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WILLERの東京レストランバスに乗って2時間半の和食コースを堪能してきた! オープンループで楽しむ高さ約3mからの東京名所めぐりが新鮮

2023年7月29日 開始

東京レストランバスに乗ってきました

 WILLER EXPRESSは、東京レストランバスの「和食メニュー都内周遊コース」を7月29日から運行する。

 コロナ禍で休止していたランチの和食コースで、2020年3月以来、約3年ぶりの復活となる。ルーフが開く2階建てバスに乗りながら、本格的なコース料理が楽しめるツアーを一足早く体験してきたのでレポートします!

発着場所の東京駅 丸の内ビル前に停車する東京レストランバス。カラフルなイラストが描かれている2階建てバスだ

和食メニューランチコース

料金: 相席可1万1800円、最後列1万2800円、前方席1万3800円
運行日: 土・日・月・祝日(一部日程を除く)

1階に厨房があって、実際に調理しながら走るのが特徴。シェフ2名、サービススタッフ2名が従事している

 現在、都内周遊コースにはランチAルート、ランチBルート、ディナーCルート、ディナーDルートの4コースがある。今回乗車したのは浅草・スカイツリー方面を巡る「ランチBルート」。

 東京駅丸の内ビル前を11時40分に出発し、日本橋や秋葉原、上野などを経て浅草へ。浅草寺周辺で下車して約30分の自由散策を楽しんだのち、再び乗車して両国国技館、隅田川を経て、14時20分に東京駅丸の内側に戻るという約2時間半の行程だ。

こちらは4名席。2名テーブルも2つある
今回は前方の4名席に座った
階段を上って前方を見たところ

 この東京レストランバスの大きなウリは、なんといっても屋根(ルーフ)が開閉式だということ。クリアな屋根はそれだけで明るく開放的だが、開けると風を感じることができてさらに爽快感アップ。お天気次第でもあるが、この日は曇り空だったので開けてもそれほど暑くなく気持ちがよかった。

 もちろんバスのなかはエアコン完備だ。ちなみにルーフ開閉は自動かと思ったら、ガイドさんが両手でサササーッと開ける手動。ちょっとしたパフォーマンスタイムなのでお見逃しなく!

乗車して高い目線から見た東京駅。いよいよ出発だ

 食事は先付けにはじまって、蒸し物や焼き物、ごはん、デザート、食後のドリンクと本格的なコース料理となる。さっそく「乾杯~♪」の声が聞こえるなか、丸ビル前を出発したレストランバスは、皇居お堀沿いの内堀通りから大手門を左手に見て大手町方面へ。ガイドさんの解説に耳を傾けながら、まずは先付けの湯葉巾着を口にする。う~ん、美味しい!

1杯目はスパークリングワイン(700円)をいただいた

 約30種類ほどラインアップされているアルコールやソフトドリンク、ボトルドリンク類は別料金。和食コース限定で日本酒や焼酎も用意されている。

先付けのいぶりがっことクリームチーズの湯葉巾着。スパークリングワインによく合う
わかさぎ南蛮漬け、合鴨ロース七味焼き、海老芝煮、一口がんも
ガイドさんは一番前に後ろ向きで座る

 目線の高いバスの車窓から“東京の今”の風景を見ながらコース料理を味わえるのがレストランバスの醍醐味だが、そこにガイドさんによる観光名所の解説や豆知識が加わる。

 例えば、日本の道路の起点である日本橋に近づいてくると道路元標がどちら側に見えるか教えてくれるし、コレド日本橋が建っている場所にはかつて東急百貨店があって、さらにその昔の江戸時代には白木屋という呉服屋さんがあったそうだ。小伝馬町にはかつて処刑場があって吉田松陰はここで処刑されたことなど、まるで江戸&東京のプチ歴史ツアーのようだった。

 かと思えば、東京駅日本橋口付近を通過中には、「左手の朝日生命ビルは解体工事が始まっております。ここにはTOKYO TORCH、日本一の高さとなる390mのTorch Towerが建築中」と解説してくれるし、小伝馬町駅近くで通り過ぎたロボットカフェ(行ってみたい!)の紹介もあったりして、少し先の未来の東京ネタもしっかりフォローしている。

ルーフを閉めた状態
ルーフを開けた状態

 コース中にはちょっとしたスリルを味わうポイントもある。JR線の各線や新幹線が通る高架の下をくぐり抜ける瞬間だ。高さ3.8mのレストランバスは座席が屋根に近いぶん、大丈夫なんだろうか!?とドキドキ。特に東京駅に戻る直前でくぐる鍛冶屋橋の高架下が一番のハイライトだ。

高架の下をくぐるときはヒヤヒヤドキドキ
日本の道路の起点、日本橋
電車が通っているときはルーフを開けていると音がすごい
秋葉原の電気街
蒸し物は鶏肉や椎茸などが入った玉地蒸し
ほうれん草、きゅうりの上にずわい蟹がのった冷鉢
桜の名所、上野を通過
調理器具や食品サンプルなどのお店が集まるかっぱ橋道具街付近を走っていた頃、焼き物が運ばれてきた。甘味噌が添えられた豚肉は柔らかくて美味

浅草で降車して約30分の散策タイム

久しぶりの雷門

 ひときわにぎわう浅草雷門を過ぎた辺りでバスは停車し、ここで約30分の散策タイムとなる。そのままバスに乗っていてもいいらしいが、せっかくなので浅草寺参拝をしてみた。仲見世通りは活気が戻ってインバウンド客などであふれかえっていた。

東京スカイツリーとアサヒビールの本社ビル
にぎわう浅草寺境内
再び乗車
1階出入り口前に化粧室がある
目の前に東京スカイツリーが近づいてきた
2杯目はノンアルコールビール。飲み物が倒れないように工夫されたアクリル板
隣のテーブルもお酒が進んでいたようだ
東京スカイツリーからだんだん離れていく
両国国技館前を通過。7月は名古屋場所なのでチケット売り場はひっそり
お食事は江戸の漁師めしとして伝わる深川飯の炊き込みご飯版。吸い物と香の物付き
国技館通りの突き当りにある回向院
隅田川にかかる両国橋を渡る
甘味は『鮨 銀座おのでら』監修の抹茶のブランマンジェとわらび餅
食後のドリンクは珈琲や紅茶を選べる
最後のくぐり抜けポイント、東京駅と有楽町駅の間にある鍛冶屋橋高架が前方に見えてきた
制限高3.8mはなんとバスの高さと同じ
本当に頭上すれすれなのだ
在来線、新幹線と高架はいくつかある

 乗車体験する前は「和食コースだからインバウンド、もしくは東京に遊びに来た観光客向けかな?」と思っていたが、これは首都圏在住の人も十分楽しめるコンテンツだと感じた。むしろ住んでいるからこそ知る機会がない東京を新鮮に楽しめるのではないだろうか。

 18時過ぎに出発のディナーコースはいつもと違うデートにも使えそうだし、女子会などにもいいだろう。地方から親御さんなど親族が遊びに来たときに一緒に乗れば、食事と東京観光が同時に楽しめるからタイムパフォーマンスもよく喜ばれそうだ。

 座席は予約時に指定ができ、2名以上の場合は「相席可プラン」か「相席無しプラン」から選べるとのことだが、あの開放的な空間なら相席でもきっと楽しい時間を過ごせるはず。もちろんおひとりさまの参加も可能だ。

 美味しい和食を食べながら、東京の観光名所を巡って浅草にもちらっと立ち寄れる東京レストランバスの和食コース、個人的には思っていた以上に楽しめた。

東京駅の丸の内側に戻ってきた
六本木や東京タワー、レインボーブリッジの夜景を眺めながらヨーロピアンメニュー(洋食)コースも気になるところ
当初は期間限定で2022年6月にスタートした川崎工場夜景コースは、好評で今年1月から通年運行となっているとのこと