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日本初お目見えエアバス A220-300の機内と外観。丘珠・屋久島・利尻の短い滑走路にも就航可

2022年5月9日 公開

エアバスの単通路機A220-300が日本初お目見えした

 エアバス・ジャパンは5月9日、新型の単通路機「A220-300」を羽田空港で披露した。A220-300型機が日本に飛来するのはこれが初めて。ラトビアの航空会社エア・バルティックの機体で、同社はローンチパートナーとしてすでに34機のA220-300を運航している。

 A220シリーズはボンバルディアのCシリーズ(CS100とCS300)を改称したもので、約100席未満のリージョナル機と、エアバスのA320(150席)、A321(185席)といった既存の単通路機の中間にあたる100~150席の領域を埋める機材として展開が進んでいる。

 標準仕様は2クラス制で、A220-100は116席(シートピッチ36インチの8席と30インチの108席)、A220-300は141席(8席+133席)。-300型機の方が胴体中央部が3.7m長くなっている。なお、この日公開したエア・バルティックのA220-300はモノクラスの150席という仕様だった。

 航続距離は最大3450海里(6389km)で、東京からはシンガポール、インドネシア・デンパサール、パプアニューギニア・ポートモレスビーなど、アジア太平洋地域の主要都市をカバーすることができる。Airbus 単通路型機担当マーケット・ディベロップメント・ディレクターのマルコム・マクスウェル氏は、国内線だけでなく国際線としても展開が期待でき、また急角度進入が可能であるため、丘珠・屋久島・利尻など滑走路の短い空港にも就航できると説明した。

 機内に入ってみて感じるのは、圧迫感の少なさと大きな窓による明るさ・開放感だ。機内の側面の壁を垂直近くに取ることで空間にゆとりを持たせており、通路幅の確保も実現している。また、奥行きを持たせて容量を稼いだオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)はクラス最大といい、天井中央に向かってなだらかにラウンドした形状にすることで機内の圧迫感低減に一役買っている。

機内を前方から見た様子
エア・バルティックのA220-300はモノクラスで2-3アブレスト
3席並びを真横から
2席並びを真横から
ヘッドレストは動かないタイプ
窓のシェードは手動
モノクラスながら、可動式パーティションで前方客席と後方を分けることもできる
オーバーヘッドビン(手荷物収納棚)はクラス最大というが、乗客やCAの負担を下げるため軽い力で閉まるようになっている
テーブルは折りたたまない1枚式だが、根元が太くがっちりしていた
14型ノートPCやスマホを置くとこんなサイズ感。機内誌スペースのほか、ポケットがテーブルの根元両脇にもある
頭上の読書灯とエアコン吹き出し口。奥に見えるのはなんでしょう
フライトマップなどを表示するディスプレイだった(画面はスマホサイズくらい)
機内後方にラバトリーが2か所
大きな鏡が取り付けられていた
客室を機内後方から
緊急時の説明
コクピットと撮影に応じてくれたエア・バルティックのクルー
Airbus 単通路型機担当マーケット・ディベロップメント・ディレクター マルコム・マクスウェル氏
マクスウェル氏が示したスライドの一部