400年の歴史がある日本庭園を中心に、レストラン、ブライダル・イベント会場などを運営。このたび創業100周年(2043年)に向けた取り組みとして「日本の、美意識の凝縮」をコンセプトに、本館のリニューアルおよび事業内容の見直しを行なった。リニューアルの規模は創業以来最大とのこと。

 新たなメインロビーには、日本庭園と向き合うように組子アート「光風庭伝(こうふうていでん)」やシンボルツリーを配置。装飾は季節やイベントごとに変わるという。

メインロビー
「松」「竹林」「太陽」「月」の水墨画をもとに、庭園の風景を組子で表現した
シンボルツリーは土台の石垣から枝まですべて木で作られている
レストランの配置を見直すことで、メインロビーから庭園を見渡せるようになった
メインロビーへと続くアプローチ。庭園を眺めながら入館できる

 メインロビーから続く3階には、新たなレストラン「ALL DAY DINING FUDO」をオープンする。看板メニューは「石窯ピザ」で、八芳園と連携協定を結ぶ自治体の生産者から直送された厳選素材を使用しているとのこと。

ALL DAY DINING FUDO(オールデイダイニング風土)

営業時間:
[モーニング]8時~11時(土日祝のみ)
[ランチ]11時~14時30分
[カフェ]14時30分~17時
[ディナー]17時~21時
座席数: 76席
予約: Webサイト

オールデイダイニング風土
奥には隠れ家のような落ち着いたテーブル席も
ランチセット(3200円~)。メインはピザ2種、カレー、ムニエル、カツレツの5つから選べる
ディナーコース(8800円)
各地の文化や風土を感じられるよう、コーヒーカップはさまざまな焼き物を用意
テーブルにはかつて本館1階にあった「スラッシュカフェ」の木材を再活用している

 バンケット(宴会場)は、MICE事業を強化するため、15会場から11会場へと減少しながらも1会場あたりのキャパシティを拡大。1階「HAKOU(波光)」、2階「KIOTO(木音)」をリニューアルするほか、会員制特別フロアとして5階「STUDIO KOKU」と6階「HALL HAKU」を新たに設ける。

 特別フロアの利用は、企業向け会員サービス「CLUB HAPPO-EN for Business」の会員のみ対象。本館正面の専用エスカレーターからロビーを経由することなく、直接アクセスできる。

5階「STUDIO KOKU」

ラウンジ: 約85m2
会場: 約562m2、収容人数 スクール140名/シアター322名/サイドテーブル付き189名
天井高: 3.1m

6階「HALL HAKU」

バー: 約73m2
会場: 約520m2、収容人数 着席(円卓)256名/立食300名
天井高: 3.0m

全長約20mのLEDウォールを備える「STUDIO KOKU」
ホールと同じく黒を基調にしたラウンジ
強化和紙・ワーロンを用いた天井装飾が特徴的な「HALL HAKU」
内覧会ではクラブフロア限定のメニュー(一部)も提供された。ビュッフェは1万6500円、コースは1万8000円としている
ビュッフェで提供される江戸前寿司盛り合わせ(マグロとカンパチ)
庭園を望むバーではウェルカムカクテルも楽しめる
ノンアルコール(モクテル)も用意しているとのこと
クラブフロア専用エスカレーター
専用テラス(4階)
専用テラスからは庭園をぐるっと見渡せる
リニューアルした1階「HAKOU(波光)」
八芳園で最も大きいバンケット「MANGETSU(満月)」※1階
内装をリニューアルした「TAKENIWA(竹庭)」「WASHI(和紙)」※3階

 ブライダル・婚礼事業は「ライフイベントプロデュース事業」として、結婚式だけでなく七五三や入学・入社、成人式など、利用客のライフステージに合わせた“お祝いの場所”を提供する。

新たなシンボルとなる独立型挙式会場「Celebration Hall -The Garden- 」(写真提供:八芳園)
ウェディングサロンは、五感を通じて当日のイメージを深めることができる「インスピレーションサロン」へとリニューアル
装花アトリエ

 さらに白金・高輪エリアの魅力を高めつつ、エリアプロデュース事業を強化するため、9月10日にはJR東日本と共創パートナーシップ協定を締結。9月12日には高輪ゲートウェイ駅直結の「NEWoMan TAKANAWA」(ニュウマン高輪)に2つの新店舗をオープンした。

 LUFTBAUM 29階の「割烹 BUTAI」では、江戸をテーマにした日本料理を提供する。店舗の設えを「演劇におけるセット」、料理を「演目」、スタッフを「演者」と位置づけ、高さ約150mの眺望とともに全国各地域の食文化が楽しめるとのこと。

 North 1階には、初となるパティスリー「八芳園洋菓子店」が出店。「刻を彩る洋菓子」をテーマに、旬の果物を使用したタルトやショコラなど、常時約100種のオリジナルスイーツを展開する。

割烹 BUTAI(写真提供:八芳園)
昼のコース「演舞」(8000円)
夜のコース「雅」(2万5000円)
八芳園洋菓子店(写真提供:八芳園)
パッケージのデザインは砂時計をモチーフにしている
株式会社八芳園 取締役総支配人 関本敬祐氏は、発表会にて「今後も全国各地の文化資産とこの新しい街の魅力を掛け合わせて、新たな価値を創出していく」と宣言
宴会(MICE)事業やエリアプロデュース事業を強化していくとのこと