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ハワイアン航空&ワタベウェディングが贈る、ハワイで再び愛を誓うバウ・リニューアル

ハワイのチャペルで行なわれたキャンペーン当選者のセレモニー

2015年5月14日(米国時間)実施

 ハワイアン航空とワタベウェディングは、3月6日~3月31日の期間に、ハワイのチャペルで行なう「バウ・リニューアル」をプレゼントする「バウ・リニューアル ”Yes, again.“ プレゼントキャンペーン」を実施した。この当選者によるバウ・リニューアルのセレモニーが5月14日(米国時間)に、ワタベウェディングが運営するハワイ オアフ島の「アクアベール フレ・マリーナ・コオリナ・ル・プラージュ」(Aquaveil Frais Marina Ko Olina Le Plage)で行なわれた。その模様をお伝えする。

 ちなみに「バウ・リニューアル」(Vow Renewal)とは、バウ(誓い)とリニューアル(改めて)の言葉通り、一度結婚式を挙げた夫婦が何年か後に再び愛を誓い合うセレモニーのことだ。

 日本では結婚25周年の銀婚式や50周年の金婚式などで節目の年を祝う人も多いが、欧米ではバウ・リニューアルという牧師の前で改めて誓いの言葉を述べるセレモニーが広く行なわれている。最近は日本でも浸透してきており、銀婚式や金婚式、還暦といった人生の節目でバウ・リニューアルを行なう人が増えているという。

 ワタベウェディングでは、ハワイのチャペルにおいてリゾート婚を挙げる新婚カップルに、パーティ内で両親へバウ・リニューアルをプレゼントするオプションプランを提供している。

 ちなみにワタベウェディングは、ハワイのオアフ島に4つのチャペルを持っている。このうちオアフ島の西岸に位置するコオリナ地区にあるのが「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」「ホヌカイラニ コオリナ・プレイス・オブ・ウェリナ」「アクアベール フレ・マリーナ・コオリナ・ル・プラージュ」の3つで、今回記者が見学したバウ・リニューアルのセレモニーは、「アクアベール フレ・マリーナ・コオリナ・ル・プラージュ」で行なわれた。

【お詫びと訂正】初出時、ワタベウェディングが提供するバウ・リニューアルプランの説明に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

「アクアベール フレ・マリーナ・コオリナ・ル・プラージュ」

 「アクアベール フレ・マリーナ・コオリナ・ル・プラージュ」(http://www.watabe-wedding.co.jp/resort_wedding/hawaii/aquavel/)は、コオリナ地区の先端にあるヨットハーバーに建てられており、外観もヨットの形をイメージしているのが特徴だ。屋内は白と水色を基調としたデザインで、360度ガラス張りの建物には外光が差し込み、明るくさわやかな雰囲気に包まれる。

 同チャペルで見学したバウ・リニューアルのセレモニーは、式前の説明からチャペルでの式、ビーチでの撮影と進行がスムーズに進み、一連の流れのなかでほかのカップルが目に入ることもなかった。もちろん参列者の数が少ないなど、スムーズに進行する状況であったのも事実だが、国内の結婚式場で行なわれた親族の結婚式で“前のカップルの終了待ち”という経験をしたことがある記者としては、この進行は十分にゆとりのあるものに感じられ好感が持てた。

 なお、このほかの同社のチャペルも簡単に紹介しておくと、もっとも北にある「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」(http://www.watabe-wedding.co.jp/resort_wedding/hawaii/ko_olina.html)は「アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ コオリナ・ハワイ」に隣接。その少し南にある「ホヌカイラニ コオリナ・プレイス・オブ・ウェリナ」(http://www.watabe-wedding.co.jp/resort_wedding/hawaii/honu_kai_lani/)は、ウミガメをモチーフにしたという三方ガラス張りの独特なデザインが印象的なチャペルだ。

 コオリナ地区はハワイの中でも晴天率が高く、日中にずっと雨が降り続けることは稀だそう。取材日も13時頃の到着直前に雨が降っていたとのことで路面には水たまりなども見られたが、到着後は徐々に青空が広がっていった。大切な日に文字通り水を差される心配をそれほどしなくてよいのは、この地区の大きな魅力といえるだろう。

「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」
「ホヌカイラニ コオリナ・プレイス・オブ・ウェリナ」

前日にワイキキで打ち合わせ、当日はリムジンでチャペルへ

 さて、先述の通り、今回見学したバウ・リニューアルは、ワタベウェディングとハワイアン航空が共同で実施したプレゼントキャンペーンの当選者によるものだ。当選したのは、結婚10年目に入った北原範久さん、穂波さん夫妻。高校生の頃に知り合って、のちに結婚。現在は8歳になるお子さんがいる。結婚式もワタベウェディングの「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」で挙げたそうだ。

 バウ・リニューアルの挙行に際しては、前日にワイキキで打ち合わせを行なう。今回は衣装合わせも前日に行なったという。ワタベウェディングによれば、基本的には前日の打ち合わせが必要だが、当日のみでの調整も可能としている。ハワイ旅行中の“アクティビティの1つ”といった感覚で考えてみるのもよいかもしれない。

 今回のセレモニーは15時開始予定で、北原夫妻は14時15分にワイキキからリムジンに乗ってチャペルへ到着。列席者は8歳のお子さんと、穂波さんのお母さんの2名で、リムジンに同乗してチャペル入りした。

 その後、控え室で式前の打ち合わせや牧師によるカウンセリングが行なわれたのちに、チャペルへ移動する。列席する2名は証人として証明書へサインをする役割があり、夫妻が控え室にいる間、その練習をしていた。

リムジン前はシャッターチャンス。カメラマンはもちろん家族も含めた撮影会に
夫妻と家族を乗せたリムジン。リンカーンのMKTをストレッチしたもののようで、セダンをベースにしたものに比べて車高があるため一回り大きい
ロン牧師によるカウンセリングを受ける夫妻
カウンセリング終了後、チャペルへ移動する
結婚式でも通ったであろうバージンロード。今回は夫妻で手を携えて歩く

通常の結婚式同様、厳かな雰囲気で行なわれるセレモニー

 夫妻入場後のバウ・リニューアルのセレモニーは、おおむね次のような流れで進められる。

聖書朗読
誓いの言葉
レイの交換
ニーリング
ベールアップ
誓いのキス
証明書にサイン
牧師の宣言
退場

 「聖書朗読」は結婚式でも行なわれる、牧師による聖書の朗読である。

 「誓いの言葉」は、バウ・リニューアル独特の様式となる。結婚式であれば「愛を誓いますか?」「はい、誓います」という受け答えになるが、バウ・リニューアルの場合は「再び、誓いますか?」「はい、誓います」へと変わる。

 「はい、誓います」の返答は同じだが、実はこれを英語にすると、結婚式での返答は「Yes, I do.」で式の場でこの先の愛を誓うものとなるが、バウ・リニューアルでは「Yes, again.」となり、改めて誓うものであることがはっきり分かる。当事者にとっては違う意味を持った言葉なのだ。

 続いて、結婚式であれば指輪の交換が行なわれるが、指輪は結婚式ですでに交換しているので、ここではレイの交換が行なわれる。使われたレイは、蘭の一種であるオーキッドの生花を使ったものだ。

牧師による開会の辞に続き、聖書の朗読が行なわれる
聖書の朗読中に見つめ合った2人。ちょっと照れくさそうな表情は夫婦ゆえか
バウ・リニューアルでは、指輪の代わりにレイを交換
オーキッドの生花で作られたレイ

 次の「ニーリング」は、ひざまずいてお祈りをする儀式だ。このニーリングは「アクアベール フレ・マリーナ・コオリナ・ル・プラージュ」で行なわれるセレモニーの特徴の1つになっている。

 先に掲載した室内写真を見ても一目では分からないほど溶け込んでいるが、実はこのチャペルにはニーリング台が置かれており、ここにひざまずいて祈りを捧げ、神様からの祝福を受けるという非常に厳かな儀式が行なわれる。

 ここからは、結婚と同じような流れ。ベールアップを行ない、誓い合った言葉を封印するための「誓いのキス」。そして、夫妻と証人による証明書へのサインが行なわれると、牧師が愛を再び確かめ合ったことを宣言。バージンロードを進んで退場となる。

 厳粛なムードで進められたセレモニーだが、終了したあとはカメラマンによる写真撮影や、牧師や家族らとの談笑など、とても和やかな雰囲気になる。そもそも、長い時間をともに過ごしている夫妻だけに、緊張が解けたこの瞬間は、普段以上にリラックスした気持ちになるのかもしれない。

 このあとは、ビーチに出ての写真撮影だ。結婚式やバウ・リニューアルをハワイのようなリゾート地で行なうメリットの1つは、美しいビーチや自然の中で2人の記念写真を残せることだろう。

 ハワイのコオリナ地区は4つのラグーン(日本語では“潟”と言い、砂などが入り江のような形状となった場所)が並ぶ独特の地形が特徴で、各ラグーンは公共のビーチとして開放されている。コバルトブルーと表現するのにふさわしい青い海やヤシの木をバックに、カメラマンの手で撮られた美しい写真を残すことができる。

ベールアップからの「誓いのキス」へ
バウ・リニューアルで再び誓い合ったことの証明書。列席した家族も証人としてサイン。夫妻にとっては、我が子に自分たちの愛を証明してもらえるという、この上なく幸せな瞬間だろう
牧師により、再び愛を誓いあったことが宣言される
セレモニーのあとは和やかな雰囲気だ。右の写真はシンガーのドロシーさん。生演奏はワタベウェディングの挙式のパッケージに含まれており、ハワイアンウェディングソングや「Over the rainbow」といったムーディーな曲のほか、ニーリング中には「アヴェ・マリア」の歌声を響かせる。ちなみにニューヨークのカーネギー・ホールでも歌ったことがあるという本格派のソプラノ歌手なのだそうだ
チャペルやビーチで美しい写真を残せるのはリゾート地でセレモニーを行なう大きな魅力。ゆっくりと時間をかけて、多くの写真を撮影してもらえる
写真の向こう側にはピーチで楽しむ一般の方々も多数いる、開放的な空気の中での撮影。時には“フレームインしている水着のおじさん(がいなくなるのを)待ち”みたいなこともある

 セレモニー後、キャンペーン当選者で今回バウ・リニューアルを行なった北原夫妻に、キャンペーン応募の経緯などをインタビューさせてもらった。

――今回のキャンペーンはどちらが主導で応募されたのですか?

穂波さん:私です。応募したことも内緒にしていました。

範久さん:当選したと聞いて「えっ? 結婚式やったじゃん」と(笑)。バウ・リニューアルというのもまったく知らなくて、「そんなことしてるんだ」というのが正直な感想でした。「またできるよ」なんて言うので。

穂波さん:私にとってハワイというのは特別な場所なんです。結婚前に2人で初めて旅行して、それで大好きになって何度か2人で旅行して、結婚式もハワイで挙げて、子供が生まれて初めて旅行に来たのもハワイ。

 結婚式をしたときは2人だったけど、家族が増えて、また新しく家族という形で誓い合いみたいなことを、その場所でできるのがいいな、と思いました。

――ご家族の反応は? 娘さんは少し照れくさそうでしたが。

穂波さん:「そんなのあるの?」という感じでしたが、“当選したこと”にビックリしていて、そちらの反応の方が大きかったです。娘も「パパとママがもう1回結婚式やるの?」という感じだったんですけど、一緒にできるのはすごく幸せなことだと思いますね。

――結婚式もワタベウェディングの「コオリナ・チャペル・プレイス・オブ・ジョイ」で挙げられたそうですが、今回のチャペルの印象はどうですか?

範久さん:かなり明るいと思います。ロケーションもいいですよね。水もあって、光もあって、白くて、緑もあって……(穂波さんに向かって)ハワイっていいよね。ほんといい。

――ハワイには何度もいらしているとうかがいました。 ハワイの魅力はどんなところにあると思いますか?

穂波さん:年に1、2度は必ず来てますね。旅行すると、あれして、これして……って思っちゃうんですけど、ハワイはのんびりしているだけでもリラックスできますよね。よく言われる飛行機から降りたときの「ハワイの香り」も大好きです。

範久さん:空港のにおいが違いませんか? (記者も同意)――分かりますよね。ちょっと甘い香りというか。

穂波さん:子供が生まれてからは、なおさら子供が安心して楽しめますよね。食事とかも。

範久さん:病気になったり、いざというときも安心できますよね。そういうストレスはほかの国よりもかなり軽減されていると思います。日本からの飛行機もたくさん飛んで、言葉の壁もストレスもなくて、バランスがちょうどいいですよね。


 北原夫妻は「バウ・リニューアル」「再び愛を誓い合う」という言葉のイメージからすると、いささか若い印象を受ける夫婦だったが、まだ小さなお子さんに愛の誓い合いを見守ってもらえるのは、幸せが感じられるよい空間だった。形や言葉に表わして愛を再確認することに年齢は関係ないし、バウ・リニューアルをきっかけにして愛情がさらに深まるということもあるだろう。

 両親へのプレゼントというスタイルもよいし、夫婦自らが楽しみ、幸せを再確認する場としても検討してみてはいかがだろうか。

編集部:多和田新也

Photo:高橋 学