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ANA、成田~ホーチミン線を増便し1日2便を運航開始、記念イベントを開催

ベトナム航空とのコードシェア提携も開始、ベトナム航空CAがANA便に乗務

2016年10月30日 増便

 ANA(全日本空輸)は10月30日、成田~ホーチミンシティ線を増便した。ANAは2014年春の羽田空港発着枠拡大を契機に、羽田を国際線と国内線の乗り継ぎ拠点、成田空港を北米とアジア間の国際線乗り継ぎ拠点と位置付けてネットワークを拡充している。

 これまでの成田~ホーチミン線は夕方に成田を出発して早朝に成田に帰着することで成田~北米線との双方向での乗り継ぎを可能としていたが、10月30日からは成田を夜に出発し夕方に帰着する便を新たに設定。日本からの渡航の便がよくなるだけでなく、北米路線との乗り継ぎバリエーションを増やすことで北米~アジア間の中継地点としての成田の競争力を強化する。

2016年10月30日からのANAの成田~ホーチミン線

ANA831便:成田(16時45分)発~ホーチミンシティ(21時45分)着 ※時刻変更
ANA832便:ホーチミンシティ(23時05分)発~成田(翌日06時45分)着 ※時刻変更
ANA833便:成田(19時05分)発~ホーチミンシティ(翌日00時05分)着 ※新設
ANA834便:ホーチミンシティ(07時30分)発~成田(15時10分)着 ※新設

 増便の狙いは、「ビジネスでも観光でもニーズが高まりつつあるホーチミンへの増便によって、さらに顧客満足度の向上につなげたい」とのこと。増便の告知については「ビジネスマンはもちろん、多くの方々が行き交う東京・大手町でのサイネージを利用するなど、広い範囲に周知していく」とのことだ。

増便されたANA833便は10月30日から就航
全日本空輸株式会社 執行役員 成田空港支店長の南日隆男氏

 イベントで挨拶に立ったANA 執行役員 成田空港支店長の南日隆男氏は「2001年3月から成田~ホーチミン線を1日1便で運航させていましたが、今日から1日2便とすることで成田からのネットワークの拡充につなげていきたいと思います。また本日よりベトナム航空の客室乗務員が添乗し、通訳なども含めたサービスの向上に努めていきます。ANAは2016年3月に国際線就航30周年となりました。当初はグアムへの週4便でしたが、現在では世界33路線、週280便の規模まで拡大させていただきました。これも皆さまのご支援の賜物でございます。これからもグループ社員が一丸となって安全運航を行なっていきますので、引き続きのご利用をお待ちしております」と語った。

 記念イベントには、伝統郷土芸能で千葉県銚子市の無形民俗文化財である「銚子はね太鼓保存会」のパフォーマンスも披露された。「はね太鼓」は江戸時代から銚子だけに伝わる祭り太鼓であり、二人の打ち手が太鼓を担ぎ上げ、首とあばらで太鼓を支え跳ねながら打つ豪快な演舞である。担ぎ手の一人を抱え込んで地に這わせて太鼓を打ちまくるさまに、旅行者たちは感嘆の様相を示していた。

銚子はね太鼓保存会のパフォーマンス。実際に間近で見ると迫力のある演舞である
キレのいい演舞を見せてくれたこの女性、実は成田空港に勤めているANAグループの地上スタッフ。終始、素敵な笑顔だった

 成田~ホーチミン線に増便された初便の搭乗者には、ANAのロゴ入り竹箸が記念品としてプレゼントされた。銚子はね太鼓保存会の方々との記念撮影なども行なわれ、搭乗者たちも楽しんでいる姿が印象的だった。

ANAロゴ入りの竹箸と記念撮影の様子。特に外国人は銚子はね太鼓に強い関心を持ったようだった
104名の乗客を乗せ19時08分にホーチミンシティに向かうANA833便を見送るANAスタッフたち