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「Rakuten STAY FUJIMI TERRACE 箱根芦ノ湖」に泊まってみた

2024年3月1日 グランドオープン

Rakuten STAY FUJIMI TERRACE 箱根芦ノ湖

 楽天ステイは3月1日、神奈川県元箱根の芦ノ湖畔に「Rakuten STAY FUJIMI TERRACE 箱根芦ノ湖」をグランドオープンする。グランドオープンを前に同施設に試泊する機会があったので、本稿ではその特徴を紹介したい。

 Rakuten STAY FUJIMI TERRACE 箱根芦ノ湖は、晴れていれば客室から芦ノ湖の水面に映る逆さ富士が眺められる宿泊施設。同社では、富士山が見えるテラスを備えたこの施設をFUJIMI TERRACEとしてブランディングしていくという。

 所在地は神奈川県足柄下郡箱根町元箱根三ツ谷2-2で、地上5階建て、全24室を備える。駐車場は30台分が確保されており、うち4台はEV充電に対応する。立地としては、徒歩数分の場所にバス停もあるため、公共交通機関でもたどり着ける。

芦ノ湖畔側から
全24室で30台分の駐車場が用意されている

 1室あたりの宿泊料金は、広さ117~126m2で定員10名のスイートが8万円~、1152で定員10名の4ダブルベッドの部屋が6万円~、58~672で定員6名のドッグフレンドリーの2ダブルベッド+ロフトの部屋が4万4000円~、55~70m2で定員5名の2ダブルベッド+ソファの部屋が4万円~となっている。

スイート(501号室)

 他の楽天ステイの施設と同様にスマートロックを用いた無人チェックインが導入されており、事前にメールで送付される暗証番号を入力することで入室できる。入室後は、室内に設置されているタブレットのテレビ電話機能を使ってチェックインの手続きを行なう流れとなる。

 全室に天然温泉かけ流しの半露天風呂が用意されているほか、湖上に浮かぶ箱根神社の平和の鳥居越しに富士山が眺められるテラスが用意されている。テラスでは足湯も楽しめる。上位の部屋にはレイクビューのサウナも設置。また、冷蔵庫や電子レンジといった調理器具やカトラリー類が一式揃っているほか、乾燥機能付きのドラム式洗濯機も用意されており、長期滞在も快適に行なえる。

 一部の部屋はドッグフレンドリーということで、犬と一緒に宿泊することも可能だ。室内には専用クッションやフードボウル、ペットシートなどが用意されており、足洗い場も設置されている。1階の湖畔側のエントランスを出ると、すぐに散歩に出かけられる。

ドッグフレンドリーの2ダブルベッド+ロフト(101号室)

 館内にレストランはなく、近隣の飲食店も早く閉まってしまうため、夕食や朝食については、自分で食材を持ち込むか、予約時にオプションの食事メニューを注文しておきたい。スイートのみの対応となるが、出張シェフを手配して、本格的なフレンチ料理を楽しむこともできる。

 万が一、食事に困った場合、徒歩数分の最寄りのバス停のそばにコンビニエンスストアがあるほか、館内にミールキットなどを販売する自動販売機が設置されているので、こうした設備を活用すれば問題ないだろう。

 各部屋の冷蔵庫内にはウェルカムドリンクやおつまみ、ウェルカムスイーツが入っており、これらについては無料で楽しむことができる。事前に夕食や朝食を頼んでおいた場合は、チェックイン時には冷蔵庫内に食材が入っており、これを自分で調理して食べることになる。

冷蔵庫にはウェルカムドリンクなどが用意されている
事前に注文した夕食の例(国産鴨と湯葉のしゃぶしゃぶ鍋&おばんざいセット
事前に注文した朝食の例(洋朝食BOX)
館内にはスマホ決済で利用できる自動販売機も

 今回は4階の4ダブルベッドルーム(404号室)に宿泊。部屋の仕様としては、この上にスイートが設定されているが、広さとしてはほとんど遜色がなく、インテリアなどの仕様が若干異なるだけなので、“リーズナブルなスイート”と考えることもできるだろう。

 事前にメールで案内された暗証番号で入室すると、広々とした空間が広がり、晴れていれば大きな窓から絵画のような富士山が目に入ってくるはずだ。あいにく、この日のチェックイン時には富士山に雲がかかっていたが、翌朝には雪をかぶった富士山を眺めることができた。

4ダブルベッドルーム(404号室)
晴れていればテラスから富士山が眺められる

 楽天ステイのウリの一つは、キッチン家電や洗濯機などが一通り揃っており、自宅のような感覚でリラックスして過ごせるというところなのだが、自宅にあるものとは異なるため、使い方が分からず、右往左往することもあった。

 昨秋、Rakuten STAY VILLA 日光に宿泊した際には、「Rakuten STAY ゲストポータル」というWebサイトが用意され、スマホでここにアクセスすることで、エアコンや床暖房の設定の仕方や、食洗機や洗濯機の使い方、事前に注文した夕食や朝食の調理方法などが分かるようになっていたが、今回の宿泊時には、事前に送られてくるメールにゲストポータルのURLが記載されており、あらかじめ予習しておけるようになっていた。さらに、入室時にはプロジェクターでその二次元コードが壁面に投影されており、同社として課題解決に取り組んでいる様子が感じられた。

室内の設備の使い方や食事の作り方が分かるゲストポータル

 お風呂は、天然温泉(源泉は元箱根温泉)かけ流しの半露天風呂となっており、チェックイン時にはすでにお湯がはられた状態になっていた。到着してすぐに温泉につかり、移動の疲れをとれるのはありがたい。この部屋にはメトス社製の高温モリスサウナも設置されているので、サウナ好きにもオススメだ。ただ、水風呂はないので、テラスで富士山を眺めながらの外気浴を楽しもう。

到着してすぐに温泉につかれる
本格的なサウナもある

 ちなみに、この場所には以前、明治から大正にかけて多くの外国人が訪れた「富士見ホテル」と呼ばれるホテルがあったという。残念ながら、富士見ホテルは関東大震災で倒壊。箱根芦ノ湖美術館が建てられ、2006年まで営業していたが、その後は廃墟化していた。その土地を楽天グループが買い取って建てたのが、Rakuten STAY FUJIMI TERRACE 箱根芦ノ湖となる。

 箱根観光の拠点として便利に使えるのはもちろんだが、こうした土地の歴史を噛み締めつつ、芦ノ湖越しの富士山を眺めながら、ゆったりと温泉につかるのも同施設の楽しみ方の一つだ。

4ダブルベッドルーム(404号室)