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日本帰国後に待機ゼロになる条件は? YES/NOチャートで分かる水際措置緩和

2022年3月1日~ 実施

政府は3月1日0時から新型コロナウイルスにかかる水際対策の見直しを行なっている

 政府は3月1日0時から、新型コロナウイルスにかかる水際対策の見直しを行なっているが、3日0時から新たに13か国の指定が解除されている。

 2月24日に発表した見直しの要旨(PDF)には、「指定国・地域の滞在歴」と「ワクチン接種証明書」の有無の組み合わせで待機する場所と期間が記載されており、それをまとめたのが以下の図だ。

 帰国前の滞在先が指定国・地域に含まれているかどうか、有効なワクチンを3回接種済みかどうかで、帰国してから待機する場所と期間が変わってくる。

入国後の自宅等待機期間(出典:厚生労働省)

 この「指定国・地域」とは、厚生労働省の検疫所がリスト化しているもので、これらの国・地域から日本に帰ってきた場合は、原則、検疫所が確保している宿泊施設での待機が求められる。大雑把に言えば、リストに入っている国・地域は感染リスクが高いエリアであり、このリストから指定解除されれば、(検疫所的には)危険度が下がったと判断できるだろう。

 ちなみに、3日0時からはカナダ全土、ブラジル、レバノン、イスラエル、アラブ首長国連邦、アルバニア、オマーン、イタリア、イギリス、ドイツ、デンマーク、ノルウェー、フランスが解除されており、一方でベトナムは新たに指定を受けている(リスト入りしている)。

 ただし、先ほどの図が示すように、リストに含まれる国・地域から帰ってきた場合でも、有効なワクチンを3回接種していれば(証明書が確認できれば)、宿泊施設ではなく自宅で待機することができる。宿泊施設・自宅どちらの場合も、3日目以降に受けた検査が陰性であれば、待機期間は終了する(4~7日目の待機がなくなる)。「待機が3日間に緩和された」と言われるのはこの部分だ。

帰国後に検疫所が確保している宿泊施設で待機が求められる国・地域(赤字で13か国の指定が解除されていることが分かる)

 では、検疫所的に感染リスクが低いと判断している「リストに含まれていない国・地域」から帰国した場合はどうなるのだろうか。3日0時に指定解除された13か国のほか、ハワイなど含むアメリカ全土やスペイン、中国、タイなど、海外旅行で人気のエリアもリストには含まれていない。

 これらの国・地域から帰国した場合、まだ3回目をワクチンを接種できていないなどの理由で有効な3回分の証明書を提示できなくても、検疫所の宿泊施設ではなく自宅待機でよくなっており、3日目以降に受けた検査が陰性なら、待機期間は終了する。

 そして一番のポイントは、有効なワクチンを3回接種していれば、「待機なし」に緩和されているという点だ。厚生労働省の検疫所に改めて確認したところ、宿泊施設でも自宅でも待機なしという理解で間違いないという回答を得た。

 このあたり、先ほどの図ではよく分からないという人のためにチャートを作成したのでご覧いただきたい。

日本帰国後の待機期間チャート

 ただし、外務省の「感染症危険レベル」は依然として多くの国・地域がレベル3に指定されているため、ワクチンを3回接種して待機なしだから好きなだけ海外に行ける、と考えるのは性急で、また前提として、海外から日本へ帰国する際、入国時検疫で以下の3点が求められることも変わらない。

・出国前72時間以内に受けた新型コロナウイルス検査の 陰性証明
・帰国後空港での検査での 陰性結果
・指定期間の待機、アプリなどのフォローアップなどに対する 誓約書の提出