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ルフトハンザ、セントレアで名古屋就航25周年式典を開催
「自動車と航空機製造で専門性を有する2つの地域をつなぐ」とブンケンブルク日本支社長
2016年7月14日 17:27
- 2016年7月14日 開催
ルフトハンザ ドイツ航空は7月14日、セントレア(中部国際空港)において名古屋就航25周年式典を開催した。
式典には、ルフトハンザ ドイツ航空 日本支社長 ドナルド・ブンケンブルク氏、ルフトハンザ ドイツ航空 日本・韓国地区空港総支配人 ブルーノ・ボービンガー氏、大阪・神戸ドイツ連邦共和国 インゴ・カールステン氏、国土交通省大阪航空局 中部国際空港事務所 次長 佐久間真一氏、中部国際空港 代表取締役副社長 各務正人氏、ANA(全日本空輸) 中部空港支店 支店長 菊池祐司氏らが参加し、記念の挨拶をしたほか、テープカットを実施した。
ルフトハンザは1991年7月4日にボーイング 747-400型機を使用して、フランクフルト~名古屋(現在の県営名古屋空港)に直行便を開設。欧州の航空会社として、初めて名古屋線に就航した。今回の式典は、その25周年を祝うもので、現在の就航空港はセントレアに、機材はエアバス A340-300型機になっている。
ブンケンブルク日本支社長は挨拶の冒頭、「おはようございます」と9時45分発のLH737便の搭乗客や来賓に日本語で語りかけ、英語でのスピーチを始めた。
「ご列席の皆さま、本日はルフトハンザ ドイツ航空にとって特別な日となりました。名古屋~フランクフルト線が25周年を迎えることができたからです。この路線によって日本の中心部とヨーロッパの中心部をノンストップで結ぶ架け橋を築いてまいりました。日本とドイツをつなぎ、また、自動車製造と航空機製造に専門性を有する2つの地域をつないできたのです。この2つの重要な都市を直接つなぐというのは大変理にかなっています。また、フランクフルトにおいてヨーロッパの130の都市への容易な乗り継ぎを提供できていることも誇りに思っています。それ以外にも、南米やアフリカへの乗り継ぎも可能となっています」。
「私どものサービスによって、名古屋近郊のお客さまに対して、世界各国への移動手段を提供できていると自負しています。私どもはまた、ヨーロッパ各国から日本を訪れる際は中部地区を訪れるべきであると伝え、日本に行く際は名古屋から始めてくださいと伝えています。私どもが今後も成功を続けていくためには、多くの方々のサポートが必要になってきます。お客さまのみならず、ドイツや日本の政府など非常に多くの方々に支えられています。これまでの25年、そしてこれからの25年の成功をと思います」。
ブンケンブルク日本支社長に続き、来賓として大阪・神戸ドイツ連邦共和国 インゴ・カールステン氏が挨拶したほか、国土交通省大阪航空局 中部国際空港事務所 次長 佐久間真一氏、中部国際空港 代表取締役副社長 各務正人氏が祝辞を述べた。いずれも、ルフトハンザがこれまでの25年間路線を維持してきたことを祝うもので、今後の25年への期待も込められていた。
挨拶のあとは、セントレアのオリジナルキャラクター「なぞの旅人フー」も加わってのテープカットを実施。テープカット後、9時45分発LH737便の搭乗が始まり、搭乗客全員に記念品が贈呈されていた。
式典終了後、ブンケンブルク日本支社長に路線の状況について確認してみた。「フランクフルト~名古屋線は、25年前は週2便で始まり、昨年の夏は毎日運航の週7便でした。(2016年1月からは)週3便(日曜日、火曜日、木曜日)で運航しています」といい、ビジネス需要は堅調なものの、昨年後半からはテロ事件などの影響で観光需要が落ち込んでいるとのこと。ヨーロッパから日本への旅行客は増えているものの、日本からヨーロッパへの旅行客の減少が響いている形だ。ただ、直行便を運航していない日の利便性については、コードシェア便として運航しているANAと協力し、羽田(東京国際空港)や成田国際空港での乗り継ぎダイヤに配慮しているという。もちろん需要が回復すれば、すぐにでも増便を図りたい気持ちであるとのことだ。
また、イギリスがEUを離脱することになり、この影響に関する質問も出たが、それに関しては今後の為替の影響が大きいのではないかとのこと。現在、英国の通貨であるポンドの価値が下がっており、リーズナブルな旅行地と認識されると「需用は盛り上がるのではないか」との見解を示した。
【お詫びと訂正】記事初出時、フランクフルトに向かう便をLH736便と記述している箇所がありました。正しくはLH737便となります。お詫びして訂正させていただきます。