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ANA、特別塗装機「HELLO 2020 JET」のデザインを平子新社長と現役アスリート新入社員が発表

2020年のオリンピックに向けて2018年1月就航

2017年4月1日 発表

ANAは4月1日、特別塗装機「HELLO 2020 JET」のデザインを発表した

 ANA(全日本空輸)は4月1日、2018年1月上旬から2020年の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の期間中まで運航予定のボーイング 777-200型機の特別塗装機デザインを発表。

 2020年開催のオリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーである同社は、2020年に向け「HELLO BLUE, HELLO FUTURE ~2020を、みんなの滑走路にしよう~」を合い言葉に、大会ムーブメントを推進中。特別塗装機の発表ならびに就航は、その施策の1つとして行なう。

発表当日に全日本空輸株式会社の代表取締役社長に就任した平子裕志氏が挨拶

 発表日となった4月1日からANA代表取締役社長に就任した平子裕志氏は、「2020年に向けての活動の1つとして、2018年より特別塗装機を就航することになりました。今回のデザインは、大会の成功に向けた気運醸成につなげるべく、2016年10~11月に一般公募にしたところ786作品の応募をいただきました。

 入賞5作品をインターネットによる最終選考を今年の1~2月にかけて行ない、2万を超す投票により大賞が決定。特別塗装機は平昌オリンピック・パラリンピック直前の1月上旬に就航し、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会まで、日本の空を飛び続けることとなります。ぜひ、多くのお客さまにご搭乗いただき、一緒に大会を盛り上げていきたいと考えております」と冒頭で挨拶した。

 続いて、ANAグループの行動指針の1つである「努力と挑戦」を挙げ、スポーツやアスリートに向けての積極的な支援体制を紹介。公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)が行なっているトップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」を通じて、2017年度は7名の現役アスリートが入社したことを報告した。

代表取締役社長の平子裕志氏に続いて登場した新入社員。左から渡邊一輝選手(水泳・競泳・平泳ぎ)、八木愛莉選手(カヌー・スラローム)、赤瀬紗也香選手(競泳・背泳ぎ)、近藤太郎選手(スピードスケート)、柳岡はるか選手(フェンシング・フルーレ)、床亜矢可選手(アイスホッケー)、相園健太郎選手(パラサイクリング)が登場

 また、グループ一丸となって、彼らを支援し安心して競技が続けられる環境を整えていくことと同時に「活躍し、目標に向けて懸命に努力する姿を見せてくれることで社員間に一体感が生まれ、それが会社としての強さにつながっていくと信じています。

 特別塗装機就航もアスリート7名が、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を目指して飛躍してくれるものと期待しているところ。現在、ANAは『HELLO BLUE, HELLO FUTURE ~2020を、みんなの滑走路にしよう~』をキャッチフレーズに活動していますが、まさに日本、世界の皆さまにとって飛躍する滑走路となるように全社社員一体となって取り組んで参ります」と語った。

 平子社長に続いて、新入社員の渡邊一輝選手(水泳・競泳・平泳ぎ)、八木愛莉選手(カヌー・スラローム)、赤瀬紗也香選手(競泳・背泳ぎ)、近藤太郎選手(スピードスケート)、柳岡はるか選手(フェンシング・フルーレ)、床亜矢可選手(アイスホッケー)、相園健太郎選手(パラサイクリング)も登場。8名で特別塗装機のアンベールが行なわれ、色鮮やかなカラーでデザインされた機体がお披露目された。

新入社員とともにアンベール。デザイン性豊かな機体に全員が笑顔になった

 機体のデザインは高校生の松本朝陽さんが手掛けた。今回の大賞ならびに特別塗装機への採用は「ほんとうに夢のよう」とコメント。小さい頃から乗り物を描いたり作ったりすることが大好きだったとのことだ。

 なお、東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会では、どの競技も頑張ってほしいと願いを込めて、シルエットで競技者を表現。日本の代表的な建造物と美しい草花が全面に描かれたデザインとなっている。

向かって左側には、春を感じさせる花々と各種競技が描かれている
右側には、紅葉を彷彿させるイラストや富士山などをダイナミックにデザイン

 また、今回の特別塗装機の愛称も同時に発表。作者の思いとともにキャッチコピーであり、公募時のサブテーマであった「HELLO BLUE, HELLO FUTURE ~2020を、みんなの滑走路にしよう~」の思いも込め「HELLO 2020 JET」と名付けられた。

「HELLO 2020 JET」と社長に3年後の活躍も誓った選手たち

 なお、柳岡はるか選手(フェンシング・フルーレ)と相園健太郎選手(パラサイクリング)に抱負や特別塗装機について話を聞いたところ、柳岡はるか選手は「私の目標である東京2020オリンピックが3年後に控えている状況のなか、ANAに入社でき、夢を目指すことができることをとてもうれしく思っています。金メダルをとれるよう努力と挑戦をこれからも続けていきます。

 特別塗装機は見ているだけでもワクワクするデザインだと感じました。作者は高校生で、これからたくさん夢を抱ける世代。私たちも活躍することで、彼らに希望や元気、夢を届けられるような選手になれればと思いました」と話してくれた。

 また、相園健太郎選手は「とても力強いデザインであり、自分の競技のシルエットも描かれているので親近感がわいています。機体をこれから目にするたびに気が引き締まると思います。2020年のパラリンピックに向けて、より一層気持ちが高まりましたしTEAM ANAの一員として競技と仕事の両立をしっかりして結果を出していきたいと思います」と話してくれた。

柳岡はるか選手(フェンシング・フルーレ)と相園健太郎選手(パラサイクリング)

 なお、4月1日からANAの代表取締役社長に就任した平子裕志氏は、発表会後の囲み取材において、「環境が変わっていくなかで変化を恐れずに挑戦をし続けいく」と抱負を述べるとともに、ニューヨーク線の競争激化については「東京~ニューヨークのマーケットの大きさは実感している。羽田、成田と2つの空港を使い、利便性を高めることができており、お客さまからの評価も高い。時間帯も含め、今後評判を今以上に呼ぶことで拡大につなげることができたらと。ライバルも意識しつつ、自分たちのやるべきサービスをしっかりと追求していきたい」と話した。

 なお、国際線の今後のビジョンについては「ありがたいことに好調に推移し、業績にも貢献している。ただ、今までのままでよいかといえば、まだまだ私どもがやれていないことはたくさんある。当社として、日本のエアラインとして果たすべきことがあると考えている。ここは、私どもの大きな戦略の1つとして実現していきたい」と明言は避けつつもこれからの展開に期待が持てる回答となった。