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「The Prince Akatoki London(ザ・プリンス アカトキ ロンドン)」9月16日開業。「日本のプリンスホテルから、世界のプリンスホテルへ」と小山社長
2019年9月10日 10:31
- 2019年9月16日 開業
プリンスホテルは都内にある品川プリンスホテルで説明会を開き、2019年9月16日にイギリスに開業予定の「The Prince Akatoki London(ザ・プリンス アカトキ ロンドン)」を紹介した。
ラグジュアリーホテル「The Arch London」の事業を、子会社「StayWell Holdings」を通じて2018年11月に取得、「The Arch London」として運営しながら「The Prince Akatoki」ブランドのホテルとしてリブランドの準備を進めていたが、新ラグジュアリーブランド「The Prince」の第1号として生まれ変わることになった。開業日が9月16日に決定したことから、あらためてプリンスホテル 執行役員 海外事業部長の赤松衛一氏が説明を行なった。
海外展開するラグジュアリーブランド第1号となる「The Prince Akatoki London(ザ・プリンス アカトキ ロンドン)」
「The Prince Akatoki London(ザ・プリンス アカトキ ロンドン)」概要
開業日: 2019年9月16日
所在地: 50 Great Cumberland Place, Marble Arch, London W1H 7FD
アクセス: 地下鉄 セントラルライン・マーブルアーチ駅から徒歩約5分、ヒースローエクスプレス 特急列車の終着駅 パディントン駅からタクシーで約5分
建物: 地下1階、地上5階
客室数: 82室
[スーペリア]16室
[デラックス]36室
[エグゼクティブ]19室
[エグゼクティブジュニアスイート]6室
[スタジオスイート]3室
[ワンベッドルームスイート]2室
付帯施設: レストラン「Tokii」(西洋料理・日本料理)、ラウンジ・バー、ミーティングルーム、シェアワークスペース、ジムなど
Webサイト: The Prince Akatoki London(ザ・プリンス アカトキ ロンドン)
ザ・プリンス アカトキ ロンドンは、地下鉄 セントラルライン・マーブルアーチ駅から徒歩約5分。ロンドンの中心部にあり、ハイドパークやオックスフォードストリートへのアクセスもよい。建物は18世紀後半に建てられた7つのタウンハウスと2つのミューズハウス(厩舎として使用していた建物)をホテルに改築した、イギリス特有のジョージアン様式。82の客室と、レストラン、ラウンジ・バー、ミーティングルーム、ジムなどを備えている。
ホテル名に使われている「Akatoki」は、プリンスホテルの新しいフラグシップブランド「The Prince」に、「夜明け前」や「夜が明ける」といった意味合いを持つ「暁(あかつき)」の古い表現である「明時(あかとき)」を合わせたのだという。この新ブランドでは、世界中のラグジュアリー層をターゲットとしており、海外において「和のデザイン」や「日本らしいおもてなし」など、日本の文化的要素を取り入れたラグジュアリーなサービスを提供することを目指している。国内展開の予定はなく、海外での「プリンスホテル」認知に向けたラグジュアリーホテルとしてブランド展開していく。
「明時」が持つ「新しい時」や「始まり」を大切にし、「一期一会」の精神を活かしたサービスを提供するとしており、香り、照明、音楽にこだわり、嗅覚・視覚・聴覚を満たすことで非日常感を演出し、忘れられない滞在になるようサポートするという。ブランドデザインとして「間」をコンセプトとしており、和と洋の融合ではなく、バランスよく並べることで調和の取れたデザインとし、落ち着きのあるシンプルな空間を作り上げる。
また、レストランでは西洋料理を中心にしつつも、日本料理も提供する。日本料理はプリンスホテルのシェフが監修し、日本人にも満足できるものにするという。ホテル内のレストランの名称は「Tokii」で、これは「明時」から「Toki」を由来とし、ブランドコンセプトを感じる時間が長く続くようにという想いから「i」を重ねたそうだ。
なお、「The Prince Akatoki(ザ・プリンス アカトキ)」ブランドは今後、2019年に中国・広州(GUANGZHOU)に開業し、そのほかにニューヨーク、パリ、ローマ、バンコク、シンガポール、シドニーといったラグジュアリーホテルマーケット市場が成熟している世界の主要都市をターゲットに展開していく予定だ。
日本のプリンスホテルから世界のプリンスホテルへ
説明会で登壇したプリンスホテル 代表取締役社長の小山正彦氏と広報部長の竹内晃治氏は、プリンスホテルの状況を紹介しつつ想いを述べた。
訪日外国人旅客を2020年は4000万人に、2030年は6000万人にという政府が掲げる目標に対し、「一翼を担うホテル事業者として果たすべき役割を認識し、努力し、達成できるよう貢献していきたい」と話す小山社長。他社との差別化として、スタッフのサービス力向上は重要であり「世界で活躍できるホテルマン」の育成を狙っているという。
そんな状況における「プリンスホテルの新たな挑戦」として、会員制ホテル事業と新ブランドの設立を挙げた。会員制ホテル事業「プリンス バケーション クラブ」は、第1弾として軽井沢 浅間プリンスホテルの敷地内にヴィラタイプの「プリンス バケーション クラブ ヴィラ軽井沢浅間」、ホテルタイプの「プリンス バケーション クラブ 軽井沢浅間」を、さらに伊豆長岡にも「プリンス バケーション クラブ 三養荘」を2019年7月に開業。「プリンスホテルの多様なホテル運営ノウハウと資産を活用し、別荘の利便性と、ホテルの快適性を融合させた新しい滞在スタイルを提供することを目的にしている」という。
国内向け新ブランドとしては、フルサービス型ホテルブランドの「ザ・プリンス」「グランドプリンスホテル」「プリンスホテル」に続くものとして、次世代型宿泊特化ホテル「プリンス スマート イン」が登場する。「デジタルネイティブ層・若い客層」を獲得することを目的にしており、2020年夏ごろに東京・恵比寿と熱海で開業予定となっている。
海外では、オーストラリアを中心にホテルを運営している「StayWell Holdings」 を2017年に子会社にした。StayWellは世界8か国に25のホテルを展開しているが、ザ・プリンス アカトキ ロンドンをはじめとして今後100のホテルへと規模を拡大、ブランド全体で250ホテルを目標にしていくと小山社長は意欲を見せ、「日本のプリンスホテルから、世界のプリンスホテルへ」、これを合い言葉に社員一丸となってがんばっていると話した。