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パース生まれ/在住の小島慶子さんが魅力を語る。ANAのパース線開設で西オーストラリア州政府観光局が会見

2019年8月30日 実施

西オーストラリア州政府観光局がANAのパース線就航を控えて会見を開いた。写真は登壇した小島慶子さん

 西オーストラリア州政府観光局は、9月1日に就航するANA(全日本空輸)の成田~パース線の開設を記念して、駐日オーストラリア大使館で会見を行なった。パースへの直行便は8年ぶりで(以前はカンタス航空が運航)、日本の航空会社がパースに就航するのはこれが初めて。ANAにとっては45番目の就航都市になる。

 西オーストラリア出身の駐日オーストラリア大使のリチャード・コート氏は、その8年間を振り返り、「次の日曜日(9月1日)、青い尾翼の787型機が成田から飛び立つ。わずか10時間でパース空港が見えてくるが、これは乗り継ぎ便と比べて4~8時間も早い。この便で西オーストラリアの新鮮な食材が日本に届くとともに、両国間の観光がさらに充実する。

 現在日本には、ブリスベン、ケアンズ、ゴールドコースト、シドニー、メルボルンへの直行便が就航しており、パースは6番目の窓口になる。直行便ネットワークによって、日本の旅行者は自分に合ったスタイルで旅ができるようになる」と述べ、ANAの就航を歓迎した。

駐日オーストラリア大使 リチャード・コート氏

 ANA マーケティング室 観光アクション部長の藤崎良一氏は、パースを中心とした西オーストラリアについて、「日本ではオーストラリアの西側が渡航先としてあまり認識されておらず、どう開拓していくかは当社にとっても長年の課題だった」と切り出し、「日豪間の往来は年々増えつつあり、特に観光需要が強くなっている」と説明。一方で、西オーストラリアは昔から鉄鉱石や金など天然資源の採掘が盛んであり、パース線はビジネス需要も期待できることを紹介した。

 これまで、成田~パース間を乗り継いでいくと最短でも13時間30分かかっていたが、直行便の就航で成田発は10時間5分、パース発は9時間40分に短縮する。藤崎氏はこの就航で「平均搭乗率70%、年間9万席の利用を目指す」としつつ、「そのためにはPRが大事で、パースという名前と街のイメージを知ってもらう必要がある」とこれからの課題を説明した。

全日本空輸株式会社 マーケティング室 観光アクション部長 藤崎良一氏
藤崎氏が示したスライド
AAAのNissy(西島隆弘さん)が出演するANAパース線のCM
西オーストラリア州政府 観光大臣 ポール・パパリア氏
西オーストラリア州政府観光局 日本局長 吉澤英樹氏

 会見では、西オーストラリア州政府 観光大臣のポール・パパリア氏、西オーストラリア州政府観光局 日本局長の吉澤英樹氏も登壇してパース観光の魅力に言及したほか、ゲストとして元TBSアナウンサーの小島慶子さんが登場。現在パース在住の小島さんはパース生まれで、自身が幼少期にオーストラリアやシンガポールで過ごしたことが大きな財産になっており、「3年前に子供をパースで育ててみようと思った」と移住を決意。両親が「よいところだった」とよく話していたこともきっかけになったという。

小島慶子さん

 パースはコンパクトな都市ですぐ近くに自然があり、「自然と都市の調和が素晴らしく、住みやすい」とのこと。小島さんがお勧めの観光スポットとして挙げたのは、まずはパースからフェリーで40分ほどで訪れることのできる「ロットネスト島」。クルマの乗り入れが禁止された島内は徒歩か自転車(レンタサイクルがある)で移動する必要があるが、素晴らしいビーチが多くあり、島に生息する有袋類の「クオッカ(クアッカワラビー)」が見られる場所でもある。

 パースの南200kmほどにある都市「バッセルトン」には長さ1.8kmの桟橋があり、映画「千と千尋の神隠し」の水上列車のモデルになったのではと言われている場所。桟橋自体も観光スポットとして人気があるが、小島さんが力説したのはビーチの透明度。波が穏やかなので、子供連れにもお勧めしたいという。

 バッセルトンからさらに南へ向かうとある「マーガレットリバー」は、小島さん曰く「軽井沢にハワイがくっついたようなところで、最高」。美しいユーカリの森にたくさんの洞窟(鍾乳洞)、世界的なサーフィンの大会が行なわれるような波の来るビーチがあり、「ハワイに行き尽くしたような人に行ってみてほしい」という。

 また、こうした都市間の移動にはドライブ旅がお勧めで、オーストラリアは日本と同じ左側通行/右ハンドルであるうえ道がすいているので、クルマの運転がしやすいとのこと。空港でレンタカーを借りれば便利だと紹介した(※国外運転免許証は必要)。