車中泊の拠点 RVパークを訪ねる

静岡・遠州を代表する神社の敷地内作られたRVパークに泊まってみた

RVパーク滝の宮/遠州森RVパーク

静岡県遠州地方にある小國神社。ここの敷地内に新たに作られたRVパークには広々とした区画が38個も並んでいる

 東京や名古屋からも道路の便がよい静岡県には、多くのRVパークが存在する。今回はそのなかから2つの施設を紹介していく。

 1つ目は、2025年12月にオープンした「RVパーク滝の宮」(静岡県周智郡森町一宮3957-3)。ここは静岡県の遠州地方を代表する神社「小國神社」の敷地内にある駐車場を利用した施設。つまり、神社の敷地で車中泊ができるということだ。

「RVパーク滝の宮」は2025年12月にオープン。歴史ある「小國神社」の敷地内にあり、フェンスで仕切られた区画割り

 RVパークとして提供している駐車場は社殿や参道などからは少し離れていて、主に初詣など多くの人が参拝に来るときに使用されていたところ。そのため、現在も大晦日やお正月の期間中は、RVパークとしては休止する。

 とはいえ、RVパークから神社へは徒歩で行ける範囲。小國神社は約1470年の歴史があると言われていて、敷地も広い。また、一の鳥居の横には名産品店や飲食店が並ぶ「小國ことまち横丁」もある。車中泊ではクルマを一旦止めると、その後の移動がしにくいので、「観光してからRVパークに入る」といった行動パターンになることが多かったが、このRVパークなら早めに着いても観光を楽しむことができる。

小國神社の全体図。RVパークは右上に横長の四角形で描かれているところ
長い参道を歩いて行くと奥に立派な拝殿がある
大きな木に覆われた参道の途中には、このような池もあった
参道入り口、一の鳥居の横にお店が集まったエリアがある
軽食や土産物のほかに、掛川が近いのでお茶の販売店もある

38区画あって、すべてが広いRVパーク

 RVパーク滝の宮は新東名高速道路の遠州森町スマートICから約10分。参拝者用の駐車場を改装したものなので、敷地はかなり広い。

 すべてフェンスで仕切られた区画になっていて、「大サイト」は間口が7.8mで奥行きが11m。これが12区画ある。そして「小サイト」は間口が7.8mで奥行きが6m。数は26。

 大サイトと小サイトの合計で38区画もあるのだ。ちなみに神社の敷地内にある施設だが神社が運営しているわけではない。施設の管理については、このあとで紹介する「遠州森RVパーク」と同じ運営者が行なっている。

 チェックインは13時~17時で、基本的に無人で運営しているため、料金の支払いはオンラインのクレジット決済、もしくは現地でキャッシュレス決済となる。利用料金は大サイトが7000円~。小サイトが6000円~で、チェックアウトは10時。

施設の管理はカスタムワールドハタナカというキャンピングカー専門店が行なっている。写真は代表の畑中氏
RVパーク滝の宮の見取り図。38区画もある大規模RVパーク。車中泊やキャンピングカーのコミュニティのオフ会など、大勢が集まるイベントでも使用できる
小國神社の横を通過して少し行くと入り口がある。手前にも曲がり角があるが、そちらはゴルフ場への入り口
トレーラーが置いてあるが、基本的に無人。ここに緊急連絡先やPayPayの支払いQRコードが掲示してある
22番サイト横からトレーラーや水回り設備の方を向いた状態。山の向こうにはゴルフコースがあるとのこと

 大サイトは言うまでもなく広々としているが、小サイトでも十分な広さがあるので、どこを選んでも狭いと感じることはないと思う。

 ただ、施設は山の斜面をならして作っており、水はけをよくするために、ほぼすべての区画には傾斜が付いている。その具合も区画ごとにまちまち。そのため、傾きが気になる場合は、タイヤの下に敷いてクルマの傾きを調整するための「レベラー」を用意しておいた方がよいだろう。

大サイトは山沿いにある。朝日は山の後ろから昇るので、ここは朝まぶしくないサイトでもある
23番~36番の小サイト。ここはサイトが背中合わせで配置されている
大サイトのフェンス。奥行きが11mある。フェンスを見ると、サイト内に傾斜があることが分かるだろう
小サイトのフェンス。こちらは奥行きが6m。ここも板1枚分の傾きがあることが分かる
間口(サイトの幅)は、大サイトも小サイトも7.8m。サイドオーニングやタープの展開も可能
敷地が広いので広角レンズを使っても入りきらないサイトがある。こちらはサニタリー棟の横にある1番と2番サイト
ここは施設の入り口側にある37番と38番サイト。2つだけ独立した感じなので、こちらも人気
サニタリー棟の裏側になる3番から6番サイト。ここは大サイトになる。3番サイトを手前に見た位置から撮影している
7番から10番サイト。7番側を手前に見た位置から撮影している
それぞれのサイトには15Aの電源がある。タープの展開は可能だが、テントで就寝するのは禁止。サイト内でガスコンロや炭火を使った調理は可能だが、神社の敷地内なので焚き火、花火は禁止

 次に設備について。トイレとシャワーは1つの棟に集められていて、トイレは男女別、シャワーも男女別になっている。

 シャワーブースは、男性用が3つ、女性用は4つ。シャワーの利用料金はサイト利用料金に含まれていて、施設に滞在中は無料で利用することができる。

 洗い場は屋根付き、照明付き。シンクは3つあり、それぞれにものを置くスペースがある。なお、洗剤などは置いてないので、必要な場合は用意しておこう。ゴミの収集も行なっており(500円)、支払いはPayPayのQRコードを読み込んで行なう。

デッキが組まれた上にあるサニタリー棟
トイレ、シャワーともに男女で区画分けされている。こちらは女性用。サニタリー棟を正面から見て右側
男性用は左側になる
男性用トイレの内部
洗面台と鏡がある。トイレのなかは土足禁止
シャワーブース。扉を開けると土間があって脱衣所、そしてシャワーブースという作り。エアコンも付いている
シャワーは施設利用料に含まれている。通常のシャワーのほかにオーバーヘッドシャワーも付いている
サニタリー棟の横に洗い場がある
洗い場は照明付き。点灯や消灯は利用者が柱にあるスイッチを操作して行なう
洗い場にはシンクが3つある。それぞれに広めの作業台が付いている
ゴミは有料で回収。分別は必要だ。支払いはPayPayなどで行なう

神社の敷地内&広々サイトに泊まってみた

 RVパーク滝の宮は新しい施設なので、設備のすべてがきれいで使いやすい。しかし、一番魅力に感じたのは、やはり神社の敷地という特別な場所で車中泊できることだ。

 サイトの作りは規格化されているので、どのサイトを選んでも使い勝手などに変わりはない。ただ、サニタリー棟までの距離や陽の当たり方では違いがあるので、サイト選びはその辺がポイントになるだろう。

 取材日はほかに2組の利用者の予約が入っていると伺ったので、その方たちの滞在に影響しないよう、今回はサニタリー棟から離れた場所を利用させてもらった。

 選んだのは14番サイト。入り口からは対角線で遠いところだ。このサイトも地面には傾斜があるのだが、傾斜は一律の割合でついているわけではないので、サイト内で車両を動かして、なるべく影響のないところを探してみた。実際に寝転んでみたら気にならなかったので、ほかのサイトでも傾斜の小さい場所を探してみることをお勧めする。

 14番サイトの後側は「すぐに山」ではなく、少し谷状になっているため圧迫感がない。また、心なしか風通しがよいように感じた。ちなみに後ろは木が生い茂っているが、林の向こう側はゴルフコースになっている。

14番サイトの後ろ側はこのような感じ。木が生い茂っているが、サイトからは少し距離があるので圧迫感がない。風の通しもよいように感じた
広さは申し分ない。地面は締め固められた砂利敷きなので、ペグを打つときはしっかりしたハンマーが必要かもしれない

 今年の夏も暑いので、テールゲートカーテン(写真にある黒い幕)をかけた状態で、テールゲートを閉めずに就寝することにした。RVパークは基本的に利用者以外は敷地内に入ってこないので、そうした利用もできるのだ。イメージとしてはテールゲート側だけテント泊のようなものであり、締め切っているときよりも開放感を感じる。ちなみに虫よけの網戸は使用している。

 さて、ここは拝殿から離れているとはいえ神社の敷地内で山のなかにあるため、周囲の人工音がまったく聞こえず、外にいると「しん」とした雰囲気をたっぷりと味わうことができる。取材日は残念ながら曇り空だったので、夜に星を見ることができなかったが、天気のよい夜であれば星空鑑賞にもよさそうな場所である。

 なお、今回はほかの利用者もいたのだが、敷地が広いため音は一切気にならなかった。利用者のうち、1組は夜遅くに到着したようだが、それすらも気がつかなかったくらいである。

サニタリー棟以外に明かりがないので、夜は基本的に真っ暗になる。周辺に民家などもない。山を抜ける道路もあるが、そもそもの交通量が少ないようで音はまったく聞こえなかった
朝の様子。太陽は15番~22番サイト側にある山から昇ってくる。朝日を避けたい場合はそちら側のサイトを選べば日陰になる

ドッグランを拡張中の「遠州森RVパーク」

 RVパーク滝の宮を管理するカスタムワールドハタナカ直営のRVパークが「遠州森RVパーク」(静岡県周智郡森町飯田3964-9)だ。新東名高速道路の遠州森町スマートICが最寄りで、小國神社(RVパーク滝の宮)からはクルマで約10分。

「遠州森RVパーク」にも立ち寄ってみた

 こちらの施設は、もともと同社がキャンピングカーを購入したユーザー向けに使用していたもので、その後、RVパークに登録して誰でも利用できるようになっている。

 もともとは付近に住宅が少ないエリアであったが、近年、道路を挟んで反対側に住宅が建つようになっている。そのため、アウトドア施設的な雰囲気は少し薄れたが、周辺に人がいる気配がなさ過ぎる施設だと夜が落ち着かないというユーザーには安心できるだろう。

道を挟んで数軒の住宅があるが密集地ではない

 サイトは3タイプ設定している。小さい順にSサイト(7×4m)、Mサイト(6×9m)、Lサイト(8×10m)があり、MサイトとLサイトは電源あり。Sサイトはサイトに常設の電源はないので、必要であれば延長ケーブルなどで取り回すことになる(別途料金が必要)。

 次に敷地に対してのサイトの配置だが、通常使用されるのは敷地の外周に沿って設定しているMサイトかLサイト。Sサイトは敷地の中央を通る通路の脇に設定されている。管理者の話では、満員になってしまう繁忙期やグループ同士の集まりなどで使用されるそうだ。

 料金はSサイトが3000円、Mサイトが4000円、Lサイトが5000円。ゴミの引き取りは可燃物のみ行なっていて、料金は500円(指定袋がわたされる)。

管理棟に一番近いのがこの1番サイト
隣が2番サイトで、地面は芝生
コンセントは2口。アースのないタイプを使用している
1番~4番、8番~13番はサイト内での焚き火がNGなので、該当するサイトの人で焚き火がしたい場合は、こちらのピットを使う
3番と4番サイト。垣根に対してクルマは縦に止める
5番から7番サイト。ここはサイト内で焚き火OKだが、焚き火シートや焚き火台の使用が条件。直火は禁止だ
通路の横にもサイトがある。区分はSサイトになる
7番サイトの横にも洗い場がある
こちらが管理棟。利用者がいる場合は、夜間を除き、管理人の方が詰めていることもある
管理棟内には利用者用の部屋がある。食事などで利用することができるが、サンルーム的な作りなので夏の昼間はかなり暑い。冬は暖房がある
管理棟内には炊事場がある。シンクだけでなくコンロも設置されている。電子レンジはない
囲炉裏も置いてあった
管理棟内のトイレ。男女共用
管理棟の外にもトイレがある
管理棟内にある浴室。40分1000円という設定で貸切風呂となっている
浴槽は広く窓からの眺めもよい。人数は2名が基本で1名追加ごとに200円かかる
シャワー付きの洗い場と、昔ながらの風呂桶もある。こちらも使用できる
浴室の脇には洗面台がある

 最近は愛犬と一緒に旅をする人が増えているため、遠州森RVパークは現在、ドッグランの拡張に力を入れている。

 拡張したのは、管理棟とは逆の方向。もともと水田だったところを利用している。サイトのタイプは仕切りのない平場と、フェンスに囲まれたドッグラン内部に設定したもの。どのサイトも電源付きで、エリアには洗い場も設置している。ただ、トイレに関しては現状、こちら側にはないので、管理棟の方まで行く必要がある(女性用トイレはトレーラーハウス内にある)。

 ドッグランのサイトについては運用が始まったばかりなので、詳細は施設に問い合わせていただきたい。

拡張中のエリア。山側なので景色もいい。写真右側がフェンスで囲まれたドッグランサイト。クルマごと乗り入れることができる。写真左手は8番~10番が電源付き。奥にも2つサイトがある
ドッグランサイト
ドッグランサイトから管理棟を見たところ
元は水田だったので地形に段差がある
奥側のサイトの様子
今後は山側の敷地にもサイトを作っていく予定とのこと。遠州森RVパークはどんどん拡張しているので、最新情報は施設まで問い合わせてほしい