ニュース
ソラシド エアが宮崎県都城市とコラボしてスペシャルラッピング機を就航
機体活用プロジェクト「空恋」のコラボ第14弾「肉と焼酎のふるさと 都城号」
(2015/10/2 20:27)
- 2015年10月1日 就航
ソラシド エア(スカイネットアジア航空)は10月1日より、地元宮崎県の都城市とのコラボレーションをスタートさせた。従来より地域振興・機体活用プロジェクトとしてソラシド エアが行なっている「空恋~空で街と恋をする~」の一貫で、その第14弾となる。
同日、宮崎空港内で行なわれた就航記念式典の模様をお届けしていこう。式典のあとには、この日から運航を開始する「肉と焼酎のふるさと 都城号」を地上から見送ることができたので、併せて紹介していく。
なお、「肉と焼酎のふるさと 都城号」の運航期間は1年間。都城市のPR部長として親しまれているキャラクターの「ぼんちくん」が機体デカールに採用され、機中ではヘッドレストカバーや、客室乗務員が着用するオリジナルエプロンにもぼんちくんが採用されている。
都城市長やぼんちくんの作者も駆けつけ魅力をアピール
記念式典は、宮崎空港内の8番ゲート前で行なわれ、式典後には東京行きのSNA54便を見送ることができた。もちろん、ぼんちくんのデザインが施された“都城号’である。この機体は、全就航路線で運航される予定なので、ソラシド エアの機材を見かけた際は、注視していただきたい。
式典は、最初に都城市長である池田宜永氏の挨拶からスタート。「今日から1年間という期間を、この機体をお借りして都城をアピールできることをたいへんうれしく思います。機体名にもある肉と焼酎という食資源は、どこにも負けない日本一の品質を誇っています。来ていただければ必ず好きになっていただける自信もあります。PR部長である“ぼんちくん”が空を飛ぶということも、我々にとっては感慨深いものがある」と、都城市の周知活動に力を入れていく決意を語る。
次に、ソラシド エア代表取締役社長の高橋洋氏が「さまざまな自治体と“空恋”を通じてコラボしてまいりましたが、満を持して都城市さんとのプロジェクトが始まり、地元同士で連携を深めていけると確信できました。貴重な観光・食資源があるエリアなので、存分にアピールしていきます」と語ってくれた。
ちなみに「空恋」は、さまざまな自治体とのコラボレーションによる機体活用プロジェクトだが、都城市は通算で14例目、ソラシド エアとしては今回の都城市を含めると、現在5つの自治体とのコラボが進行中である。ちなみに「肉と焼酎のふるさと 都城号」は同社のボーイング737-800機の登録記号「JA805X」の機体が使用される。
これから1年間の間、都城号の機内では、同市をアピールするための特別サービスが行なわれる。まず客室乗務員はぼんちくんのイラスト入りオリジナルエプロンを着用し、シートポケットには情報誌「Bonchi Trip」を設置して観光情報をアピールする。その他、機体にはぼんちくんのラッピングが施され、ヘッドレストカバーにもイラストが採用されるとのこと。
搭乗者には記念品が贈呈されスタッフで見送り
フォトセッションを経て式典が終わり、宮崎発~東京着のSNA54便の準備を行なうため、ゲート付近はすでに到着している都城号へ搭乗客を迎え入れるためのセッティングがはじまった。10時25分に搭乗受付が開始され、乗客は機内へ。
報道陣もボーディングブリッジを降りて地上から出発を見送ることができた。ほぼ定刻どおり、10時36分にプッシュバック。地上スタッフと都城市職員に見送られながらJA805X「都城号」が離陸した。
都城市PR部長「ぼんちくん」の作者からも喜びの声
機体デカールやオリジナルエプロンに採用されたキャラクターは、都城市の公式PRキャラクターである「ぼんちくん」。生みの親である今村幸一氏は、会社員をしながら自費制作をしているとのこと。
「“ぼんち”くんは、都城“盆地”からそのまま採用した名称です。まさか自分のキャラクターが飛行機に採用されるなんて、という気持ちで感動しています。さらに地元に貢献できれば、と思います」と喜びを表わした。
「日本一」をアピールしていく都城市とは
宮崎県都城市は、2006年の1月に山之口町、高城町、山田町、高崎町の1市4町が合併して、現在の都城市となり来年2016年で新市政10周年を迎えるということもあり、今回のプロジェクトの参加となった。
霧島連山の麓である豊かな自然や土壌による、畜産王国としても知られるエリアだ。さらに都城盆地のシラス層に浸透した水源を指す「霧島裂罅水(きりしまれっかすい)」と呼ばれる名水から作られる焼酎が有名。
温暖で雄大な自然の中で育てられている宮崎牛は、「全国和牛能力共進会」で2連覇を果たし、名実ともに日本一。霧島裂罅水を元に作られている、焼酎売上高トップを誇る霧島酒造など、「日本一」を体感できるエリアでもある。
宮崎市と鹿児島県霧島市の境に位置し、宮崎空港からは車で約45分の距離。鹿児島空港からもほぼ同じ所要時間で行ける距離にあり、今後注目度がさらに高まっていくだろう。陸の孤島と呼ばれて久しい宮崎県だが、昨今、充実度を増していっている航空路線の動向を考えれば、飛躍的に近くなったといえる。九州各地には、こうした「ちょっと行きにくい」観光地が数多く存在しているので、ソラシド エアのようなローカルエアラインに注目し、まだ見ぬ観光地への旅を楽しんでみると、新たな発見があるはずだ。