車中泊の拠点 RVパークを訪ねる
ホテル泊に近い車中泊が体験できる道志村のRVパーク。広いスペースに豪華な作りの施設も使い放題
RVパーク アネックス道志
2023年8月20日 00:00
今回訪ねたのは、山梨県南都留郡の道志村にある「RVパーク アネックス道志」(山梨県南都留郡道志村下善之木10171-2)。道志村といえば多くのキャンプ場がある人気のアウトドアレジャーエリアで、都内からクルマで約2時間で行けるところである。
そんな道志村の主要道路は神奈川県の相模原市から山梨県の富士吉田をつなぐ国道413号。東京方面からは中央道の相模湖東出口か圏央道の相模原出口、さらに中央道川口線の都留出口からアクセスできる。
目的地のRVパーク アネックス道志は、国道413号(道志みち)を東から来て「道の駅どうし」を過ぎたら左に曲がり村道へ入る。細い道を進んでいくと「RVパーク」と書いた小さな看板があるので、そこを曲がるとRVパーク アネックス道志の入口に着く。注意点は国道413号から曲がるところだが、道の駅を過ぎたら道路の左側に「RVパーク」の小さい看板があるので、それを見落とさないようにしたい。
20台が利用できる3タイプのサイト
RVパーク アネックス道志には3タイプのサイトがある。すべてのサイトでテーブル、チェア、タープなど展開はOK。外調理もOKでたき火もできるが直火はNG。たき火台を使う際も保護シートを敷いてほしい。あとテントを置くのもOKだが、車中泊施設なのでテント泊はNGとなっている。
この施設でメインになるのは一番広い敷地のガーデンサイト。ここの地面はフラットで水はけのいい細かい砂利が敷き詰められている。そして駐車スペースは敷地の外周に沿って設けられていて、中心には共有のベンチが設置してあった。
写真を見て分かるように1台あたりのスペースは幅が約9mと広く取られているので、クルマを縦に置けば(乗用車なら幅は2m以下)横にオーニングやタープを張るのも余裕。サイトに対してクルマを横に止めると横に長いスペースが取れるので、ほかの施設ではできないようなギアの展開もできるだろう。
ちなみに人気なのは角地になるEとGのスペースだという。ガーデンサイトの利用料金は4500円(1台、1泊)で、20Aの電源利用は別途500円。チェックアウトは11時。1時間200円で延長も可能だ(事前の申し込みが必要)。
見取り図で中央のガーデンサイトの左にあるエリア。ここもガーデンサイトで4台が利用でき、共有道路側の入口横から時計回りにV1、V2、V3、V4となっている。なお、このV系ガーデンサイトには以前は芝が張ってあったとのことだが、クルマの出入りが多い場所では手入れをしても傷みやすかったので、芝をやめて細かい砂利敷きにしている。特徴はなくなったがこちらの方が水はけがいいので、雨の日、雨上がりでも地面が安定していて過ごしやすくなっているという。
スペースについてはほかのガーデンサイトとほぼ同じだが、敷地自体が小さいため向かいのサイトとの距離は近くなる。ただ、その敷地の特徴から数台のグループで訪れる人が貸し切りで利用することもあるそうだ。グループ利用がしたい場合は事前に連絡すること。
V系ガーデンサイトも利用料金はガーデンサイトと同じ4500円(1台、1泊)で、20Aの電源利用は別途500円。チェックアウトは11時。1時間200円で延長も可能(事前の申し込みが必要)となっている。
3つ目は路面が舗装された駐車場サイト。ここは6台分の区画があってそのうち4つが電源付きとなっている。駐車場サイトはラウンジやホール、トイレに浴場などがある建屋の入口から近いので、特に家族連れの場合は便利なスペースでもある。
それに大型のキャンピングカーでは未舗装のサイトよりアスファルト敷きの駐車場サイトの方が出入りが楽なので(雨の日など)、大型のクルマを所有しているのならこちらを選ぶのは正解といえる。
駐車場サイトの利用料金は3500円(1台、1泊)とガーデンサイトより低く設定されている。電源使用料は500円。延長は事前の連絡が必要で1時間ごとに200円だ。
元保養所の贅沢設備も利用可能
RVパーク アネックス道志の大きな特徴は元大手企業が保養所としていた建物をそのまま利用しているところだ。
受付も建物内にあるので到着したらまず建物へ。正面の扉を開けると広い玄関ホールがあり、受付は上がって奥にある。
RVパーク アネックス道志は浴場が2つあって、RVパーク利用者は追加料金なしでどちらも利用できるのだが(利用者の人数が少ない場合は、1つはシャワーのみとなる)、入浴の時間を予約できるのがうれしいところ。つまり貸し切りができるのだ。お風呂はゆっくり入りたいという人には最高のシステムだろう。また、空いていれば何度入ってもいいし、24時間利用可能というのもありがたいところだ。
都内が熱帯夜でもこっちは19℃!?
では、N-VANでの話も入れさせてもらおう。筆者が行った日は8月に入って間もない平日。週末はにぎわうRVパーク アネックス道志だが、平日は比較的空いているそうなので、道志らしい静かな環境で車中泊がしたいなら平日の利用がお勧め。お風呂は何度入ってもいいので空いていれば入り放題である。
利用したのはガーデンサイトのV1スペースだが、RVパーク アネックス道志はどのスペースも広いので、ボディサイズの小さいN-VANではかなり余裕があった。
路面は砂利敷きだが、凹凸はないし平ら。車内で寝転んだときに傾きが気になることはなかった。それに地面は固いのでチェアなど出しても足が埋まるようなこともないが、その分ペグを使う際はしっかりしたモノが必要になるだろう。
夜はとても静かだし、東京が連日熱帯夜だったのに対して、こちらの夜は涼しくてお風呂から戻ったら外に置いたチェアにずっと座っていた。気持ちいいのだ。そして寝るときはタオルケットを掛けてちょうどいい感じだったが、なんと朝方は19℃くらいまで気温が下がったようで、5時ごろに「寒い」と目が覚めた。まあ、とにかく快適に過ごせるところだった。
広場サイトでは必須の日よけアイテム導入
キャンプ場とは違い、RVパークは開けた場所に作られることが多いので、大抵のスペースは日当たりがいい。まあ、これが秋から春ごろならいいのだが、日差しが強い時期はつらい。
そこでタープやオーニングといった日よけが必要になるのだが、N-VANにはホンダアクセスの純正アクセサリーとして「テールゲートカーテン」というアイテムがある。
設営は開けたテールゲートに引っかけるだけと簡単で、各面はロールアップできるので、日の向きに合わせて開放面と遮光面を作ることができる。
日当たりのいいRVパーク アネックス道志ではテールゲートカーテンが大活躍。テールゲートを開くと頭の上に約1.6mの屋根ができるので、下にチェアを置くとちょうどいい感じ。カーテンを垂らした状態でも地面とは隙間があって風も抜けるから熱のこもりもない感じだった。日よけのほかに風よけ雨除け、それにフルクローズすれば着替えなどにも使えるので、N-VANでアウトドアレジャーに行く人なら持っていてソンはないアイテムだ。
別荘として使える部屋も貸していた
ということで快適に利用できたRVパーク アネックス道志。リピーターが多いということだったがこれだけ過ごしやすかったらそれも納得だ。首都圏からも比較的近いのもいい。
で、そんなRVパーク アネックス道志では、保養所時代に客室として使っていた部屋を賃貸物件として貸し出している。
タイプは洋室と和室があり、洋室は12帖ワンルーム、風呂、トイレ付き。和室は10帖、トイレ付き。賃料は和室が月額5万5000円(水道、電気、ネット、管理費込み)で、洋室は月額6万5000円(水道、電気、ネット込み)。どちらとも礼金、敷金はひと月分で更新料はない。駐車場は1台分が無料だ。
なお、和室は部屋にお風呂がないが施設内の浴場が使える(洋室の人も使える)し、ラウンジ、ホールなどほかの設備もすべて利用できるので不便はない。週末に利用する別荘でもいいし、テレワーク主体の方は住まい自体を移すのもいいだろう。
現状も何部屋かは借りられていて、残りの部屋数は少ない。興味のある人は、早めにRVパーク アネックス道志へ問い合わせてほしい。