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通販が好評を博すANAの国際線エコノミー機内食を食べてみた

ANAが通販している機内食を自宅で食べてみた

 2020年末からANA(全日本空輸)が国際線機内食の通販を開始しているのはお伝えしているとおり。当初は「和食詰め合わせ」「洋食詰め合わせ」、2021年に入って「新春詰め合わせ」「ご当地丼詰め合わせ」の販売や、和洋各セットの再販を行なったが、いずれも短時間で完売している。

 新型コロナウイルス感染症の影響で国際線の運航が削減されたことをきっかけとしたものだが、これまで飛行機――しかも国際線に乗らないと食べられなかった機内食を手近なところで食べられるというのは、コロナによって生まれた新たなスタイルといってよいかもしれない。

 販売されているのは、各セットとも3種類×4食の12食セット。冷凍食品なので到着後は冷凍庫で保存が必要だ。

 食べる際、電子レンジで加熱が必要。その前に解凍が必要になるが、冷蔵庫に入れての低温解凍がお勧めされている。実際の飛行機では解凍状態で搬入され、機内のスチームオーブンで温めて提供されるので、低温解凍後の加熱はリアルないただき方とはいえるだろう。

 とはいえ、低温解凍はどうしても長時間を要するので、電子レンジの出力を弱めて解凍したうえで、強い出力で加熱してもOKで、記者は電子レンジが持っている冷凍食品の解凍モードを利用し、1000Wで3分30分加熱した。合わせて5分程度。解凍も含めてレンチンで済む手軽さは魅力だ。

冷凍状態で届くので解凍、加熱していただくことになる。解凍を含めて電子レンジを使うと手軽だ
5分ほどで「牛すき焼き丼」が完成
黄身がぷにぷにのたまご
ご飯まで味がしっかりと染み込んでいる

 今回食べたのは和食詰め合わせに含まれる「牛すき焼き丼」で、味がやや濃い印象。ご飯にも味がしっかり染み込んでいる。味がしっかりしている一方で、量は1個ではやや物足りなさを感じた。そもそも、これはエコノミークラスで提供される“メインディッシュのみ”なので、単品で満腹になる量でないのは当然だ。一食分の料理としていただくならば、サラダなどを併せて用意しておくと、味の面でも量の面でもちょうどよい。

 ちなみに、記者は1個では物足りなかったので、素直に2食目として洋食の「ビーフハンバーグステーキデミグラスソース」をいただいたが、2個となるとさすがに多いかな、という印象だったことを参考までに付け加えておく。

 残念なのは売り切れとなっていることだが、ANAの通販サイト、ANA STORE/ANAショッピング A-styleでは、1月26日付けで「機内食販売に関して次回販売につきましては2/3(水)を予定しております。準備でき次第の販売開始となるため、具体的な販売開始時間はお伝えできかねますこと、予めご了承ください。今後も在庫が確保でき次第再販売をおこなってまいります」と告知しており、近々にも入手のチャンスが訪れそうだ。

 コロナ禍以前に飛行機を多く利用していた人だけでなく、機内食に馴染みがなかった人にも新たな楽しみを提供している機内食販売。緊急事態宣言の延長で、外出自粛がさらに求められる社会情勢のなか、自宅で、かつ手軽に、飛行機旅に思いを馳せる時間を作ってみてはいかがだろうか。

「準備ができ次第」再販の予定。近々にも入手のチャンスがありそうだ
こちらは2食目にいただいた洋食詰め合わせの「ビーフハンバーグステーキデミグラスソース」