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ANA、三國志ゆかりの観光スポットや経済成長で注目の成田~武漢線に就航

2016年4月28日 就航

ANAの成田~武漢線に向けて駐機場で待機するボーイング 767-300ER

 ANA(全日本空輸)は4月28日、同社にとって11番目の中国就航都市となる成田~武漢線に就航。初便の出発に際して、成田国際空港で就航セレモニーを実施した。

 成田~武漢線の運航ダイヤは下記のとおり。成田を夕方出発して、武漢からの帰国便を午後の早い時間帯に成田到着とするスケジュールで、訪日客が到着してすぐに活動できるほか、米国路線への乗り継ぎにも便利なダイヤとした。機材はボーイング 767-300ER型機(ビジネス35席、エコノミークラス179席)を使用する。

成田~武漢(4月28日~)

ANA/NH937便:成田(19時10分)発~武漢(22時20分)着

武漢~成田(4月29日~5月14日)

ANA/NH938便:武漢(07時30分)発~成田(12時20分)着(火・水・木・金・日曜運航)
ANA/NH954便:武漢(09時15分)発~成田(14時05分)着(月・土曜運航)

武漢~成田(5月15日~)

ANA/NH938便:武漢(07時30分)発~成田(12時20分)着(水・木・金曜運航)
ANA/NH954便:武漢(09時15分)発~成田(14時05分)着(月・火・土・日曜運航)

 就航地の武漢は、三國志の赤壁の戦いの舞台や荊州古城などの観光資源のほか、本田技研、日産、住友電装といった日系企業も進出する観光、経済両面で需要のある都市。武漢から成田への便は曜日によって便名が異なるものの、ANAの成田~武漢線は、同路線では唯一のデイリー運航となる。ほかには、中国南方航空(週2便)、Spring Japan(春秋航空日本、週3便)が同じく成田~武漢線を運航している。

全日本空輸株式会社 執行役員 成田空港支店長 南日隆男氏

 初便に割り当てられた51番ゲート前で行なわれたセレモニーでは、後半にも登場する銚子はね太鼓の演奏が幕開けを知らせた。そして主催者を代表して、ANA執行役員 成田空港支店長の南日隆男氏が挨拶。「本日より就航する武漢は人口が1000万人を超える、中国内陸部最大の都市。これまで日本からは北京経由などで9時間半ほどかかっていたが、今回の直行便の就航で4時間あまりで到着することになるので、たいへん便利になると思う」と武漢直行便のメリットを紹介。

 併せてネットワークについて、「ANAの中国路線は1986年4月に成田から北京に初めて就航してから、路線を拡大してきた。今回の武漢線就航で、中国国内11都市を結ぶ、日本最大のネットワークを持つことになった。また、今年の3月で国際線定期便就航30周年を迎えた。30年前に成田~グアム路線をスタートして、現在は世界40都市、60の路線を持つまでのネットワークがある。これまでANAとして積み重ねてきた歴史」と誇った。

 挨拶に続いて、大漁を祈願する漁民が生んだという江戸時代から伝わる銚子はね太鼓の演奏。会場が盛り上がったところで、銅鑼の音に合わせて、路線就航とANA国際線就航30周年を祝うくす玉開披が行なわれた。

ANAが成田で実施する就航セレモニーではお馴染みの存在となりつつある銚子はね太鼓。迫力ある太鼓の音がターミナルに響く。男性と同じ法被を着て勇壮な演奏を披露する女性はANAグループの社員なのだそうだ
銅鑼の音に合わせてくす玉を開披

 セレモニー就航後、乗客が搭乗を開始。搭乗口では南日氏が見送るとともに、記念品としてANAオリジナルフェイスタオルがプレゼントされた。

 初便は定刻よりやや遅れた19時22分にプッシュバックを開始。幼児1名を含む乗客206名を乗せ、19時51分にA滑走路から離陸。ANAの成田~武漢定期便のスタートとなった。

51番ゲートから18時35分過ぎに搭乗を開始。ゲートの奥では南日氏が見送り
初便搭乗記念のANAオリジナルハンドタオル。成田~武漢線の記念品であることがパッケージや刺繍で表現されている
地上旅客スタッフが手を振って見送るなか、19時22分にプッシュバックを開始。武漢へ出発した

(編集部:多和田新也)