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ディズニーシー新テーマポート「ファンタジースプリングス」、工事現場を初公開。髙野CEO「2代目社長高橋政知氏のこだわり、言動を見てきた。妥協のない本物志向が原点」

2023年8月24日 公開

東京ディズニーシーの「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」

 オリエンタルランドは、東京ディズニーシー大規模開発「ファンタジースプリングス」の工事現場を報道陣に初公開した。東京ディズニーシー8番目の新テーマポートは2024年春に開業予定で、開発費用は総額3200億円(予定)。

 総開発面積約14万m2(テーマパーク・ホテルエリア約10万m2)。工事現場の公開に合わせて、オリエンタルランド 代表取締役会長(兼)CEOの髙野由美子氏が開発にかける思いを語った。

“魔法の泉”にはさまざまな妖精が住み、しあわせをもたらしてくれるという

「ファンタジースプリングス」プロジェクトに構想段階から参画していた髙野氏は、「ファンタジースプリングス」の強みを4つ挙げる。映画「アナと雪の女王」「塔の上のラプンツェル」「ピーターパン」の映画の世界を際立せ、没入感たっぷりの世界観。続いてアトラクションの素晴らしさ、最高の体験ができるホテル。そして全体をつなぐ自然の景観の美しさだという。

株式会社オリエンタルランド 代表取締役会長(兼)CEO髙野由美子氏

「特にほかのパークに比べても最大規模のロックワークは、ノースマウンテンの雪の質感に、ネバーランドの火山の山肌、そして森の木々1本1本の細部までこだわっている」と話す。「キャラクターロックワーク完成後は水の演出がプラスされる。昼と夜のコントラストの素晴らしさを見てほしい」とのことだ。

「フローズンキングダム」の工事現場。スノーマウンテンが遠くに見える
「ラプンツェルの森」の塔
「ピーターパンのネバーランド」の火山とフック船長の海賊船

 オープンが2024年春に迫るなか「チーム全体の士気もますます上がり、より素晴らしいものを届けたい思いは日々募っている。『ファンタジースプリングス』とともに自分たちも進化している気持ちだ」という。

「ファンタジースプリングス」全景

「魔法の泉が導くディズニーファンタジーの世界」をテーマに据えた理由については、「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」のバックグラウンドストーリも交えつつ紹介。

「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」は“魔法の泉”を囲むように建つ、エリアの象徴的な存在

「何かを生み出すときに、ストーリーテリングから入るのがディズニーの手法。侯爵夫人が世界中を旅するなかで“魔法の泉”に巡り合った。そして別荘のような家を建て、いろいろな人を招待しているうちにホテルになった。“魔法の泉”にはいろいろな妖精が住んでいて、しあわせをもたらすという伝説がある」と教えてくれた。

「冒険とイマジーネーションの海」をテーマに7つの海をメインに運営してきた東京ディズニーシーで、なぜ“泉”を新エリアの軸にしたのかについては、「泉も水に関係する存在、東京ディズニーシーに親和性はある。先ほどのように、最初にこの場所に惹かれて訪れた人物のストーリーから、この場所を取り上げた」と語った。

ロックワークはディズニーパーク最大規模。映画「ファンタジア」の「魔法使いの弟子」のホウキも

 なお、エリアの象徴的な存在ともいえる「東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテル」については、「現時点での経験の集大成」と話す。「東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ」のパーク一体型のなかで過ごす喜び、「東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル」のホテル単独で醸し出される魅力などをミックスさせ、さまざま観点から作り上げたという。

「特に上層階やバルコニーからは、『ファンタジースプリングス』をまるで自分の庭のような感覚で眺めることができる。ファンタジーのなかに没入できる特別な景観が待っている」とお勧めしてくれた。

 なお、同ホテルはデラックスタイプ「ファンタジーシャトー」と、東京ディズニーリゾート最上級の宿泊体験ができる「グランドシャトー」の2棟で構成。「グランドシャトー」宿泊者のみが利用できるレストラン「ラ・リベリュール」など、至福のリゾートステイを提供する。

CEO就任後初の会見では、2代目社長・高橋政知氏の話も

 CEO就任後初の会見となった今回、髙野氏は2代目社長で東京ディズニーランドの誘致と開園の立役者・高橋政知氏の考え方が、新テーマポート誕生に影響していることや、今後についても話してくれた。

CEO就任後初の会見では、開発秘話に加えて今後についても髙野氏が話してくれた

「私が入社した当時の社長が高橋政知氏。同氏のこだわり、言動を見ながら、こうありたいと思いながら開発を進めてきた。変えるべきものと変えてはいけないもの。よいものとわるいもの。そういったものをきっぱりと判断する人だった。そして本物志向の強いこだわり、美意識があった。

 東京ディズニーランドを創るとき、アメリカのディズニーランドよりも、もっと本物のディズニーを創る。そこに日本人の魂を入れ込むと言い続けた人だった。その妥協のない本物志向が我々の原点にある。東京ディズニーランド開園から40年、歴代トップの“時代とともに変化する”という考え方を受け継ぎながら、ゲスト視点を忘れずよりよい判断をしていきたい」とのことだ。

東京ディズニーシー「ファンタジースプリングス」には、妥協のない本物志向への強いこだわりが息づいている

 コロナ禍での開発については、物流が滞ったことでさまざまな問題にも直面したという。それを解決し、乗り越えたうえで「テーマパーク事業が、“改めて重要な事業である、これを続けていくことが重要”と考えにおよんだ。より積極的に、喜びを還元していき、いろいろなものを作りながら喜びの種を社会に蒔いていくことに一層力を入れていく」とのこと。

 なお、「世界に一つだけの唯一無二の東京ディズニーシーと、同じくすべて東京オリジナル、世界にここだけの『ファンタジースプリングス』の誕生により、ブランドとしての価値がより一層上がると考えている。日本にしかないオンリーワンのこの世界を多くの人に楽しんでいただきたい」と、国内外からのゲストの来園に期待しているとした。

【お詫びと訂正】初出時、髙野氏の業務について一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。