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新東名開通で渋滞ゼロ&所要時間安定

新東名浜松いなさJCT~豊田東JCT間開通1カ月後のストック効果を発表

2016年3月25日発表

交通集中による渋滞の件数が0件に

 NEXCO中日本(中日本高速道路)、国土交通省中部地方整備局と沿線の1県5市は3月25日、開通後1カ月経過した浜松いなさJCT(ジャンクション)~豊田東JCT間の新東名高速道路のストック効果を発表した。東名高速道路の渋滞件数が従来の24回から0回に激減したほか、所要時間のばらつきがなくなり、時間短縮による負担軽減、運行管理の効率化などが図られたという。

 交通集中による渋滞が0件になったという区間は東名高速道路の三ケ日JCT~豊田JCT間。これまで夕方から夜にかけて1カ月間で交通集中では24回の渋滞が発生していたが、それが開通後1カ月では0件と交通集中による渋滞がなくなった。

 また、新東名高速道路が開通したことにより交通が分散、開通した新東名高速道路の浜松いなさJCTから豊田東JCT間が全日4万2000台、同区間に相当する東名高速道路の三ケ日JCT~豊田JCTは5万7000台と約4:6の比率となった。この区間は従来、東名高速道路だけで8万9000台の交通量があったことから、全体の交通量は増加しながら渋滞が解消したことになる。

 一方、静岡県の新東名高速道路の静岡スマートIC(インターチェンジ)から藤枝岡部ICまでと、東名高速道路の静岡IC~焼津ICの交通量の比率は、従来は新東名高速道路が約4割と少なめだったが、開通後は約5割に増加している。

 所要時間のばらつきについては、従来の浜松いなさJCTから三ケ日JCTを経由して東名高速道路で豊田JCTまでの所要時間は渋滞などで14分のばらつきがあったことに対して、開通後は、従来どおりのルートと、新東名高速道路を経由して豊田東JCTを経由して豊田JCTまでの新ルートのどちらも所要時間のばらつきは4分となった。この結果、運送業者からは安定した運行ができるようになったとの声があるという。

 そのほか、新たにオープンした休憩施設「NEOPASA岡崎」の利用者が1カ月間で100万人を突破したほか、新設の新城ICの近くにある「道の駅もっくる新城」の来訪者が1.5倍に増加、ナンバープレートをもとにした統計でも地元の豊橋ナンバーは微増なのに対して、他地域のナンバーの車が大幅増加している。

断面交通量の変化。いずれも断面交通量は増加しているが、うまく分散している
所要時間の分布の山が狭くなり、所要時間のばらつきは少なくなっている

(編集部:正田拓也)