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ANA、中国路線への定期便就航30周年を記念して成田空港でセレモニー

1987年の成田~大連・北京線で中国初就航

2017年4月16日 実施

ANAは4月16日、中国路線定期便就航30周年を記念したセレモニーを成田空港で実施した

 ANA(全日本空輸)は4月16日、1987年4月16日に中国路線へ就航してから30周年を迎えたことを記念したセレモニーを、同日の成田空港発~北京行き便の搭乗口で実施した。

 ANAは1986年3月3日に成田~グアム線で国際線の定期便に初めて就航。同年中に米国本土(ロサンゼルス、ワシントンD.C.)へ就航したのち、翌年の1987年4月16日に成田~北京線に就航。当時は週3便で、うち1便は大連経由。4月16日の初便は成田発、大連経由の北京行きで、ロッキード トライスター(L-1011型機)が使用された。

 ANAと中国の関係は、同社2代目社長の岡崎嘉平太氏の日中貿易交流や友好促進への寄与でも知られ、1972年の日中国交正常化の折には、当時の中国国務院総理であった周恩来氏が「わが国には『水を飲むときには、井戸を掘った人のことを忘れない』という言葉がある」とのメッセージを岡崎氏に寄せたエピソードがある。4月16日というのは岡崎嘉平太氏の誕生日でもあり、1897年に生誕した同氏にとって1987年4月16日は90歳の誕生日、2017年4月16日は生誕120年の日にも当たる。

 ちなみに、日中国交正常化は1972年9月のことであるが、ANAはその前の月となる1972年8月、7月に日本公演を行なった中国上海舞劇団一行を乗せて、羽田空港から虹橋空港(上海)へのボーイング 727型機を用いたチャーター便を運航。定期便就航は、それから15年を経て実現したものとなる。

 ANAでは現在、日本から北京、上海、大連、広州、杭州、武漢、瀋陽、厦門、成都、青島、香港の11都市に就航。24路線、週212往復/424便を運航している。このうち成田発着は11都市/11路線で、週98往復/196便。このほか、貨物便は週134便で、貨物のみ天津線も運航しており、旅客と貨物を合わせると12都市へ就航していることになる。

セレモニーが行なわれた成田空港第1ターミナル57A搭乗口
搭乗口ではANA中国路線の歴史を紹介するビデオを上映。1972年8月に羽田空港から虹橋空港(上海)へ中国上海舞劇団を乗せたチャーター便を運航。その15年後の1987年4月16日に成田~大連・北京線に就航した
全日本空輸株式会社 上席執行役員 成田空港支店長 南日隆男氏(写真提供:ANA)

 中国線定期便就航30周年を記念したセレモニーは、4月16日のNH955便(成田18時20分発~北京21時20分)着の搭乗口で実施。挨拶にたったANA上席執行役員 成田空港支店長 南日隆男氏は、30年前に中国への定期便が就航したことを紹介したうえで、「いまでは成田から香港を含む11都市、週98便まで拡大し、日本の航空会社で最大の中国ネットワークになった。中国はANAにとって非常に大切な路線」と中国線の重要性に言及。

 さらに、「ANAは昨年(2016年)国際線定期便就航30周年を迎え、いまでは42都市、週572便と路線を広げて、日本最大のネットワークになった」と国際線全体のネットワークについても述べた。

 同便の搭乗客には、記念品もプレゼント。今治のハンドタオルで、「30th Anniversary Narita → Dalian・Beijing」と「ANA」ロゴの刺繍入り。南日氏や地上旅客スタッフから乗客へと手渡された。

 NH955は、ボーイング 767-300ER型機による運航で、168名(幼児1名含む)が搭乗。18時25分にプッシュバックを開始し、日本~北京線の31年目をスタートした。

この日のNH955便は、168名(幼児1名含む)が搭乗した
ANA成田空港支店長の南日隆男氏や地上旅客スタッフが搭乗客に記念品を配布
記念品は今治のハンドタオル。成田~大連・北京線の就航から30周年を迎えたことを祝う刺繍入り
ターミナルを離れ出発するNH955便。機材はボーイング 767-300ER型機で、登録記号「JA627A」の機体が使用された