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タイ・エアアジアX、セントレア~バンコク線就航式典。「タイの人たちは日本を愛している」とブラナシリCEO

2018年10月30日 就航

タイ・エアアジアXがセントレアタイ・バンコク線を就航した

 タイ・エアアジアXは10月30日、セントレア(中部国際空港)~タイ・バンコク(ドンムアン空港)線を就航した。同社はすでに成田、関空、新千歳(札幌)の各空港とバンコクを結ぶ路線を開設しており、セントレアは4路線目にあたる。なお、名古屋~バンコク間にLCC(格安航空会社)が就航するのはこれが初めて。

 機材はエアバス A330型機で、1往復2便で毎日運航する。10月30日から2019年1月31日まではプレミアム・フラットベッド30席を含む285席仕様で、2月1日から3月30日までは367席仕様で運航する。

 同日、セントレアの出発ゲート前で就航セレモニーを実施した。

スポットに駐機するXJ639便
タイ・エアアジアXのセントレア~ドンムアン線(2018年10月30日~)

XJ638便:ドンムアン(06時55分)発~セントレア(14時20分)着、毎日運航
XJ639便:セントレア(16時30分)発~ドンムアン(21時10分)着、毎日運航

 式典冒頭では、同社の現役CA(客室乗務員)らによるダンスを披露。キレのある振り付けに、シートベルトや酸素マスク、ライフベストなどの使い方を説明する機内安全ビデオのテイストを交えた独特のダンスで新規就航ムードを盛り上げた。

現役CAで結成したダンスチーム

 続いて登壇したタイ・エアアジアX CEOのナダ・ブラナシリ氏は、「タイ・エアアジアXにとって日本は重要な市場で、旅行の促進や需要の開拓に全社を挙げて取り組んでいる。同時に、エアアジアを利用する日本からの旅行者も増加しており、ネットワークを強化することでこの流れが続くことを目指している。タイ国政府観光庁の力強いサポートにも感謝したい。

 弊社が東京と大阪に路線を開設した当時、このローコストのビジネスモデルが成功するとは誰も思っていなかった。しかし、現在は大きな発展を遂げている。名古屋は新しい就航地だが、以前からそのポテンシャルに注目していた。

 そしてタイはビジネス以外でも多様な楽しみ方があり、家族旅行にも最適。エアアジアは東南アジアをカバーする広範なネットワークを持っている。つまり、バンコク経由でさまざまな地域へ簡単に訪れることができる」と路線の魅力を説明。

タイ・エアアジアX CEO ナダ・ブラナシリ氏

 国土交通省 大阪航空局 中部空港事務所 中部国際空港長の松本洋氏は、「統計によるとタイから日本を訪れる人は95万人で、そのうち10%がセントレアを利用しているとのこと。本日の就航でセントレアとバンコクを結ぶエアラインは3社になった。今後ますます経済的、人的交流が活発になるのでは」と期待を表明。

国土交通省 大阪航空局 中部空港事務所 中部国際空港長 松本洋氏

 中部国際空港 代表取締役副社長の各務正人氏は「30年ほど前にバンコクに駐在した経験がある」と前置きして、「当時頻繁に通っていたドンムアン空港に、このセントレアから便が飛ぶというのが感慨深い。ドンムアンは非常に便利な空港で、タイ各地はもちろん、タイ以遠の国際線も乗り継ぎしやすい。日本からの旅行者にとって朗報だと思う。

 一方、セントレアは昇龍道の玄関口であり、忍者や侍の遺跡や施設が充実しており、白川郷など郷土の香り豊かな地域もある。タイからの旅行者にとっても魅力的なのではないか」と自身の経験を交えて双方の就航地を紹介。

中部国際空港株式会社 代表取締役副社長 各務正人氏

 続いて来賓を交えたテープカットを実施、乗客の搭乗が始まった。囲み取材に応じたナダ・ブラナシリ氏は、「名古屋は日本で3番目に人口の多い都市なので、そこに大きなチャンスがある。タイの人たちは日本を愛しているので、この就航で日本を訪れてほしいと思う」とコメント。また、名古屋市長の河村たかし氏は、「(最低価格の)1万3900円で行けるというのは、新幹線で東京へ行くのとほとんど同じ。東京へ行くなら、このエアアジアXでバンコクへ行ってちょー、と。エンジョイタイランド!」と述べ、名古屋弁と英語を交えて場を盛り上げた。

テープカットを実施。左から、中部国際空港株式会社 代表取締役副社長 各務正人氏、国土交通省 大阪航空局 中部空港事務所 中部国際空港長 松本洋氏、タイ国政府観光庁 大阪事務所 所長 サラッワディー・アサーサパキット氏、タイ・エアアジアX CEO ナダ・ブラナシリ氏、名古屋市長 河村たかし氏、愛知県 副知事 石原君雄氏、エアアジア・ジャパン 取締役社長 ジェニー・マユコ・ワカナ氏
囲み取材に応じるタイ・エアアジアX CEO ナダ・ブラナシリ氏と名古屋市長 河村たかし氏
ダンスチームとブラナシリ氏
式典後に搭乗開始。日本とタイのコスプレイヤーが搭乗をお手伝い