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沖縄観光コンベンションビューロー、外国人観光客増加に向けキャッシュレス決済を促進するセミナー開催
キャッシュレスセミナーは名護で3月15、那覇で3月16日
2018年3月6日 12:11
- 2018年2月28日 発表
OCVB(沖縄観光コンベンションビューロー)は2月の定例記者懇談会で、取り組んでいる事業や開催予定のイベントなどを発表した。また、会長の平良朝敬氏が出席した「第18回観光戦略実行推進タスクフォース」の報告も行なった。
「平成29年度沖縄MICEセミナー&商談会 in 東京」を報告
OCVBは1月26日に東京のTKPガーデン竹橋にて、沖縄へのMICE(Meeting, Incentive Travel, Convention, Exhibition/Event)誘致拡大を図るため「沖縄MICEセミナー&商談会」を開催。その内容を報告した。
参加したのは、沖縄県からMICE関連事業者(MICE施設、観光施設、観光協会、企画運営会社など)29社。現地からはMICE営業を行なう旅行会社、PCO(コンベンションの企画運営業者)、MICE主催者など37社85名。
セミナーの部では沖縄MICEの魅力と開催支援事業の説明を行なった。県内出展者を代表して、OCVBと南都 ガンガラーの谷、パイン園、DMC沖縄の4施設がプレゼンテーションを実施。沖縄MICEならではのユニークベニューやパーティプランを紹介した。
商談会の部では、県内出展者と現地参加者が直接商談。約3時間で216件の商談が行なわれ、そのうち有望である案件が39件、将来の可能性がある案件が88件挙げられた。
参加者からのアンケートでは、沖縄MICEへの期待のほか懸念事項も挙げられ、沖縄MICEネットワークなどで対策などを検討していく。主催したOCVBは、今後の沖縄でのMICE誘致に実りある商談会となったと報告した。
観光従事者を対象に「病気!ケガ!の外国人観光客対応セミナー」を初開催
沖縄県とOCVBは、今後も増加が見込まれる外国人観光客に対し、不慮の病気やケガについてすみやかに対応できる方法の習得を目的に、「病気!ケガ!の外国人観光客対応セミナー」を初めて開催する。
2017年度、沖縄県とOCVBは「病気!ケガ!の外国人観光客対応ハンドブック」を作成。同セミナーではこの改訂版を教材に、基本的な対応方法を紹介していく。
ゲストに、沖縄県ホテル旅館生活衛生同業組合の國吉眞和氏、牧港中央病院の饒平名美千与氏、那覇消防救急課の屋嘉比勝氏を迎え、外国人観光客と日本人患者との違い、薬局・病院・救急隊へつなぐ際の心掛けなどを説明する。
また、県内を中心に活躍する「演芸集団FEC」によるデモンストレーション(寸劇)により事例を紹介。楽しみながら具体的な行動をイメージし、実践的な対応方法を習得できる内容とする。
病気!ケガ!の外国人観光客対応セミナー
開催日時:2018年3月7日14時~16時(13時30分受付)
会場:沖縄産業支援センター内 大ホール
入場料:無料(定員180名)
参加特典:改訂版「病気!ケガ!の外国人観光客対応ハンドブック」
外国人観光客需要取り組み「キャッシュレスセミナー」を開催
沖縄県とOCVBは、外国人観光客の利便性・効率性の向上を図り、消費の向上を目的とした「キャッシュレスセミナー」を、名護と那覇にて3月15日~16日に開催する。
クレジットカードや電子マネーなど多様化する決済手段だが、沖縄県では導入が遅れている現状にある。個人経営店も多い沖縄では、導入したくても「何から始めればいいの分からない」「コストがかかる」などが普及の遅れの一因となっている。
好調に伸びるインバウンド市場では消費向上が課題となっており、キャッシュレス決済が一般化している外国人観光客に対してキャッシュレス化の普及が望まれる。
同セミナーでは、電子決済研究所 代表取締役社長の多田羅政和氏を講師に迎え、キャッシュレスに関する基礎知識から、導入のメリットなどについて講演を実施。県内の決済環境整備に向けた取り組み促進を図る。
キャッシュレスセミナー 名護
開催日時:2018年3月15日14時~16時
会場:ホテルゆがふいんおきなわ あけみおの間
参加費:無料(定員50名)
キャッシュレスセミナー 那覇
開催日時:2018年3月16日15時~17時
会場:ロワジールホテル那覇 天妃の間
参加費:無料(定員150名)
「第18回観光戦略実行推進タスクフォース」の報告
観光庁が実施している「観光戦略実行推進タスクフォース」の第18回が2月20日に官邸にて実施され、OCVB会長の平良朝敬氏が出席し、プレゼンテーションを行なったとの報告がなされた。
テーマを「ホテル等における外国人材の在留資格の緩和及び沖縄北部観光振興プロジェクト構想」に据え、約10分間スピーチした。
ホテルなどにおける外国人材の在留資格の緩和については、宿泊サービス業における外国人材雇用が進んでいない現状、沖縄県が実施した外国人観光客実態調査において、外国語での対応能力の満足度が低いことなどを報告。
外国人材受け入れの現行制度の課題を挙げ、在留資格の緩和を提案した。まずは沖縄において特区を活用し、全国へ展開する流れを作れるのではないか、という内容であった。
平良会長は、「人材不足のデメリットは、沖縄への投資意欲が低下すること」と語り、魅力ある観光地は人材の充実が必要であり、特に外国人観光客に対しては母国語で対応できる環境を作ることの重要性を述べた。
沖縄北部観光振興プロジェクト構想については、那覇から北部(海洋博公園など)への高速艇の運航、名護市・本部町・今帰仁村を結ぶロープウェイ構想、ブセナ海中公園海中展望塔のリニューアルを3本柱とした振興策を紹介。
北部地域は宿泊のない通過型観光が多い現状を挙げ、北部での滞在時間を延ばし消費額向上を図ること、また雄大なやんばるの森での自然観光学習の効果も期待できることなどをアピールした。
OCVB自主企画イベント「Okinawa Ocean Festival 2018 in 大阪」を初開催
沖縄県とOCVBは、大阪府や兵庫県などの関西中核都市からの沖縄誘客促進と関西空港利用促進を目的に「Okinawa Ocean Festival 2018 in 大阪」を3月3日~4日に開催した。
沖縄県では3月から海開きが始まる。それに合わせ「海に触れる、感じる、学ぶ」をテーマとし、沖縄の海の魅力を紹介する内容となる。会場には沖縄美ら島財団や各地観光協会などの出展する観光案内ブースを設置、各地の魅力を発信。
特設ステージでは、沖縄県出身で映画「モアナと伝説の海」の主題歌を担当した屋比久知奈さんのミニライブや、よしもとお笑い芸人による「第10回沖縄国際映画祭」(4月19日~22日)のPR、沖電開発によるサンゴの生育紹介などを実施した。
同イベントは沖縄県とOCVBの自主企画であり、今回が初の開催。入場者は2日間で2万4000人が目標という。
「沖縄空手会館 開館一周年記念イベント」を開催
OCVBが指定管理者を務める沖縄空手会館が3月4日に開館一周年を迎えるのを記念し、記念イベントを開催した。
同イベントでは、県内の子供たちを対象にした空手体験教室や施設見学ツアー、空手クイズラリーなどを実施し、空手に親しみを持ってもらうことを目的としている。県内若手空手家による演武も実施し、空手ファン拡大を図る。
同会館は2017年3月4日に開館。これまでに利用者は延べ3万5000人以上となった。8月には、空手の世界大会の開催も予定されている。沖縄発祥の空手の保存・継承を広く発信する場として、今後もさまざまな取り組みを展開したいとしている。
「ウェルカムんちゅリーダーの集い」を初開催
沖縄県とOCVBが実施している「ウェルカムんちゅになろう 受入啓発プロモーション2017」において任命された「ウェルカムんちゅリーダー」を対象に、スキルアップとネットワーク作りを目的とした「ウェルカムんちゅリーダーの集い」を3月5日に初開催した。
「ウェルカムんちゅ」とは、国内外から沖縄県に訪れる観光客を「うとぅいむち(おもてなし)」の心で温かく迎え入れる沖縄県民のこと。2015年度からは各地域の観光協会などの推薦によりウェルカムんちゅのお手本となる「ウェルカムんちゅリーダー」を任命、これまでに34名が選任された。
同会では、各ウェルカムんちゅリーダーによる活動報告のほか、観光ビジネス総研代表の刀根浩志氏を講師に迎え「地域におけるインバウンド対応」をテーマとした講演が行なわれ、さらなるスキルアップを目指す。また、ウェルカムんちゅリーダーの任期3年を終える、2015年度任命リーダーへの感謝状の授与式も実施した。