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Go To トラベル「今度は中断させたくない」。日本旅行業協会、定例会見

「第2回JATA Online Travel Mart」10月27日~11月30日開催

2021年10月14日 実施

「第2回JATA Online Travel Mart」が10月27日~11月30日開催

 JATA(日本旅行業協会)は10月14日、「第2回JATA Online Travel Mart(JOTM)」の実施概要について説明した。担当したのは海外旅行推進部長の稲田正彦氏と同 副部長の薦田祥司氏。

 JOTMはコロナ禍にあって実施の難しいツーリズムEXPOジャパンに代わり、商談会をオンライン化する取り組みで、今回は2020年7月~9月に実施した第1回に続く第2回。会期は10月27日~11月30日。

 JOTMはフォーラム、ウェビナー、商談会で構成しており、前回との大きな違いは各国政府観光局の協賛を得ているという点で、フィリピン政府観光局(ゴールドスポンサー)、グアム政府観光局(シルバースポンサー)、香港政府観光局/オーストラリア政府観光局(ブロンズスポンサー)の4団体が名を連ねている。会期中はこの協賛各局とのパネルディスカッションも予定している。

 長距離方面(ヨーロッパ・アフリカ・中東・ハワイ・北米・ラテンアメリカ)の商談会は11月10日~12日、短距離方面(アジア・オセアニア・ミクロネシア)は11月25日~26日に行なう。長距離方面の日数が1日多いのは、日本との時差が大きいからとのこと。

 参加想定人数は、パネルディスカッション(2日間)が計2000名、ウェビナー(14回)が計1万4000人、商談会(5日間)が約7000件。パネルディスカッション/ウェビナーの参加登録は、JATAのWebサイトで公開中のプログラム一覧から、商談会の参加登録はJOTMのWebサイト(長距離方面)から行なえる(短距離方面のWebサイトは18日公開予定)。

一般社団法人日本旅行業協会 海外旅行推進部長 稲田正彦氏
一般社団法人日本旅行業協会 海外旅行推進副部長 薦田祥司氏

 稲田氏はJOTMの開催意義について、海外では入国後の隔離を不要にしたり、ワクチンパスポートを有効にしたりと、旅行が回復している方面もあるが、比較すると日本は遅れている。このままでは日本と世界との差が開いて、旅行マーケットから置き去りにされてしまう、と懸念を話す。

 前回から1年経って、バイヤー/セラーとも担当者が変わっていたり、事業規模が縮小していたりといったケースも想定されるが、成立件数よりは中身の濃さを重視したい、このJOTMが海外旅行再開のきっかけになれば、と説明した。

一般社団法人日本旅行業協会 事務局長 池畑孝治氏

 日本では緊急事態宣言が10月1日から明けており、同時に帰国時の隔離期間が14日間から10日間へ短縮されている。JOTMの先に見据える海外旅行再開に向けては、隔離期間のさらなる短縮と、外務省が設定する感染症危険度レベルの引き下げが求められてくる。

 こうした状況について事務局長の池畑孝治氏は、「業界からのリクエストとして政府に要望は続けており、月曜には参議院の自民党ワクチンパスポートPT(プロジェクトチーム)で働きかけを行なったばかり。外務省・厚労省からは状況を踏まえたうえで、という回答を得ており、我々も準備を続けていく。まだいつから、とは言えないが、希望はなるべく早く、しかしそれによって感染拡大に戻ってはいけない。前のめりになり過ぎず、手順を経ていきたい」と説明した。

 一方、国内ではGo To トラベルの再開が待たれる。池畑氏は、ワクチン・検査パッケージの技術実証にはJATAも協力しており、ワクチンパスポートなどを活用して、まずは安心安全な旅行の環境作りに注力していく。前回のように中断させたくない、動き出したら継続することが重要、と述べた。