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マンダリン航空、成田~台中線を運航開始。台湾第2の都市と首都圏を結ぶ直行便
初便機内は枕や機内食で「2018台中フローラ世界博覧会」をPR
2018年6月14日 18:38
- 2018年6月14日 就航
チャイナエアライングループのマンダリン航空は6月14日、成田国際空港~台中国際空港線に就航した。台湾の人口第2位の都市への直行便となる同路線が初めて開設された。
スケジュールは下記のとおりで、毎日運航。ただし当面は定期チャーターとして運航となり、定期便化を目指す。
マンダリン航空の成田~台中線運航ダイヤ(2018年6月14日~)
AE267便:成田(13時00分)発~台中(15時50分)着
AE266便:台中(07時30分)発~成田(12時00分)着
使用機材はエンブラエル E190型機で、座席は103席。初便には登録記号「B-16829」の機体が使用された。台中発初便となったAE266便は、成田空港の67番スポットに11時53分に到着。PBB(旅客搭乗橋)をバルーンアーチで装飾し、台中からの訪問客を出迎えた。折り返しの成田発初便は定刻より少し早く12時51分に出発している。
合わせて、第2旅客ターミナル3階のスカイリウムで就航セレモニーを実施。主催者、来賓合わせて14名が列席したほか、台湾からの報道関係者も多く集まる盛大なものとなった。
就航セレモニーへの出席者
・チャイナエアライングループ 会長 何煖軒氏
・マンダリン航空 社長 曹志芬氏
・チャイナエアライン 日本支社長 張明瑋氏
・台北経済文化代表処 駐日代表 謝長廷氏
・台湾観光協会 東京事務所長 鄭憶萍氏
・台中市長 林佳龍氏
・台中市觀光局長 陳盛山氏
・台中市新聞局長 卓冠廷氏
・台中市交通局長 王義川氏
・台中市議会議員 李天生氏
・国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長 石井靖男氏
・千葉県成田市長 小泉一成氏
・成田国際空港株式会社 代表取締役副社長 長田太氏
・日本航空株式会社 成田空港支店長 中野直人氏
冒頭、主催者を代表してあいさつしたチャイナエアライングループ 会長の何煖軒(ホー・ヌアンシュエン)氏は、台中路線の就航について「チャイナエアライングループとして有意義なこと」とコメント。「チャイナエアラインは新しい航空機の導入を予定しており、その際にはマンダリン航空とも大型機をシェアしていく」と話した。
続いて、台北経済文化代表処 駐日代表 謝長廷(シェ・チャンティン)氏があいさつ。「日本の皆さん、この直行便を利用し、台中で11月から開催される花の博覧会にお越しいただきたい。就航を通じて往来客も増えていくと期待している。これは駐日代表として肝心なこと」と述べた。
次に、国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長の石井靖男氏が登壇。「マンダリン航空を新たな仲間として就航を歓迎する」とし、日台間は両国の航空会社だけで週に約620便の旅客便が運航されていること、第3国の航空会社分を含めて2016年に航空旅客数が約1170万人となったことを紹介。「これまで日本から台湾への路線は台北または高雄を結んでいたが、マンダリン航空は成田と台中を結ぶ新しい路線である。日本の旅行者にとって台北や高雄は人気の観光都市だが、これに新たに成田と直行便で結ばれる台中という都市が加わり、一層、日本からの旅行者も増えるのでは。台湾の方々にとっても、日本の首都圏空港である成田に直行便が結ばれる都市が加わり、日本への旅行が一層便利で魅力的なものになる」と期待を寄せた。
加えて、「マンダリン航空の成田就航は、日本の旅行者に台湾の新たな魅力を、ここ成田から発信し、台湾の方々には成田を利用して、日本への旅行の選択肢が大きく増えることになると思っている。併せて、安全を確保しつつ、成田でのビジネスが成功することを祈念する」と述べてあいさつを締めた。
さらに就航セレモニーでは台中市、成田市の両市町も出席し、それぞれあいさつ。
台中市長 林佳龍(リン・チャーロン)氏は、「台中は台湾の第2の都市であり、人口で高雄を上まわる。7つの県と都市のなかに台湾の人の1/3をカバーする700万人がおり、台日間の交流を推進していく」「2017年の双方の交流人口は約645万人だったが、台湾人の訪日約456万人に対し、日本の訪台が約190万人。ここには約250万人のギャップがある。台中と東京・成田の直行便はこのギャップを埋めるのに、双方の観光、訪問を後押ししてくれると思う」と、同路線就航の効果についてコメント。
さらに、「11月3日から半年間の会期で2018台中フローラ世界博覧会を開く。先般、対日観光サミットも台中で開かれた。このたびの直行便就航で、双方の相互交流が盛んになると考えている」と期待した。“花博”の略称でも呼ばれる2018台中フローラ世界博覧会は11月3日から2019年4月24日まで約半年間、台中市の3つの会場で開催される。
また、成田着初便となったAE266便の機内は「花博仕様」として、CA(客室乗務員)が花柄のエプロンを着用したほか、枕や機内食のランチョンマット、紙コップに花博マスコットキャラクターを描き、台中フローラ世界博覧会をPRした。ちなみにこのマスコットキャラクターはタイワンヤマネコの4人のファミリーと、隣人のオールドホースの5人がいる。
最後に登壇した成田市長の小泉一成氏は、成田空港の2017年度実績や、3月に合意形成された第3滑走路の整備を初めとする機能強化について言及したうえで、「このような状況のなか、成田~台中の新規就航で、成田空港の国際線航空ネットワークがさらに充実していくことは、より魅力のある空港につながるものと確信している」と就航を歓迎。
さらに就航先の台中市については、「人口では台北市に次ぐ第2の都市で歴史的な建造物も残る都市。四季をとおして温暖な気候に恵まれ、台湾の人が住みたい都市ナンバーワンに選ばれているとも聞いている。本市とドアツードアで結ばれ就航本数が増えることは喜ばしいこと。台中市からお越しの方にも、ぜひ市内に立ち寄っていただいて魅力を堪能していただきたい」と、成田市への経済効果にも期待した。