ニュース

ジェットスター、成田3タミの新出発ロビーで業務開始。大増設チェックイン機と自動手荷物預け機でよりスムーズな搭乗に

2022年4月21日 実施

成田空港第3ターミナルの新出発ロビーに移転したジェットスター・ジャパンのチェックインカウンター

 ジェットスター・ジャパンは4月21日、拡張工事を終えた成田空港第3ターミナルの新出発ロビーにてチェックイン業務を開始した。

 成田空港第3ターミナルは、LCC専用ターミナルとして2015年4月8日にオープンしたが、予測を上回るLCC需要の伸びに対応するため、2018年4月に増築を発表。新型コロナウイルス感染症の蔓延により工期が予定より伸びたが無事完成し、4月8日から供用を開始している。

 今回拡張したエリアは既存エリアから第2ターミナル寄りになっており、ジェットスター・ジャパンのカウンターはもっとも出入口に近い場所に設置されている。

 他社との共用機材であるが、自動チェックイン機が36台、自動手荷物預け機が24台並び、NAA(成田国際空港)の発表では、開業当時の年間取扱能力750万人の2倍に当たる、1500万人が利用できるキャパシティになっている。

 ジェットスター・ジャパン 空港本部長の北原洋一氏に聞いたところ、カウンターをアイランド式から直線スタイルのリニア式にしてもらえるようNAAに要望を伝え、滞留しにくい構造になっているのが特徴であるとのことだ。

 以前から行なっているモバイルチェックインに加え、自動チェックイン機を多数増設したことにより待ち時間も少なくなったことから、コロナ禍において推奨されている非接触の搭乗手続きが今後はますます主流になることだろう。移転したばかりのカウンター周辺を見ていたが、新しい自動チェックイン機の分かりやすさも手伝って、利用客はスムーズに搭乗手続きを行なっていた。

4月21日にオープンしたチェックインカウンター。従来よりスペースに余裕がある
自動チェックイン機は新型を導入しており、共用だが全部で36台ある
タッチパネルの指示に従って操作すればよいので、とまどうこともないだろう
自動手荷物預け機は24台あるが、当日は12台が稼働していた。操作が分からない場合でも近くにスタッフが待機しているので安心だ
自動チェックイン機と自動手荷物預け機の間も十分な間隔がある
既存のフロアと増築したフロアの境界線から見たところ

 また、移転当日はピアノ演奏のサプライズもあった。第3ターミナルの出入口付近には誰もが演奏できるピアノが置かれているのだが、同社のグランドハンドリングスタッフの高橋和平氏が休憩時間に颯爽と現われ、情熱的な演奏を披露した。

 高橋氏は小学生からピアノと吹奏楽を始め、演奏家としての道を歩み始める。それと同時に航空業界にも興味を持っていたのもあり、今では同社の社員として、そして演奏家としても活動している若き逸材だ。

 演奏した躍動感あふれる曲は高橋氏が作曲したもので、コンセプトは“再出発”。「曲名はないのですが、あえて付けるとすれば“リスタート”ですかね」と本人が語るように、ジェットスター・ジャパンにとっても移転して装いを新たにし、再び成長を目指す再出発の日になった。

誰もが演奏できるアップライトピアノ
鮮烈なデザインは八重樫道代氏の作品「おりがみ」から
スーッと現われてダイナミックな演奏を披露した高橋和平氏

 最後に新しくなった出発ロビーまでの道のりも紹介しよう。

 以前は地上の車道脇にある歩道を歩いていく構造だったが、第2ターミナルの外に出たところから2階に上がるエスカレーターとエレベーターがあり、その先の専用通路を通って第3ターミナルまで進むようになっている。2階に設けられることで車道と完全に分離され、以前のように曲がりくねった構造ではなく直線主体なので、非常に歩きやすくなっているのが特徴だ。出入口付近には広い待合スペースも設けられており、利便性もかなり向上している。

第2ターミナルの外にいったん出て、案内どおりに向かう
エスカレーターやエレベーターで2階に上がる
専用通路は直線で幅も広がっており、歩きやすくなっている
第2ターミナルから第3ターミナルまでの移動距離も約500mから約300mに短縮された
出入口の近くには待合スペースが設けられている。シートも12席×19列と十分な数が用意されている
USB Type-AやACコンセントが使える電気スタンドも一部のシートには用意されている