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ジャルパック、2018年上期の国内旅行・海外旅行商品説明会。「早期割引とWi-Fiに力を入れる」と、藤田克己社長

JALとハワイアン航空の業務提携で、2月に新旅行商品発表予定

2018年1月29日 開催

ジャルパックは2018年上期海外旅行商品、国内旅行商品の説明会を開催した

 ジャルパックは1月29日、都内において同社2018年上期海外旅行商品、国内旅行商品の説明会を開催した。

 説明会において、代表取締役社長 藤田克己氏が概要を、海外業務部 海外業務グループ長 中井策太郎氏、国内業務部 国内業務グループ長 安達健太郎氏がそれぞれ詳細説明を行なった。

株式会社ジャルパック 代表取締役社長 藤田克己氏

 藤田社長は、2017年度下期を振り返り、海外は前年比89%(9万2000人)、国内は98%(77万4000人)になる見込みであることを報告。2018年度上期計画では、海外は前年比107%(10万9000人)、国内は100%(74万6000人)に設定したという。

 2017年度下期で海外が落ち込んだ原因は、北朝鮮の問題、燃油サーチャージの上昇による販売価格の上昇、円安傾向であったことを挙げた。また、第4四半期においては、ハワイがオフシーズンになり価格競争が激しく、アメリカについてはラスベガスの商品のシェアが高かったことから銃乱射事件の影響が出たという。

 一方、2018年度上期の海外旅行商品では、北朝鮮の問題は引き続きあるものの、日本経済が好調であること、アウトバウンドも復調傾向であることから上記のように対前年比107%と計画。北朝鮮問題で落ち込んでいたグアムの属するミクロネシアも復調すると見ており、対前年比増の計画となっている。

ジャルパックの海外商品の2017年度下期見込み人数と、2018年度上期計画人数
ジャルパックの国内商品の2017年度下期見込み人数と、2018年度上期計画人数

 2018年度上期の海外旅行商品で気になるのは、JAL(日本航空)とハワイアン航空の提携だろう。両社は2018年3月25日より業務提携を順次開始すると発表しており、これについて藤田社長は「2月に新しい旅行商品を発表する」としており、近いうちにハワイアン航空を組み込んだジャルパックも登場しそうだ。現在JALは、羽田発着のハワイ線を用意していないだけに、ハワイアン航空の羽田発着便をジャルパックで購入できるようになるのは、旅行者にとってうれしいことだろう。

 このJALとハワイアン航空提携の背景に、2019年からエアバス A380をハワイ線に投入するANA(全日本空輸)の影響があるのは間違いないが、ANAの大型機投入についても「ハワイに注目が集まるのは、よいこと」と、ポジティブに捉えている。

 2018年度上期の旅行商品の特徴として、早期割引とWi-Fiサービスの充実があるといい、ハワイ商品やグアム商品では、120日前までの予約完了でホテル内レストランが毎朝食付きとなる「早決120日」や、部屋のグレードアップ・高層階の指定が可能な「早決60」を用意。アメリカ「JALで行くディズニーリゾート」商品では、2万円割引となる「早決150」を用意する。

 Wi-Fiについては、ハワイにおいてWi-Fiルーター「Rainbow Wi-Fi」を用意。このルーターでは新しく用意したレインボータクシーの予約やオプショナルツアーの予約ができるようになっている。

ジャルパックの海外商品について説明する、海外業務部 海外業務グループ長 中井策太郎氏

 国内旅行についても、早期割引とWi-Fiサービスの充実は同様で、沖縄・北海道商品では「早決60」「早決90」に加え、さらに割り引きとなる「早決120」を新設。Wi-Fiサービスについては、沖縄・北海道商品でレンタカーを借りた際に、レンタカーにWi-Fiルーターが付属するサービスを開始。これで、JALの航空機内の無料Wi-Fi、ホテルの無料Wi-Fiと、無料Wi-Fi環境の充実を図る。なお、沖縄については、好評の「JALうたばす」についても、無料Wi-Fiを継続し、これまで有料(1000円)だった運賃についても無料とした。

 また、JALがオフィシャルスポンサーとなっている東京ディズニーリゾートが35周年を迎えることから「JALで行く東京ディズニーリゾート」関連商品を強化。35周年記念のパスポートホルダーなどの特典を用意したほか、35周年を期に開始される「デイパレード」を夜間特別に先行体験できる先着150名の限定企画を特別販売。羽田空港からパークまでの移動手段として用意している、「マジカルファンタジー号」の車内においても無料Wi-Fiを用意した。

 藤田社長が「早期割引とWi-Fiに力を入れる」と語ったとおり、各種の早期割引商品の新設や、無料Wi-Fiの充実が図られている旅行商品構成となっていた。

 とくに早期割引については、仕入れ(座席や部屋の確保)が難しくなりつつある現況において、早期に予約を確定することはジャルパックについてもメリットとなるが、お客さまにメリットとなるように割引やアップグレードなどを用意したとのこと。Wi-Fiについては、JALのほとんどの国内線航空機で無料Wi-Fiが可能になった状況において、無料Wi-Fi化できていない、レンタカーやバスなどに対応した形だ。

国内商品について説明する、国内業務部 国内業務グループ長 安達健太郎氏