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圧倒的な没入感! ファンタジースプリングスの新アトラクション「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」は誰かに話したくなる感動の空飛ぶ体験

2024年6月6日 開業

「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」入り口。ネバーランドにそびえる山の洞窟に入っていく

 東京ディズニーシーで6月6日にオープンする新テーマポート「ファンタジースプリングス」は、ディズニー映画「アナと雪の女王」「ピーター・パン」「塔の上のラプンツェル」がテーマの3エリアで構成されている。

 このうち「ピーター・パン」をテーマにしたエリアは、ピーター・パンたちが住むネバーランドを体験できるエリア。このエリアに登場する新アトラクション「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」は、「アナとエルサのフローズンジャーニー」と人気を二分しそうな壮大な仕上がりだ。

 ピーター・パンシリーズには何作かあるが、本アトラクションは初代「ピーター・パン」(1953年)をテーマにしたストーリー。ゲストは、ネバーランドでピーター・パンと一緒に暮らすロストキッズの一員となって、フック船長たちに誘拐されたウェンディの弟ジョンを救出するために冒険に出発する。

 ディズニーシー側からファンタジースプリングスに入り、左側に進むとピーター・パンのネバーランドに入る。そびえる山に沿って歩くと、「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」の入り口が現われる。難破した海賊船のマストを使って作られた、緑色の大きな帆に描かれたアトラクション名が目印だ。

夜は山や溶岩が不気味に光り、雰囲気がさらにアップ
右側のプライオリティ・アクセス・エントランスのフラッグには、実は裏側に宝の地図が……

 洞窟のような入り口から一歩入ると、さまざまな漂着物が見える。ピーター・パンたちが住むネバーランドは、夜空に輝く右から2番目の星のなか。彼らが「メインランド」と呼ぶ外の世界からは、さまざまな漂着物がたどり付くからだ。

 順番待ちの間に通るエリアには、こうしたストーリーを彷彿とさせる数多くのアイテムが点在している。映画を見たことがなくても充実した体験ができるが、改めて見直しておくと、待ち時間も十分に楽しめるだろう。

足元にはロストキッズの足跡がたくさん。行き先をたどってみよう
流れ着いた海賊船の残骸も、子供たちにとっては遊び道具。たくさん落書きされていて楽しい
帽子や服、鏡まであり、船の客室のクローゼットがそのまま流れ着いたようだ

 洞窟を抜けた先には、一転してジャングルが広がる。迷路のような通路で、ロストキッズたちが住む家や、遊んだ跡が点在。ロストキッズたちの気ままな暮らしが垣間見えて楽しい。

ジャングルの木の下に作られた、迷路のような通路を進む
ウェンディの弟マイケルがいつも連れているクマだろうか。専用ベッドに寝かされていてキュート
壁にはドクロ型の雲が現われることも
ランプのなかには、漂流物らしきポットを再利用したものも
木の下でたるを守っているようなかかしも、帽子や剣で海賊風
木の上の小屋もそれぞれ個性的。何が再利用されているのか想像するのもおもしろい
宝箱にもかわいらしいカニや金貨らしきものの落書きが。カニが集めたもの?
枝先にぶら下がる魚が飛び出たカゴ。食べ物もバラエティ豊かなよう
隠れ家の手前にはケンケンパの落書きも

 さらに進むと、「隠れ家」に到着。前面のスクリーンにピーター・パンが現われ、ウェンディの弟であるジョンがフック船長に捕まったと話し、ロストキッズやゲストたちに、みんなで助けに行こうと語りかける。

隠れ家に到着。階段状になっている部屋に入っていく
前方のスクリーンには、寝ているロストキッズたち。そこにティンカー・ベルとピーター・パンが登場
フック船長たちにつかまったジョンを助けに行こうとピーター・パンが伝え、ゲストたちも協力することに

 隠れ家のドアが開くと、短い待機列があり、壁にはかわいらしい落書きや漂着物がたくさん。森のなかの隠れ家とは違い、漂着物や廃品が再利用されているとはいえどこかおしゃれな空間だ。待機列はここが最後なので、ワクワクしながら順番を待とう。

隠れ家自体がさまざまな廃品や漂着物で作られているのがよく分かる空間。「BEWARE OF CROC」(ワニに注意)の看板は、時計(CLOCK)を飲み込んだチクタクワニにかけたダジャレの意味も

 その空間を抜けると通路の左右にゴーグルが用意されているので、1人1つ手に持って海賊船を模したボートに乗り込む。ボートの左右の側面や後方はかなり高さがあり、乗り込むとほかのボートの様子は見えず、半個室のように感じるほどだ。

ボートに乗る直前にゴーグルを1人1つ取って用意

 ボートが進むと、世界観が見事に再現された空間の要所要所にスクリーンが組み込まれ、立体感のあるストーリーが展開される。ピーター・パンやティンカー・ベルがさわれるほど目の前に現われ、あまりの没入感に思わず声が出るシーンの連続だ。

 滝から落ちる場面では本当に落下している感覚になったり、船のまわりを飛び回る場面では、マストの上でピーター・パンが戦うシーンを同じ目線で空中から見られるのがとても新鮮だ。フック船長を退治してウェンディたちをロンドンに送り届け、ピーター・パンやロストキッズたちとともにゲストもネバーランドへ戻っていく。最後にピーター・パンがゲストたちに「いつまでも子供のままでいてね!」と伝え、冒険が終了。

 ストーリーは基本的に映画「ピーター・パン」に沿っているので、事前情報は映画を見直しておくだけにして、当日の没入感を心から楽しむことをお勧めしたい。

森でロストキッズたちに出会い、「リーダーにつづけ」の曲とともにジャングルのなかを進む(提供:オリエンタルランド)
チクタクという時計の音を響かせながらチクタクワニも出現!(提供:オリエンタルランド)
目の前にティンカー・ベルやピーター・パンが飛び回り、まるで触れそうなほど(提供:オリエンタルランド)
ティンカー・ベルの魔法の粉がボートに振りかけられ、空を飛べるように(提供:オリエンタルランド)
川に着水し、滝を迎えてボートが落下!(提供:オリエンタルランド)
フック船長の乗った海賊船を見つけ、ピーター・パンと海賊たちの戦いが開始(提供:オリエンタルランド)
無事にジョンを救出し、ロンドンに戻ったピーター・パンとウェンディたち(提供:オリエンタルランド)
ロンドンの夜空を気持ちよく飛び回り、ウェンディたちは無事に家に帰る(提供:オリエンタルランド)

 ピーター・パンの映画を見ると、誰しも「自分も空を飛んでみたい」と思わされるが、このアトラクションでの体験は「本当に飛んでいる!」と思えるすごさ。同じく東京ディズニーシーの人気アトラクション「ソアリン」はほぼ実際に飛んでその感覚を実現しているが、このアトラクションではゴーグルとボートの動きでそれを超える体験を実現している。一緒に乗った友達や家族と「すごかったね!」と間違いなく盛り上がれるアトラクションだ。

 唯一注意点があるとすれば、ゴーグルを使用するタイプのアトラクションであること。東京ディズニーランドのスター・ツアーズほどではないが、3D酔いしやすい人は可能なら対策をしておくと安心だ。酔いやすいからという理由だけで避けるのはもったいないほどの唯一無二の体験なので、睡眠不足を避けたり、食後すぐには乗らないなど工夫をするなどして、ぜひトライしよう。

 ピーター・パンが、ワクワクする冒険の物語だと思い出させてくれる「ピーターパンのネバーランドアドベンチャー」。東京ディズニーシーを代表するアトラクションの1つになりそうだ。

映画「ピーター・パン」より(提供:オリエンタルランド)