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電話応対品質を競う「第15回 ANAテレマート応対コンクール」開催

テーマは「つぎも、いつも、ずっと!ANA!」

2017年11月7日 実施

ANAクラウンプラザホテル福岡で開催された「第15回 ANAテレマート応対コンクール」

 ANA(全日本空輸)グループのANAテレマートは、電話口で航空券の予約やマイレージに関する問い合わせなどを一手に引き受ける「コンタクトセンター」を運営している。年に1度、東京、札幌、福岡、長崎と各拠点の代表者が選出され、電話応対の品質向上を目的とした応対コンクールが開催されているが、今年は福岡での開催となった。本記事では、11月7日にANAクラウンプラザホテル福岡で開催された「第15回 ANAテレマート応対コンクールin福岡」の模様をレポートしていく。

 全国9部門のコンタクトセンターに分かれている、東京国内グループ、東京国際グループ、東京AMC(ANAマイレージクラブ)グループ、札幌国内グループ、札幌AMCグループ、福岡国内グループ、福岡国際グループ、長崎国内グループ、長崎国際グループと、それぞれの代表者、さらに応援に駆けつけた同僚たちも会場となったクラウングランドボールルームに集結。

 競技を見守る審査員は、ANAテレマート 代表取締役社長 梶田恵美子氏、同サービスマネジメント室スタッフ、ANA 代表取締役社長 平子裕志氏、同 代表取締役副社長 執行役員 志岐隆史氏、ANAセールス 九州支社長 宮川純一郎氏、そして会場となったANAクラウンプラザホテル福岡の総支配人 原めぐみ氏が務めた。

会場となったANAクラウンプラザホテル福岡
競技会場となったANAクラウンプラザホテル福岡のクラウングランドボールルーム

開会式では地元福岡支店 国内グループ 柴田治子氏が選手宣誓

ANAテレマート株式会社 代表取締役社長 梶田恵美子氏

 開会式の冒頭、ANAテレマート 代表取締役社長 梶田恵美子氏より「ANAテレマート30周年、そして応対コンクールが記念すべき15回目を迎えました。関係者の皆さまの日ごろのご支援、心から御礼申し上げます。テレマートの一大イベントである応対コンクールがはじまりますが、皆さまに全国から駆けつけていただき誠にありがとうございます。

 九州北部の豪雨、台風、ヒューストンのハリケーン、メキシコでの大地震といった天変地異、ASWのシステム不具合、機材変更によるアウトコールなど非常に繁忙な日々が続きましたが、合わせて品質向上にも取り組んできました。ANAテレマートの電話応対は旅の始まりにおいて、ANAブランドを印象づける重要な役割があります。今日は、競技者の皆さんが日ごろの実力を存分に発揮してくれることを期待しています」とコメントした。

全日本空輸株式会社 代表取締役社長 平子裕志氏

 続いて、ANA 代表取締役社長 平子裕志氏から「グループ内においてコンクールは数ありますが、15回目と最多を誇り、本当に素晴らしいと思います。まさに“継続は力なり”です。

 13年ほど前、羽田空港支店におりましたが、皆さんと同じフロントラインで働く仲間を従えていました。旅客業務やキャビンアテンダントと業務は分かれておりますが、電話応対は耳と口だけが頼りです。そこに第六感が必要になってくると感じています。そこからお客さまの意図を感じ取る。テニスのラリーに通じると思います。

 本日の競技内容をお聞きしましたが、厳しいサーブがくると思います(笑)。どんなレシーブを返すのかが、最大の見所になるかと。最後は、お客さまの満足を感動に変えるような、スマッシュを打ち込んでもらいたい。しっかり応援しますので頑張っていただきたいと思います」と激励の言葉がかけられた。

 その後、出場選手全員が壇上にあがり、代表として福岡支店 国内グループ 柴田治子氏が選手宣誓をした。

9名の競技者が壇上に登場
福岡支店 国内グループ 柴田治子氏による選手宣誓
応援の振り付け練習にも力が入っていた

事前に開示されている競技内容は第一声のみ

 開会式が終了し、競技開始となった。審査ポイントは最初の挨拶、聴き取る力、提案する力、ANAらしさ、最後の挨拶で、総合的な能力と臨機応変さが求められる。さらに、国内・国際・ANAマイレージクラブと、担当グループごとに競技内容が用意されていたが、競技者に事前情報として開示されていたのは、利用者の第一声のみとなっていた。

国内グループ向け:明日、新千歳から羽田空港経由で福岡のチケットを購入済み。直行便への変更ができないか?

国際グループ向け:シンガポール行きの特典航空券の空席待ちをしているが、全然チケットがとれない。どうにかできないか?

ANAマイレージクラブ向け:カードの更新期限が近づいている。年会費はいくらか。

 以上のような内容で入電があり応対競技がスタートする。競技者の応対や提案によって、電話の向こうの演者の話す内容もアドリブを効かせてくるので、リアルな応対力が求められる。

出場者
中山夏希氏(長崎支店 国際グループ)
柴田治子氏(福岡支店 国内グループ)
奥田久実子氏(札幌支店 AMCグループ)
貞方知夏氏(長崎支店 国内グループ)
足立智子氏(福岡支店 国際グループ)
大池有彩氏(東京支店 AMCグループ)
野沢めぐみ氏(札幌支店 国内グループ)
南側麻由氏(東京支店 国際グループ)
永澤悠香氏(東京支店 国内グループ)

 すべての競技が終了し、審査集計の時間に移行すると、バックヤードで利用者を演じていたグループ社員が登場し、役どころを説明。細かすぎる設定が会場の笑いを誘っていた。

国内線で、新千歳空港から羽田経由で福岡入りするビジネスマンを演じた
国際線向けの予約客は、友人の結婚式がシンガポールで行なわれるという設定で、電話応対が進むに連れて大事な旅行ということが徐々に明らかになっていく設定
AMC向けの演者は、本会員である夫の家族カードを利用している妻という設定。夫(本会員)にマイルが集中していること、さらに自分の旅行に使えることが判明し、継続利用を決める

 続いて、電話応対スタッフからの問い合わせに応じる部署となる営業サポート室のデモンストレーションが行なわれた。デモンストレーションの内容は、予約システムにエラーが表示され、テレマートスタッフから問い合わせがある、という場面設定となっており、営業サポート室が普段どのような役割を担っているかアピールする形となった。

デモンストレーションを行なった営業サポート室 国際運賃発券チーム(FTD)のメンバー。左から波多野怜子氏、田中沙紀氏、光川理恵氏、須藤麻美氏
営業サポート室国際運賃発券チーム(FTD)の役割。社内グループだけでなく、外部の旅行代理店などからの問い合わせにも対応する
田中沙紀氏がデモンストレーションを行なった

優勝者は札幌支店 国内グループの野沢めぐみ氏に決定

ANAクラウンプラザホテル福岡 総支配人 原めぐみ氏

 審査員による集計が終了し、結果発表を兼ねた閉会式がスタートし審査員から講評が述べられた。

 ANAクラウンプラザホテル福岡の総支配人 原めぐみ氏は「今日、皆さんの競技を拝見しまして、非常にアドリブに強いと感じました。ホテルのスタッフにも見てもらっておりました。私どもは、“トゥルーホスピタリティ”というサービス行動指針を掲げておりますが、本日の応対コンクールの様子を見て、まさに同じことを感じました。声の応対業務は短い沈黙から相手の気持ちを読み取ることも大事となります。我々のホテル業務にも今日の刺激を活かしていきたいと思います」とコメント。

全日本空輸株式会社 代表取締役副社長 執行役員 志岐隆史氏

 続いて、ANA 代表取締役副社長 執行役員の志岐隆史氏からは「非常にレベルの高さを感じました。バックヤードの演者の方のやりとりもすごい。電話の向こう側のお客さまが何を思っているか、爽やかな声色と、皆さんの競技を気持ちよく拝見できました。また安心感を与える提案や、話の流れを引き出していく様子が伺えました。ANAの大切な武器になっていることを実感できました」と競技を振り返った。

 いよいよ、上位受賞者の発表となり、今回は1位から3位までが受賞対象となっていた。3位は東京支店 国際グループの南側麻由氏、2位は福岡支店 国内グループの柴田治子氏、そして栄えある優勝者は札幌支店国内グループの野沢めぐみ氏が選ばれた。

東京支店 国際グループの南側麻由氏が3位
福岡支店 国内グループの柴田治子氏が2位
札幌支店 国内グループの野沢めぐみ氏が優勝

 優勝した野沢めぐみ氏は「今回はどのようなケースとなるのか、まったく知らされておらず当日に第一声だけが分かる状態でしたので、札幌支店のみんなであらゆるケースを想定して練習しました。通常の業務の方が楽ですね(笑)。しかし、今日はいい経験ができました。札幌に戻ったら、もっと後進を育てていきたいなと感じる1日でした」と語った。

上位受賞者3名。左から柴田治子氏、野沢めぐみ氏、南側麻由氏

【お詫びと訂正】記事初出時、出場者の氏名の一部に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。