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東京外環道のトンネル工事に自動運転バッテリ機関車導入。地図のない工事現場で無人自動運転目指す

ZMPのステレオカメラ「RoboVision」活用

2020年4月22日 発表

東京外環道のトンネル工事現場で、自動運転バッテリ機関車を導入し、無人自動運転化を目指す取り組みを開始した

 ZMPは4月22日、鹿島建設、新トモエ電機工業、カジマメカトロエンジニアリングと協力し、外環道(東京外かく環状道路、C3)のトンネル工事で使用しているバッテリ機関車「サーボロコ」の無人自動運転化を目指すことを発表した。

 乗用車などの自動運転で周辺環境を把握した高精度3Dマップをベースに自己位置推定や障害物検知、走行経路生成などを行なうが、常にルートが延伸するトンネル工事現場は周辺環境が常に変化し、高精度3Dマップを使用できない。

 そこで、ZMPのステレオカメラ「RoboVision」を活用して、高精度3Dマップなしで走行ルート上の建築限界推定を可能にする認識技術を開発。バッテリ機関車は線路上を走行するが、定められた範囲内に障害物となるものがないことを認識する。併せて、ディープラーニングによる人や物体の認識機能も併せて搭載し性能向上に取り組む。

 自動運転バッテリ機関車「サーボロコ」には、ZMPのステレオカメラ「RoboVision」、自動運転ソフトウェア「IZAC」、3D LiDARなどの各種センサーを搭載。ZMPの「VTS(Virtual Tilt Stereo)」技術を応用して障害物検出を行なう。

ZMPのステレオカメラ「RoboVision3」
自動運転バッテリ機関車「サーボロコ」

 東京外環道は現在、関越自動車道(E17)大泉JCT~東名高速道路(E1)東名JCT(仮称)間の延長約16kmのトンネル工事が進められているが、このうち2017年2月にシールドマシンによる掘削を開始した「本線トンネル(南行)東名北工事」でこの自動運転バッテリ機関車を導入。実際の施工現場での完全自動運転実現を目指すとしている。

外環道 関越道 大泉JCT~東名 東名JCT(仮称)。自動運転バッテリ機関車は画像左側の「本線トンネル(南行)東名北工事」に導入する