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ANAのパース就航で身近になる西オーストラリア。オーストラリア政府観光局、「ATE19」現地記者説明会
2019年4月8日 18:23
- 2019年4月8日~12日(現地時間)開催
オーストラリア政府の外局で観光振興にあたるオーストラリア政府観光局は、4月8日~4月12日(現地時間)の5日間にわたり、オーストラリア連邦西オーストラリア州パースにおいて、B2B(Business to Business、業者間)向けの旅行をテーマにした国際会議「ATE19」を開催している。
ATE(Australian Tourism Exchange)は、例年4月にオーストラリアの各地で開催されている国際会議で、オーストラリアの観光を取り扱う事業者(ホテルや旅行代理店など)と世界各国の旅行代理店が一堂に会して商談を行なう場として活用されている。
それに先だって、オーストラリア政府観光局は4月7日に報道関係者向けの記者会見を開催し、オーストラリア政府観光局 政府・産業界向け事業部 事業本部長 カレン・ハルバート氏らによるオーストラリアの旅行業界の現状などを説明する記者説明会を行なった。
2020年までにオーストラリアで観光客が使う支出1150億オーストラリアドルという目標に向かって投資を続ける
オーストラリア政府観光局 政府・産業事業本部 事業本部長のカレン・ハルバート氏は、「オーストラリアには魅力的な観光資源がたくさんあり、それを世界中に向かって発信していくことは引き続き重要だ。我々は『オーストラリアを訪れる観光客の支出が2020年に少なくとも1150億オーストラリアドル』という目標を掲げており、それに向けて投資を続けていく」という。
2020年までに国内外を問わず訪豪観光客の支出(つまり観光客がオーストラリアに落としていく額)の目標である1150億オーストラリアドルの実現に向けて、さまざまな投資を継続すると述べた。
ハルバート氏は「これに向けてオーストラリアの各州は引き続き投資を続けており、例えば今回のATEが行なわれるパースのコンベンションセンターも新しくなっている。それに合わせてホテルの投資も続けており、5スターのホテルだけでなく、4スターやエコノミークラスのホテルにも引き続き投資している」と続ける。
このほか、同氏はシドニーの新しいコンベンションセンターやその周辺ホテルの開発、クイーンズランド州の州都となるブリスベンに開設された新しいホテル、タスマニア島での新しいツアーの紹介、南オーストラリアの州都となるアデレード周辺のワイナリーが集中するマクラーレンバレーへの新しいホテルなどについて説明した。
ANAが9月1日から直行便を就航するパース。日本の観光客にとっても身近な観光地になっていく
引き続き、ATE19をホストする西オーストラリア州の観光局となる西オーストラリア州政府観光局 MD(Managing Director、CEOと同義)のブローディー・カー氏は、西オーストラリアの観光振興に関して説明した。
西オーストラリア州はオーストラリアの西部にあり、オーストラリア全土の約3分の1を占めている。その州都がパースで、今回のATE19はそのパースにあるコンベンションセンターで開催されている。
カー氏は、「西オーストラリアのきれいな海は変わらないが、都市には大きな変化が出てきている。このパースにもリッツカールトンができたり、公園ができたりと変わりつつある。そして最近でできたスタジアム(OPTUS Stadium)も高い評価を受けるなどしており、今後もホテルなどの投資を続けていく」と述べ、西オーストラリア政府が引き続き観光に大きな投資を続けていくことを明言した。
西オーストラリアと日本の関係は深く、特に鉄鉱石やダイヤモンドといった資源が豊富に埋蔵されており、日本からも商社などの企業が進出している。かつては東京からパースの直行便も飛んでいたのだが、現在は休止状態にあり、日本からパースに来るには東側のシドニーやメルボルンで乗り換え便を利用するか、シンガポールや香港などを経由してパースまで来る必要があった。
しかし今夏、9月1日からにANA(全日本空輸)が新たに成田~パース線を開設することを発表しており、今後日本からパース、そして西オーストラリアは日本の観光客にとってより身近な観光地になる可能性が高い(関連記事「ANA、成田~豪パース線に新規就航。2019年9月1日から毎日運航」)。
西オーストラリア州政府観光局 広報・体験ツアー担当課長のミッシェル・コソネン氏は、「我々はパースに投資をしており、パースではウェスティン、QT、ダブルツリーなど新しいホテルが多数オープンしている。それだけでなくパース周辺にはさまざまな観光資産がある。
クルマで2時間のところにはマーガレットリバー地域があり、イルカ体験、そしてオーストラリア産のプレミアムワインの大部分を占めているワイナリー、さらにはアボリジニツアー、岬から岬へのハイキングなどもある。ロットネスト島ではかわいいクオッカと写真を撮ったりできる。そんなさまざまな観光資産があり、これからもそれを発展させていきたい」と述べ、西オーストラリアの観光資源をアピールした。