ニュース

セイコー、「グランドセイコー」から4種類の数量限定ウオッチ発売

ブランド誕生60周年を記念したモデルも

2020年6月19日 「スプリングドライブ8Days ジュエリーウオッチ」発売

2020年7月10日 「エレガンスコレクション グランドセイコー60周年記念限定モデル」 発売

2020年8月1日 「ヘリテージコレクション グランドセイコー 60周年記念限定モデル」ほか 発売

グランドセイコー「ヘリテージコレクション グランドセイコー60周年記念限定モデル」

 セイコーウオッチは、誕生60周年を迎えるウオッチブランド「グランドセイコー」から、4種類の数量限定ウオッチを発売する。

グランドセイコー「ヘリテージコレクション グランドセイコー60周年記念限定モデル」(世界限定100本)

 グランドセイコーの誕生60周年を記念し、新たに開発したメカニカルハイビートムーブメント「メカニカルハイビート 36000 80 Hours」を搭載した数量限定モデル。価格は450万円(税別)で、8月1日発売。

 初代グランドセイコーを思わせる18Kイエローゴールドケースは、低重心かつ薄さを追求した新ムーブメントにより、シャープなフォルムを実現。ケースとストラップのバランスも見直した。時分針は、初代グランドセイコーにならいつつ、さらなる視認性を確保している。GSロゴとインデックス・カレンダーの窓枠には18Kイエローゴールドを採用し、6時位置にはその証としてSD(Special Dial)マークを施した。開発の地である岩手県雫石の自然を表現するムーブメントデザインを追求し、シンボルである岩手県や雫石川の流れの緩やかな曲線を随所に取り入れている。

 9Sメカニカルムーブメント初となる「瞬間日送り機構」を搭載している。瞬時にカレンダーを切り替えるため、最適な強度を備えた「可動式日送りつめ」を新たに設計した。

 新型脱進機「デュアルインパルス脱進機」に加えて2つの香箱(ツインバレル)を採用したことで、最大巻上時約80時間駆動の長持続化を実現。「てんぷ」には時間精度に影響を与える「ひげぜんまい」に独自形状の「巻き上げひげ」を使用し、振り角が変化しても精度が変化しづらく、携帯時の精度も向上した。高精度を長時間維持するのに適した「フリースプラング」と呼ばれる方法を用いる。

グランドセイコー「スポーツコレクション スプリングドライブ5Days」

グランドセイコー「スポーツコレクション スプリングドライブ5Days」

 グランドセイコーの誕生60周年を記念し、新開発ムーブメント「スプリングドライブ」を搭載した数量限定の全2機種のコレクション。価格は115万円(税別)で、8月1日発売。

「グランドセイコーブルー」ダイヤルの世界限定700本のモデルに加え、深緑のダイヤルを採用した日本限定60本の2モデルをラインアップ。いずれも強化シリコンストラップが付属し、裏蓋には「Limited Edition」の文字とシリアルナンバーをマーキングする。初冬の雪が降る少し前に霧が寒さで凍りつき、霧氷となって草原や木々が白く染まる長野県塩尻市の自然をモチーフに追求したムーブメントデザインは、霧氷とその隙間から覗く冷えて澄んだ星空を表現している。

 これまで以上の装着感を実現するため、「キャリバー9RA5」では、ムーブメントそのものの薄型化に加えりゅうず位置を可能な限り裏蓋側に寄せることで低重心化を果たした。自動巻き上げ機構「マジックレバー」を中心位置からオフセットすることで、薄型化を実現している。一方で、堅牢性を確保するため歯車の輪列をムーブメントの中心近くに展開し、その上から1枚の板で多くの軸を支える「ワンピースセンターブリッジ」により耐衝撃性も獲得した。

 最大巻上時約120時間持続の長時間化を達成したほか、平均月差±10秒の時間精度を実現。温度センサーを内蔵する新開発ICと水晶振動子を1つの真空パッケージに封入する新構造を採用し、温度差を軽減することで温度補正精度を向上させている。またパッケージによるシールド効果で、静電気などのノイズや光にも強くなった。

世界限定700本の「グランドセイコーブルー」ダイヤルモデル
日本限定60本の深緑のダイヤルのモデル

グランドセイコー「スプリングライブ8Days ジュエリーウオッチ」(世界限定10本)

グランドセイコー「スプリングライブ8Days ジュエリーウオッチ」

 グランドセイコー初のメンズジュエリーウオッチ。価格は2000万円(税別)で、6月19日発売。

 諏訪地方などで冬の朝に見られ、ダイヤモンドダストとも呼ばれる自然現象「細氷」をイメージ。シルバーグレーカラーのダイヤル中心部は無数の粒子状のきらめきがダイヤルの奥から放たれるような仕上げで、「細氷」の鋭いランダムな光り方を表現している。ボックスサファイアガラスが多くの光を取り込む。

 分目盛りとしてダイヤルを囲む48個の細長いテーパーバゲットダイヤモンドと12個のバゲットブルーサファイアは、18Kホワイトゴールド製のダイヤルベース上に円筒状に隙間なく水平になるようレール留めした。また分目盛りの外周部には合計60個のダイヤモンドとブルーサファイアを、りゅうずにはブリリアントカットのブルーサファイアを配している。ダイヤルの中央には、ブランドの象徴である獅子にちなみ、獅子座を構成する星の配置をデザインしている。

 ケースにはプラチナ950を採用しているが、冷間鍛造とザラツ研磨により、プラチナ素材では実現が難しい平滑面とシャープな稜線を実現した。

 最大約8日間の連続駆動が可能な「キャリバー9R01」は、「マイクロアーティスト工房」が手がけるスプリングドライブムーブメント。受け板の形状は富士山、ローターは太陽、ルビーは諏訪の街の灯り、パワーリザーブ表示は諏訪湖をイメージしている。

グランドセイコー「エレガンスコレクション グランドセイコー60周年記念モデル」

プラチナ950モデル(世界限定20本)
グランドセイコー「エレガンスコレクション グランドセイコー60周年記念モデル」プラチナ950

 グランドセイコーに搭載している機械式ムーブメントの製造地であり「雫石高級時計工房」を有する岩手県雫石町をテーマにした、手彫りによる彫金ダイヤルの数量限定モデル。価格は1000万円(税別)で、7月10日発売。

「雫石高級時計工房」は、2004年に岩手県雫石町に設立され、グランドセイコーの機械式時計の製造を担う。ひげぜんまいや歯車などの部品の製造から、組立、調整、検査、出荷までを一貫して行なっている。

 同モデルのモチーフは、「雫石町」の由来となったとされる「滴石」。雫が滴り落ち石に当たる情景を彫金で表現し、時針と分針に刻んたパターンは滴り落ちる水滴をイメージしている。インデックスでは石に当たって跳ねた水を表現した。

 ダイヤルは18Kホワイトゴールド製の3枚から成り立つ別体構造。外側に向かってなだらかにカーブするアワーマーク部分にも彫金を施した。ブランドロゴと6時位置のSDマークも人の手によって彫金している。

 裏蓋には、ブランドの象徴である「獅子の紋章」をかたどった18Kイエローゴールド製のワッペンを取り付けた。

18Kピンクゴールドケースモデル(世界限定120本)
グランドセイコー「エレガンスコレクション グランドセイコー60周年記念モデル」ピンクゴールドケース

 雫石高級時計工房からのぞむ白樺の森を、立体的なダイヤルパターンで表現。グリーンカラーのダイヤル上に施した格子状のパターンは、夏の日差しを受けて緑の葉と幹の白い樹皮が輝く情景をイメージした。価格は250万円で、7月10日発売。

 ダイヤルパターンは機械彫りの技法によって実現したもので、型打ちのダイヤルよりもシャープな印象を与える仕上げとなっている。