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静岡・三島と羽田空港を結ぶ高速バス路線が本日開業! 片道2800円で乗り換えなし。横浜YCAT、新木場にも

三島羽田シャトル

2023年7月21日 運行開始

三島羽田シャトルが開業した

 WILLER EXPRESSと伊豆箱根バス、東海バスは7月21日、三島~羽田空港を結ぶ高速バスの運行を開始した。1日3往復の毎日運行で、愛称は「三島羽田シャトル」。

 静岡県三島市は伊豆半島の付け根にあり、伊豆や富士山、箱根観光などの起点となるほか、東海道新幹線、東名高速道路、新東名高速道路などにアクセスできる交通の結節点でもある。

 三島羽田シャトルは、三島エリアの3つの停留所「三島大場(伊豆箱根バス 三島営業所)」「三島駅前南口」「三島駅北口」と、「横浜駅(YCAT)」「羽田エアポートガーデン」「新木場駅」を結ぶ。運賃は、三島エリア~横浜駅が大人2400円(事前予約2200円)、子供1200円(同1100円)、三島~羽田/新木場が大人2800円(2600円)、子供1400円(1300円)。

 東海道新幹線の三島~東京の指定席が4400円、在来線の東京~羽田が470円~で合計はおよそ5000円なので、半額近い低廉な料金はもちろん、いったん荷物を預けて乗車してしまえば、乗り換えなしで空港までたどり着けるという点でも使い勝手がよい。終点の新木場からは、都内観光、東京ディズニーリゾートへのアクセス性も高い。

三島羽田シャトル運行スケジュール
伊豆箱根バスの車内。7時15分三島発のIH8801便と13時45分新木場発のIH8701便を運行する
伊豆箱根バスの車内
東海バスの車内。9時10分三島発のTB8802便と16時10分新木場発のTB8702便を運行する
東海バスの車内
WILLER EXPRESSの車内。11時三島発のWN8803便と18時15分新木場発のWN8703便を運行する
座席はカノピーを備える4列シート「リラックス」
肘掛け付近などにUSB充電ポートを備える

 運行開始当日には、三島大場の停留所(伊豆箱根バス 三島営業所)で開業式典を実施。東海バス 代表取締役社長の眞野大輔氏が、2014年に自治体の路線開設要請を受けてから本日に至るまでの経緯を振り返り、当初2020年に予定していた開業が新型コロナウイルスの影響で延期になったことや、コロナ禍を経て1月に羽田エアポートガーデンが開業したこと、夏期繁忙期の前に路線を開設できたことなどが紹介された。また、急速に回復している訪日需要を背景に、羽田空港から三島エリアへの誘客にも期待していると述べた。

 伊豆箱根バス 代表取締役の鬼頭研二氏は「待ちに待った運行開始」であり、「三島エリアや静岡東部の方々に横浜・羽田・新木場・ディズニーリゾートへの利用で使っていただける便」としたほか、日本のバス事業が今年120周年であることを紹介し、「この三島羽田シャトルも何十年と続く路線に育てていきたい」と展望を語った。

 WILLER EXPRESS 代表取締役社長の平山幸司氏は、羽田からのインバウンドの利用が多く期待できることに触れ、同社の予約サイトでは英語以外に中国語、韓国語、ベトナム語、タイ語など多言語化が進んでいることを挙げて、「お客さまの期待に応えて、何度も来たくなるようなサービスを提供したい」と述べた。

株式会社東海バス 代表取締役社長 眞野大輔氏
伊豆箱根バス株式会社 代表取締役 鬼頭研二氏
WILLER EXPRESS株式会社 代表取締役社長 平山幸司氏
来賓の三島市 市長 豊岡武士氏
関係者によるテープカット

 式典の終わりには、関係者による11時発WN8803便の見送りを行なった。この日、三島大場の停留所からの利用者は2名。なお、三島大場には事前予約制の駐車場を設けており、マイカーでアクセスしてバスに乗り換える、いわゆるパークアンドライドサービスも展開している。駐車場料金は1日300円。

11時発のWN8803便(WILLER EXPRESS運行)
関係者による見送りを行なった
三島大場の停留所。3社が1往復ずつ担当する
事前予約制の駐車場(1日300円)があり、クルマで乗り付けて三島羽田シャトルに乗り換えるという使い方もできる