ニュース
ANA、国際線定期便就航30周年記念イベントを成田空港で開催
SKYTRAX最高評価「5スター」4年連続の獲得も発表
(2016/3/3 20:08)
- 2016年3月3日 開催
ANA(全日本空輸)は、初の国際線定期便となった1986年3月3日のANA11便(成田~グアム線)の就航からちょうど30周年を迎えた。また、航空産業の格付け会社、英SKYTRAX(スカイトラックス)社のエアライン・スター・ランキングにおいて、世界最高評価となる「5スター」を2013年より3年連続で受賞してきたが、2016年も受賞が決定し、4年連続の5スター受賞となった。これらを記念し、ANAは3月3日に成田空港において記念イベントを開催した。
記念式典では、冒頭にANA国際線定期便就航30周年の歴史を振り返るビデオが流され、続いて同社代表取締役社長の篠辺修氏が登壇し、次のように挨拶した。
「ちょうど30年前の1986年3月3日、(初の国際線定期便として)L-1011型機“トライスター”を使用し、10時37分にグアムに向けて離陸したという記録が残っています。それを皮切りに、7月にはロサンゼルスとワシントン、翌年には中国の北京などに翼を拡げまして、昨年にはヒューストン、クアラルンプール、ブリュッセル、シドニーというように、39都市59路線にまで拡がりました。今年4月には中国の武漢、秋にはプノンペンへの就航を計画しておりますが、ここまで成長できたのは、今日ご臨席の皆様のおかげと、なによりお客様にたくさん乗っていただいたことに尽きます。国際線定期便就航当時は未熟で、叱られてばかりでした。その中で辛抱強く成長を期待し、見守ってご利用いただいたお客様のおかげと、本当に感謝の思いでいっぱいです。我々もその間少しずつ努力を重ねてきたつもりです。そのおかげもあって、4年連続SKYTRAX社の5スターを獲得するに至りました。本当に名誉なことと思っておりますが、その一方でまだまだ改善すべき余地がたくさんあると思いますので、5スター受賞を励みに、品質を磨き上げて沢山のお客様にご利用いただけるように努力を続けたいと思っております。我々は、引き続き国際線を成長の基軸に据え、さらにネットワークを拡げていくつもりですが、それにはご臨席の皆様のご支援や、お客様のご支持がなければ到底実現できるものではありませんので、今後もう一段努力して、お客様のご期待に応えられるエアラインになっていこうと思っています」と、感謝と決意を述べた。
続いて、SKYTRAX社の社長兼CEOのエドワード・プレイステッド氏により、2016年SKYTRAXエアライン・スター・ランキングでANAが4年連続5スター認定を受賞したことが発表された。
プレイステッド氏は、「今回、ANAが2016年も5スター認定を受けられることを正式にお伝えできることを、大変嬉しく思います。これでANAは、最高評価を4年連続で受賞されます。5スター認定は、航空会社の評価として贈られる、世界で最も権威のある賞で、卓越したサービスを提供する、他の航空会社が見本とすべき航空会社に贈られます。現在、この5スター認定を受けている航空会社はわずか7社しかありません。しかも、毎年自動的に更新されるものではありません。ANAが過去4年にわたり常に品質向上に努力されたからこそ贈られるものです。そして、ANAを利用されるお客様は、卓越したサービスをここ成田空港や機内ではもちろん、全世界の空港でもお受けできると言えます」と受賞の祝辞を述べるとともに、篠辺氏に5スター認定証を授与した。
次に、来賓の挨拶が行なわれた。最初に登壇した、国土交通省 東京航空局 成田空港事務所 成田国際空港長 木村茂夫氏は、ANA初の国際線定期便が就航した1986年当時のことを触れつつ、「現在では滑走路が2本となり、昨年3月末からは年間発着回数が30万回にまで拡大しましたが、その間ANAの国際線も順調に拡大し、現在では成田発着路線が31路線となっております。また、成田空港の国際線発着回数のうち、旅客と貨物を合わせてANAが18%超とトップシェアを誇っています」と、成田空港の拡張と現在の成田空港におけるANAのシェア拡大を説明。そして、「この30年間大きな事故もなく、安全に国際線を運航し、世界的にも高い評価を受けていることに対して敬意を表します」と祝辞を述べた。
続いて成田市市長の小泉一成氏が登壇。小泉氏はまず、「国際線定期便就航30周年を迎えられたこと、またSKYTRAX社の5スター認定を受けられましたこと、心からお祝い申し上げます」と祝辞を述べた。また、成田空港の地元自治体として、世界各国から大勢の観光客が訪れていることや、ターミナル間の送迎バスに成田市の観光キャラクター「うなりくん」ステッカーが貼られている点などについても感謝の意を示しつつ、「本市も世界各都市からお越しの方々が最初に訪れる都市として、ANA様のような心のこもったおもてなしを心がけ、成田を堪能していただくなど、成田空港と共に発展につなげていきたいと思います」と、訪日外国人観光客へのおもてなしの決意を語った。
最後に、成田国際空港株式会社 代表取締役社長 夏目誠氏が登壇。夏目氏は、1986年当時の成田空港の状況を回顧しつつ、現在の成田空港の成長について説明し、「我々成田空港とANA様は、共に成長の歴史を歩んでまいりました。30年の長きにわたり、良きパートナーとしてお付き合いいただいたことをお礼申し上げます」と謝辞を述べた。また、ANAの、成田空港と羽田空港双方を活用する戦略に触れつつ、「さらにこれからも、ネットワークを拡大して、新規就航や増便をしていただけるよう、サポートさせていただきます」と、今後のANAネットワーク拡大に向け、協力を惜しまない姿勢を示した。そして、今後の第3滑走路整備などの拡張計画を紹介しつつ、「これからも成田空港が航空会社の皆様やお客様から選ばれ、地域の皆様からも愛される空港として、安全の徹底、空港機能のさらなる強化充実、利便性・快適性の向上に全力を挙げて取り組んでいきます」と述べて来賓の挨拶を締めくくった。
その後、“スーパーフライヤーズ”と名付けられた、成田地区ANAグループ社員で構成されるダンスチームによるダンスパフォーマンスや来賓一同による鏡開きなどが行なわれ、華やかさの残る中、記念イベントは終了した。