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日本初進出のヒルトン最上位「ウォルドーフ・アストリア大阪」開業。客室・レストラン・ラウンジ&バー、別格のラグジュアリー空間を見てきた!

2025年5月15日 公開
ヒルトンの最上級ブランド「ウォルドーフ・アストリア大阪」を見てきた

 オリックス・ホテルマネジメントとヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区は、「ウォルドーフ・アストリア大阪」(大阪府大阪市北区大深町5-54)を4月3日に開業した。

 ウォルドーフ・アストリア大阪は、JR大阪駅北側のうめきた公園に隣接する複合施設、グラングリーン大阪 南館 パークタワーの1~2階と28~38階にある。うめきた地下口からは徒歩で約4分、近隣にはショップやレストランも多く利便性は高い。梅田スカイビルも徒歩圏内だ。宿泊者は1階にあるホテルエントランスから入り、29階にあるレセプションカウンターにエレベーターで向かう作りになっている。

「ウォルドーフ・アストリア大阪」は大阪駅に隣接のうめきた地区にある。写真の中央にあるグラングリーン大阪 南館 パークタワー上層階にある。右は梅田スカイビル
「ウォルドーフ・アストリア大阪」は、グラングリーン大阪南館の写真右パークタワーの28階より上にある。右の2棟の上層階だ
夜景。ルーフの照明と「WA」のホテルロゴが目立っているので分かりやすい
うめきた公園側から見た夜景。左側は大阪駅
うめきた公園周辺。同じヒルトンで昨年開業した「キャノピー by ヒルトン 大阪梅田」も見える
遠めに梅田スカイビル方面から見たところ。上層階部分が分かりやすい
グラングリーン大阪南館のビル案内板
グラングリーン大阪南館の下層はモールとなっている

 ヒルトンのラグジュアリーブランドとしてほかにコンラッドとLXRがあるが、「ウォルドーフ・アストリア」は、ヒルトンの最上級ラグジュアリーブランドに位置づけられており、日本では今回が初進出となる。

 1893年にニューヨーク5番街にウォルドーフ・ホテルが、1897年には隣にアストリア・ホテルが開業し、2つのホテルは「ピーコック・アレー」という回廊によって接続されていた。ここが当時の社交場として機能していたという1世紀前からの歴史がある。

 このピーコック・アレーはウォルドーフ・アストリア大阪でも、29階にある3層もある高い吹き抜けから絶景を見渡せるラウンジ&バーとして歴史を継承している。現時点で世界に36施設がオープンしていて、「ウォルドーフ・アストリア・ニューヨーク」もこの春に大規模なリニューアルが終わり、再オープンする。

 2025年にはほかに、「コスタリカ・プンタ・ケーキ」「ラバト・セール(モロッコ)」「ミンスク(ベラルーシ)」「上海千谷」のオープン予定があり、2026年には「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が開業する予定になっている。今後も32施設のオープンを予定しているとのことだ。

ホテル銘板と車寄せ
ビルを見上げたところ
車寄せに「ウォルドーフ・アストリア」の「WA」ロゴ
ホテルエントランス
ちょうど反対側にもドアがある。こちらからはモールやオフィスフロアにアクセスできる
金子潤氏の大きなアートオブジェが出迎えてくれる
1階グランドエントランス内。休憩ロビーがある
通路に和が感じられるアート
グランドエントランス横にエレベーターホールの入口がある。立派な盆栽が飾られている
1階のエレベーターホール
エレベーターの呼び出しボタンも押しやすく上向きに付いている
エレベーターカゴ内も美しい
エレベーターホールにベンチがある階も
29階のレセプションカウンター。アライバルパビリオンと呼ばれている
待合のソファも用意されている
29階でもグリーンが豊富な作り
29階のレストランなどに続く廊下。照明が密で重厚感がある

 ウォルドーフとアストリアの2つのホテルをつなぐ「ピーコック・アレー」という回廊のイメージを色濃く残し、名前もそのまま「ピーコック・アレー」という華やかなラウンジ&バーが29階にある。吹き抜けを広い階段で見下ろすように降りていき、そこで窓からのパノラマビューを堪能できるという凝った作り。屋内128席で22のテラス席も用意している。軽食やアフタヌーンティー、そして夕刻からはバーとして楽しめる。ホテル内のレストランやバーなどは、宿泊者でなくても利用可能だ。

29階のラウンジ&バー「ピーコック・アレー」
29階の階段上からの眺めは圧巻のパノラマビュー
中央にはバーカウンターがある。床はピーコック(クジャク)模様
かつての「ピーコック・アレー」にあった大時計をイメージ
席から全体を見たところ
大きなアーチ型のソファ
淀川方向の眺望を見ることができる
窓向きの席も豊富
席からの眺めはこのような感じ。梅田スカイビルが見える
チャペルも併設。内覧では見学しなかったがボールルームも備えていて結婚式も可能

 客室は31階~38階まで全252室あり、最も数の多い「プレミアルーム」(3名まで)が53m2で161室ある。次いで「デラックスルーム」(2名まで)が46~53m2で55室。今回の内覧では、最も広く厨房設備も備えるVIP向けの「プレジデンシャル・スイート」(193m2、3名まで)と、「アストリア・ペントハウス」(139m2、3名まで)が公開された。

 宿泊料金は変動制のため、おおよその1泊料金にはなるが、一番コンパクトな「デラックスルーム」が約13万円~で、ここで紹介している「アストリア・ペントハウス」が約50万円、「プレジデンシャル・スイート」は約200万円ということだ。料金は公式サイトにて逐次チェックできるので検索してみてほしい。

 ヒルトン・オナーズ会員限定の早割で「デラックスルーム」(2名まで利用可)で8万円台後半の価格になっている日もあった。昨今の高騰する宿泊料金を考えると、かなり魅力的に思える。パーソナル・コンシェルジュと24時間ルームサービスを受けることができる。

 なお、現在開業を記念して7月3日までに宿泊するヒルトン・オナーズ会員に対し、2泊以上の滞在で、ヒルトン・オナーズ・ポイントを1万5000付与するキャンペーンを実施している。

「プレジデンシャル・スイート」の客室。広いリビングルーム
窓は天井まで続く。ダイニングテーブルがある
淀川方向を見渡す眺望
ベッドルームは広めで角部屋。キングサイズのベッド
別室で執務用のデスクのある部屋がある
ダブルシンク洗面台と広い浴槽のバスルーム
調理設備も備えていて料理を作ることもできる
「アストリア・ペントハウス」のリビングルーム
奥にダイニングテーブルがある
大阪駅方向の眺望
横に軽く仕切りのあるデスクスペースがある
ベッドルームは独立している。キングサイズのベッドから広い眺望が楽しめる
広い浴槽のバスルーム
洗面台はダブルシンクで明るく広い
別にシャワールームも備えている
アメニティは全館「イソップ(Aesop)」で揃えられている
30階にあるライブラリーのコーナーは、宿泊者は自由に利用できる
ネスプレッソのコーヒーやスミスの紅茶を自由に楽しむことができる
エレベーターホールも広めで重厚感がある

 スパや屋内プール、フィットネスセンターは30階に備えられている。「ウォルドーフ・アストリア・スパ」には、一人ではもちろん、カップルでも施術を受けられ、サウナを備えた温浴施設もある。写真では明るめに見えるが、かなり暗くリラックスして落ち着けるプライベートルームとなっている。フィットネスジムは、宿泊者なら無料で24時間利用可能だ。

「ウォルドーフ・アストリア・スパ」のカップル向けの施術室
施術室内には浴槽も用意されている
施術後のクーリングダウンをするリラクゼーション・ラウンジ
施術前のカウンセリングルーム
スパの受付カウンター。プールの受付もこちらで行なう
屋内プールからも眺望が楽しめる
パウダールームも広くゆったりした作り
24時間利用できるフィットネスジム

 シグネチャーレストランとして、鮨と鉄板焼をディナーで提供する「月見」が29階にある。アートな工芸品に囲まれながら、粋の限りをつくした美食体験ができるという。鮨と鉄板焼はコーナーが分けられていて、それぞれに個室も用意されている。小規模なパーティでも利用できるだろう。

29階廊下の途中に不意に現われる満月のれんを掲げた「月見」の入口
のれんはグラデーションで月の満ち欠けが表現されている
「月見」のモダンな寿司カウンター。眺望も抜群だ
寿司の個室
こちらは鉄板焼きのコーナー

 バーの「ケーンズ&テイルズ」は28階に隠れ家のようにある。ラウンジ&バー「ピーコック・アレー」の横にあるのだが、一見では見落としてしまいそうな場所にひっそりとした入口がある。重い扉を開いてなかに入ると、重厚なデザインの古きよきバーのたたずまいで、窓からの眺望も存分に楽しめる作り。ジャズを冠した名作ドリンクやウォルドーフ・アストリアのシグネチャーカクテルが楽しめるという。週末の金~土と祝日前日はなんと25時まで営業する。通常は24時まで。月~火は定休なので注意しよう。予約はできず、ウォークインのみだ。

隠れ家のようなバー「ケーンズ&テイルズ」
ちょっとレトロを感じる雰囲気のある重厚なデザイン
眺望は抜群。バータイムの夜景は格別だろう
囲われた小さな部屋もある。大阪の古地図のデザインタイルが掲げられている
「ケーンズ&テイルズ」の入口。よく探さないと分からない。表示はロゴのみ

 29階の「ジョリー・ブラッスリー」は、洗練されたフランス料理をカジュアルに食べられるオールデイダイニングだ。地元大阪の旬の食材を使用した、クラシックで本格的なフランス料理が楽しめる。内覧会では、ここでランチのメニューを試食する機会があった。

オールデイダイニングの「ジョリー・ブラッスリー」
132席と余裕のある席数
眺望のよい窓際席もある
試食した「グランドオープニングセレブレーションランチ」のコースは、まず自家製バゲットから。水は、ペリエにライム入りを選択
前菜のキッシュロレーヌ、スモークベーコンと熟成コンテ。かなり濃厚な味わい
メインは2種類から選択。鯛のソテー、グリーンピースのフランセーズ、サフランソース
デザートのクリームブリュレ。ホットコーヒーはフレンチプレスのコーヒーメーカーのまま提供される

「ピーコック・アレー」の階段をステージに見立てたオープニングセレモニー

「ピーコック・アレー」で行なわれたオープニングセレモニーでは、ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区 代表のジョセフ・カイララ氏が登壇、「世界中で憧れられるラグジュアリー市場の日本で、ウォルドーフ・アストリアのブランドが待望のオープンを迎えました。このユニークで豊かな文化を持ち、エネルギッシュな街、大阪にウォルドーフ・アストリアをお届けできることを大変うれしく思っています」と、万博開催中という絶好のタイミングでのオープンできたことを報告した。

 そして、ウォルドーフ・アストリアの歴史にも触れつつ、「旅行者の多様なニーズに応えるため、現在大阪市内で、5ブランドで5ホテルを運営しています。ウォルドーフ・アストリアが加わったことで、ラグジュアリーブランドのポートフォリオがさらに充実しました」と述べた。

ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区 代表 ジョセフ・カイララ氏

 オリックス不動産 社長の深谷敏成氏は、3月にグランドオープンしたグラングリーン大阪 南館に多くの人が来ていること、ウォルドーフ・アストリア大阪の開業にも期待が寄せられていることを報告、「すでに開業しているキャノピー by ヒルトン 大阪梅田、ホテル阪急グランレスパイア大阪、それぞれ異なるタイプのホテルですが、一緒になり大阪を盛り上げていければと考えています」と話した。

オリックス不動産株式会社 社長 深谷敏成氏

 最後に、ウォルドーフ・アストリア大阪 総支配人のアンドリュー・ムーア氏が、「大阪の人はグローバルなマインドを持っています。ウォルドーフ・アストリア大阪は、世界的な遺産と大阪の地元の魂が融合する場所であります。新しいレガシーが今日まさに始まります」とあいさつした。

ウォルドーフ・アストリア大阪 総支配人 アンドリュー・ムーア氏
写真左から、建築家兼インテリアデザイナー アンドレ・フー氏、ヒルトン ラグジュアリーブランド上席副社長兼グローバルヘッド ディノ・マイケル氏、オリックス不動産株式会社 社長 深谷敏成氏、ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区 代表 ジョセフ・カイララ氏、オリックス・ホテルマネジメント株式会社 取締役社長 似内隆晃氏、ウォルドーフ・アストリア大阪 総支配人 アンドリュー・ムーア氏