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羽田空港のおもてなしNo.1。ANAグランドスタッフによる「Haneda's Prideコンテスト」初開催

国内線、国際線から選抜された27名からチャンピオンを決定

2017年9月27日 実施

ANAのグランドスタッフによる「Haneda's Prideコンテスト」が開催された

 ANA(全日本空輸)は9月27日、羽田空港に勤務するグランドスタッフのうち、ターミナルで接客を担当するスタッフを対象とする「Haneda's Prideコンテスト」を羽田空港内で開催した。

 このコンテストは今回が初開催。羽田空港係員の3つの行動様式とされている「気持ちのいい挨拶をします」「常に笑顔でアイコンタクトをします」「美しい所作で魅了します」をハイレベルで体現できる羽田空港のおもてなしナンバーワンを決めるもので、羽田空港特有のさまざまなシチュエーションを題材にした実技によって、接客スキルやもてなしの心を競う。そして、コンテストをきっかけに接客スキルや業務手順に磨きをかけ、ANAグループの人的サービスをもっと向上させていくという開催目的も持っている。

3つの行動様式
初開催の「Haneda's Prideコンテスト」。普段から心がけている3つの行動様式に則って、接遇の印象、業務上の知識などを競うものだ

 審査員にはANA社内審査員として、ANAエアポートサービス 代表取締役社長 浅井晶氏、ANAエアポートサービス 常務取締役 赤津洋一氏が参加。そして社外審査員としてホテルオークラ東京のチーフコンシェルジュ 浜崎統氏、マナーコンサルタントの佐藤浩子氏が招かれた。

社外審査員のホテルオークラ東京 チーフコンシェルジュ 浜崎統氏
社外審査員のマナーコンサルタント 佐藤浩子氏

 参加するのは羽田空港に勤務する全グランドスタッフによる投票、推薦、オンラインチェック審査にて選ばれた27名(国内線15名、国際線12名)。ちなみにANAでは国内線担当には約880名、国際線担当には約870名の対象スタッフがいるとのこと。

 国内線サービスからは塩﨑あゆみさん、高橋文加さん、鈴木優里さん、土産田麗華さん、寒川綾乃さん、榎木田恵理奈さん、清田美里さん、田中侑衣さん、吉村りえさん、辻瞳さん、内藤綾香さん、西端詩織さん、今泉明子さん、川口由紀さん、豊浦彩乃さんが参加。

 そして国際線サービスからは島田紗保梨さん、河北真貴さん、藤浪郁巳さん、市川恵里さん、青木唯さん、松本愛さん、兒玉千穂さん、阿藤喜代子さん、城谷友加里さん、丸山梨花さん、和島春奈さん、齋藤綾乃さんが参加した。

参加者全員がステージに登場。会場に応援に来ている同僚スタッフも女性が多いので非常に華やかな場となった。
コンテスト参加者。羽田空港の旅客サービス部はANA全体から見てもおよそ2/3の利用客を相手にしている部署とのこと

 コンテストは所属する課ごと、一人ずつ順番にステージへ上がり、そこで空港のロビーサービス係員として約5分間の客対応をする。客の設定は外国籍の旅客、ANAの利用が多い多頻度会員で、これにイレギュラーへの対応が含まれる。

 利用者の多い羽田空港ということで接客にはいろいろなパターンがあり、かなりユニークな設定の実技もあった。なお、接客内容は個別に変えてあり、誰にどの設定が当たるかはランダムに選んでいるとのこと。また、客に扮するのはANAエアポートサービスの社員だったが、演技力は役者さんレベルで不自然さやぎこちなさは皆無。実技はまるで芝居を観ているような感じでもあった。

審査を行なうステージにはロビーにある設備のセットが用意されている。参加者は状況判断しながら必要なセットを使って接客を進めていく
実技の例。海外からのお客さまやANAの利用が多いマイレージ会員などの接客を想定した内容。お客さま側はコンテスト実行委員会の社員が担当。実技の題材になったのは実際にあるようなシーンのようだが、なかなかユニークなやりとりが多い。見ているだけでグランドスタッフの普段の苦労が想像できた
参加者が所属する課からは応援団が来ていて、登場前にはかけ声による応援が行なわれた

 約3時間30分かけて全員の実技が終了したあとで審査結果の集計となるが、集計中の時間を利用して社外審査員の浜崎氏と佐藤氏による接客やマナーに関する講話が行なわれた。浜崎氏は、ホテルオークラ東京のコンシェルジュとして海外からの政府高官、皇室などの賓客を含む多くの客を迎え入れてきた経歴から接客の心得などを話した。佐藤氏からは美しい立ち振る舞いをする意味や姿勢、表情の作り方などを実演を混ぜながら語られた。

浜崎氏はコンシェルジュの国際ネットワークである「レ・クレドール」にも入会している。レ・クレドールは1929年にパリで発足、よりよいゲストサービスの提供を目的とした組織で世界で4000名以上、日本には30名の会員がいるとのこと
佐藤氏は2012年より2年間、グランドハイアット東京 ホテルアカデミー(オフィシャルマナーレッスン)を担当。現在はHiroko's Elegance manner lessonを主宰し、国内外から年間500名の受講者が訪れている

 表彰式は参加者全員が再びステージ前へ登場。それぞれのプレゼンターより審査員特別賞1名、準グランプリ2名、グランプリ1名の順で受賞者の名前が読み上げられた。結果は審査員特別賞に齋藤綾乃さん(国際線)、準グランプリは河北真貴さん(国際線)、田中侑衣さん(国内線)、そしてグランプリは寒川綾乃さん(国内線)になった。

審査員特別賞の発表の様子
受賞した齋藤綾乃さん

 審査員特別賞を受賞した齋藤綾乃さんは「実技は緊張感を持って行なえたかなと思います。実技ではアナウンスを行なう場面もありましたが、弊社ではアナウンスも商品の一つを捉えていますので、アナウンスによりお客さまにいかに正確な情報をお伝えするかについては日ごろから心掛けていることでした」とコメント。

準グランプリ発表の様子
受賞した田中侑衣さん

 準グランプリを受賞した田中侑衣さんは「国内のステージでしたので英語の課題が自分にくるとは思っていませんでした。また、日本国籍と外国籍の方がペアでいらっしゃったのではじめは何語をしゃべってよいか戸惑ってしまいました。でも、普段からご案内していることをやれたと思います。ただ、ご質問にうまくお答えできなかったところもあったのでこれからも勉強が必要だと感じています」とコメントした。

準グランプリを受賞した河北真貴さんは中国国籍で英語を話す方とのやり取りが実技の課題だった

 同じく準グランプリを受賞した河北真貴さんは「私は中国国籍で英語を話す方とのやり取りでした。荷物の重量超過に対してのことだったのですが、英語での超過料金についての説明も納得して頂くことができました。加わえてマイレージクラブカードを持っていないということだったので、ご入会の案内もさせていただきました」と実技を振り返った。

グランプリを受賞した寒川綾乃さんの課題は車いす利用への対応

 そして、グランプリを受賞した寒川綾乃さんは「歩行に不安があるお客さまに対しての車いす利用への対応だったのですけれども、高齢化社会であるからか車いすご利用のお客さまは増えていると感じています。そういったなかでお客さまに安心感を持っていただくことも大事ですが『安全』というのが私どもの一番の義務です。今回のケースではこれまで教わってきたようにスムーズなご案内ができるかを考えながら対応させていただきました」とコメントした。

参加者と受賞者の記念撮影
ANAエアポートサービス株式会社 代表取締役社長 浅井晶氏

 記念撮影後、総評としてANAエアポートサービス 代表取締役社長の浅井晶氏がマイクを取った。「初めて開催される『Haneda's Prideコンテスト』ですが、これを見て改めて羽田の力を実感いたしました。この羽田空港は日本の全国の1日の便数の半分弱が離発着するところで、札幌で雪が降れば影響は羽田にもきます、沖縄が台風ならそのときも影響がきます。また、国際線の乗り継ぎも多く、イレギュラーな遅れもあります。そんな羽田の奥深さは大変なものがあると思います。そのなかで羽田を支えていただいている皆さんの実力を目の当たりにして、とてもパワーをもらいました」と語った。