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エアアジア・ジャパンのセントレア~台北・桃園線初便に乗ってみた。台北線就航記念の機内食も堪能

桃園国際空港は放水アーチで初便就航を歓迎

2019年2月1日 就航

エアアジア・ジャパン初の国際線、セントレア~台北・桃園線に搭乗

 エアアジア・ジャパンは2月1日、同社初の国際線路線となるセントレア(中部国際空港)~台北・桃園国際空港線の運航を開始した。その就航セレモニーの様子は別記事でお伝えしたとおりだ(関連記事「エアアジア・ジャパン初の国際線、セントレア~台北・桃園線就航。ジェニーCEO『LCCで気軽に行ける台湾の旅を楽しんで』」)。本稿では、その初便への搭乗レポートをお届けする。

 運航ダイヤをおさらいしておくと、セントレアを朝の7時55分に出発して、台北に10時40分に到着するスケジュールとなる。早朝にセントレアへ到着する必要はあるものの、桃園空港での入国審査の混雑を見込んでも午後早い時間に台北市内には入れるのが魅力だろう。

エアアジア・ジャパンのセントレア~台北・桃園線(2019年2月1日~3月30日)

DJ803便:セントレア(07時55分)発~桃園(10時40分)着、毎日運航
DJ804便:桃園(11時40分)発~セントレア(15時10分)着、毎日運航

 機材はエアバス A320-200型機で、初便には同社初号機の「JA01DJ」(登録記号)が使用された。座席数は180席で、前方と、足下の広い非常口付近の座席には赤いヘッドレストカバーが掛けられた「ホットシート」となっており、優先搭乗の特典が付く。

 通常の「スタンダードシート」はシートピッチ28インチ(約70cm)、座席幅16~17インチ(約40~43cm)と、LCCらしい狭めの仕様となっている。身長約177cmの記者は窮屈と感じることはなく座れる印象を受けた。ただ、シートポケットに何かを入れたら余裕はないな、と感じるスペース感ではあったので、3~4時間であれば苦にならないが、東南アジアの国へ行くならもう少し広いシートが恋しくなるかも知れない。

 シートは革張りで、クッション性もまずまず。背中の形状がうまく体を包み込んでくれる座り心地はわるくないシートだ。

エアアジア・ジャパンのエアバス A320-200型機。DJ803便の初便には、2015年10月に受領した初号機の「JA01DJ」が使用された
機内
前方座席や、足下の広いシートは「ホットシート」と呼ばれる上級シート。優先搭乗も可能
スタンダードシートの座席
座ってみた様子。記者の身長は約177cmで、写真の状態からもう少し背筋を伸ばせるので、シートポケットに物を入れる余裕はないけど台湾までなら過ごせるな、というのが率直な印象
ヘッドレストの裏側には「Air Asia」のロゴが刻印されていてカッコイイ
シートテーブル。シンプルな1枚板のタイプ
リクライニングの最大角度(手前のシート)
オーバーヘッドコンパートメント
上部の読書灯など
ラバトリー

 飛行機が出発し、地上走行をして滑走路に入る直前、CA(客室乗務員)から「記念すべき国際線第1便は間もなく出発します」のアナウンス。搭乗時の記念品ともども、初便搭乗だけの楽しみだ。

初便の記念品は、エアアジアのロゴ入りレンゲ、初便への搭乗証明書、名古屋城とエアアジアの飛行機が描かれたメモ帳、台湾のガイドブック
地上走行から離陸へ。手元の時計で8時10分過ぎに離陸した

 シートポケットを見ると、台北線就航にちなんだリーフレットを発見。一つは名鉄(名古屋鉄道)とコラボしたインバウンド向けの現地ツアーなどを紹介するもの。愛知県、岐阜県、三重県のいわゆる東海三県の観光地の紹介にもなっていて面白い。

エアアジア・ジャパンと名鉄がコラボした東海三県のツアーなどを紹介する台湾からのインバウンドに向けたリーフレット

 もう一つは、2月1日から提供するという就航記念の機内食「台湾風 エビとパイナップル炒め」の紹介リーフレット。価格は、機内購入で850円(事前予約の場合は1ドリンク付きで750円)。海老とパイナップルを甘酢であえた台湾の家庭料理を、中華麺と一緒にしたもの。

 実際にいただいてみたが、海老のプリプリした食感が楽しく、少し濃いめの味付けながら、パイナップルと甘酢の酸味がうまく中和してくれる。そこに中華麺も相まって、1皿の品ながら定食を食べているような味のコントラストを楽しめた。朝食抜きで搭乗したのだが、この1皿で十分にお腹を満たせる。

 ちなみに、この機内食は台北線限定ではなく、エアアジア・ジャパンの全路線、つまりセントレア~新千歳(札幌)線でも提供するのとのことだ。

セントレア~台北線の就航を記念して登場した機内食「台湾風 エビとパイナップル炒め」
後部ギャレー。右端に見えるとおり、オーブンを備えているので温かい機内食を楽しめる

 ちなみに機内サービスについて紹介しておくと、まず離陸後、シートベルトサインが消灯したら、事前予約をしていた人から機内食の提供がスタート。併せて、ドリンクの販売も行なわれる。

 食事の時間が一段落したあとは、エアアジアグッズの販売に。エアアジアのキャップ(帽子)やフライトタグ、ブランケットやネックピローなどがセットになった「コンフォートキット」などのほか、セントレアのある愛知県常滑市のキャラクター「トコタン」をモチーフにしたグッズも用意。見ていた限りでは、トコタングッズもかなり人気の様子だった。

CAによるサービスの様子
エアアジアグッズのほか、常滑市の「トコタン」も機内販売

 さて、機内では飛行中、機長のアナウンスで、「本日は、このエアアジア・ジャパン国際線初便就航を記念して、桃園空港への駐機場への到着時、消防車による放水のセレモニー、ウォーターサルートが予定されておりますので、どうぞお楽しみください」との紹介があった。

 そして、桃園国際空港に到着したDJ803便は駐機の直前、放水アーチのお出迎えが行なわれた。機内ではCAによる国際線就航への感謝と、「今後も身近で快適な空の旅をご提供し、皆さまに愛される航空会社になれるよう、社員一丸となって安全運航に取り組んでまいります。これからもますます広がるエアアジアのネットワークにご期待ください」とのあいさつに、乗客からは拍手。4時間足らずの初便運航を無事に終えた。

桃園国際空港では放水アーチで初便就航を歓迎
桃園国際空港に到着したエアアジア・ジャパンのDJ803便
この日はB9ゲートに到着
降機した人にAirAsiaアプリで使えるディスカウントクーポンのプレゼント
春節を迎え、旧正月らしい装飾で彩られる桃園国際空港

 ちなみに、台湾はこれから春節を迎えるということで、完全なお正月シーズン。空港内のあちこちで旧正月を祝う装飾が見られる。台湾初便の予約が取りにくくなるのがネックではあるが、台湾に行ったことがある人にとっても通常期とは少し違った雰囲気を味わえると思う。

 セントレア~台北線は、航空各社が増便や機材大型化などで座席供給量を増やしているが、エアアジア・ジャパンにはLCCという特徴。そして、早朝に出発して、午後から台北を楽しめるというダイヤ上の魅力もある。思い立ったときにふらっと訪れるような台湾旅もできそうだ。

DJ803便の初便に乗務したクルー