【イベントレポート】
【関空旅博2017】オーロラ、ムーミン、マリメッコ……魅力あふれるフィンランドを欧州旅行の起点に
「オーロラ鑑賞は秋がオススメ」フィンエアーとフィンランド政府観光局によるセミナー
2017年5月28日 10:30
- 2017年5月27日~28日 開催
世界の国々の観光局や航空会社、旅行会社などが集まる旅のフェスティバル「関空旅博2017」が、5月27日と28日の2日間開催されている。
さまざまな展示/グルメブースの出展やステージイベント、セミナーが実施されたなかで、フィンエアーとフィンランド政府観光局が行なったセミナー「湖水に映る秋のオーロラ、フィンエアーで行く秋のフィンランドの旅」の様子をレポートする。
フィンランド・ヘルシンキをヨーロッパ旅行の起点に
セミナーではまず、フィンエアー 大阪支店 旅客営業部 クライアント・マネージャーの岡本典子氏から、「日本からもっとも近いヨーロッパ」というフィンランドと、フィンエアーの基本情報についてプレゼンテーションがあった。
フィンエアーの拠点があるフィンランドのヘルシンキ空港まで、日本からは関西国際空港のほか、成田国際空港とセントレア(中部国際空港)から定期便があり、福岡空港からも夏季季節運航便がある。
「日本からもっとも近い」とうたうのは、日本からの飛行機が西回りにロシア上空を飛び、最初に接するヨーロッパへの玄関がフィンランドのヘルシンキ空港であるということ。ヨーロッパを周遊するのなら、距離や時間にムダのないヘルシンキ空港を拠点にするフィンエアーをぜひ利用してほしいとアピールした。
ヘルシンキ経由の旅を進める理由として、「最短/コンパクト/簡単/安全/安心=ストレスフリー」というキーワードを挙げた。パスポートのIC機能化が進んでいるが、ヘルシンキ空港ではそのIC機能を備えたパスポートが利用できる「自動化ゲート」を導入済みであり、外国人(日本人)でも入国審査の長い列に並ぶことなく、おおむね1~2分で通過できるとのこと。空港自体もコンパクトで端から端まで歩いても15分、「とてもコンパクトで道に迷うのが難しいぐらい」と紹介した。
機材については、「エアバス A350 XWB」シリーズが関空路線に7月11日に就航することに触れ、XWB(エクストラ・ワイド・ボディ)という名のとおり胴体が太く、機内の空間が広く、「閉塞感や圧迫感がとても軽減され、新しい空気の循環機能も備えており、気持ちよくご搭乗いただけると思います」と話した。
シートには各座席に約11インチの操作性に優れたモニターを備え、人気ブランド「マリメッコ」とのコラボレーションアメニティ「marimekko for Finnair」を用意。ヘッドレストカバーや機内食に使われる食器類もコラボモデルであり、エコノミークラスでもブランケットや紙コップなどでそのデザインを楽しめると紹介した。関空旅博2017のフィンエアーのブースでは、このブランケットや紙コップなどを実際に展示している。
また、フィンエアーでのプレミアムエコノミークラスにあたる「エコノミーコンフォート」についても紹介があった。エコノミークラスの前方5列があてられており、エコノミークラスよりも足下が7~13cm広く、ビジネスクラスと同じノイズキャンセリングヘッドフォンや、マリメッコデザインのパーソナルアメニティキットとしてアイマスク、靴下、耳栓、歯ブラシ、歯磨き粉などを用意している。「今年独立100周年を迎えたフィンランドへぜひお越しください」と述べ、プレゼンテーションを終えた。
秋のオーロラ鑑賞は出会う確率が高く、寒さも厳しくなくお勧め
続いてフィンランド政府観光局 日本代表の能登重好氏が、フィンランド観光のお勧めポイントについてプレゼンテーションを行なった。
フィンランドは南北に長い国土で、首都は南部にあるヘルシンキ。北部は北極圏「ラップランド」となっており、国土の1/3がラップランドとなる。氷河がとおったあとにできた18万の湖や、3万の島々からなる南の群島エリアなどが、国土の特徴と説明。
フィンランド人は「饒舌ではなく寡黙。でも誠実です」と話し、「SISU:フィンランド人魂」「SAUNA:サウナ」「SIBELIUS:フィンランド独立のきっかけになった作曲家ジャン・シベリウス」の「3S」が、彼らの国民性を象徴していると紹介した。
フィンランドの夏は、北部・ラップランドで見られる真夜中でも沈まない太陽。南部では太陽は沈むものの暗い時間が短い「白夜」が特徴。
フィンランド人は暖かくなると、冬の間使っていた家庭の絨毯を塩分濃度の低い海水で洗うのが慣例で、夏至の日には大きな薪を燃やして祝い、夏の名物ザリガニを食べる。夏の週末には湖沿いにある別荘で過ごし、都会から離れ自然と隣り合わせに過ごす人が多いという。
ようやく迎えた夏を喜ぶようにフィンランドではこの時期フェスティバルが多く、日本でも有名な「エアギター選手権」や、かつては携帯電話で知られたノキアがあることから「携帯電話投げ選手権」など、めずらしいイベントがいろいろとあるそう。
ハイキングは夏がお勧めで、自然豊かな36の国立公園があり、37つ目のホッサという国立公園がオープン予定。「実際に歩いて森と湖の国を体感してほしいです」と話した。
6月17日にはムーミン博物館がリニューアルオープン予定で、原画やミニチュアなどを集めた、ファンもそうでない人も楽しめる施設として生まれ変わるとのこと。夏の間だけオープンする「Moomin World」というアミューズメントパークにも足を延ばしてほしいと紹介した。
秋の前に先に冬を紹介すると、やはりサンタクロースの故郷は日本人にも人気が高く、クリスマスシーズンに開かれるマーケットは、200店以上の出店がある一大イベントで、旅行者も楽しめると紹介。
日本人があまり行っていないと思われる場所として、スキーなどのリゾート地として知られる「Levi(レヴィ)」や「Ruka(ルカ)」があると紹介。冬に楽しめるアクティビティが充実しておりスキーやスノーボード、トレッキングなど、フィンランドのアクティビティをアピールする映像が流れた。
ここでフィンランドの秋の魅力に話題は移った。フィンランドには「Ruska(ルスカ)」という言葉があり、意味は「紅葉」。ヨーロッパでは「紅葉」を一語で表現する言葉はほかになく、秋の恵みをフィンランドの人たちは大切にしていると話した。フィンランドでは秋から初冬にかけて、誰でも森に入ってベリー類やキノコ類を収穫しても許される時期があり、「森の黄金」と呼んでいるそうだ。
フィンランドといえばオーロラ鑑賞を旅の目的にする人も多いが、実は冬よりも秋にオーロラに出会える可能性が高い調査結果もあると紹介。さらに寒さもまだ厳しくなく、ホテルは冬がオンシーズンのためその前の時期で割安であり、フィンランドを訪れるなら秋がお勧めだと話した。フィンランドでは湖面に映る「ダブル・オーロラ」を楽しめる可能性があり、これは他国のオーロラが大地や海の上に見えることとの大きな違いであるという。
最後はヌークシオ国立公園やヘルシンキ大聖堂、ウスペンスキ寺院などの観光名所や、マリメッコのファクトリー&アウトレットなど最近話題のスポットなどを一挙に紹介。フィンエアーのビジネスクラスで提供しているマリメッコのアメニティセットなどを来場者にプレゼントする抽選会を行ない、セミナーを終了した。