車中泊の拠点 RVパークを訪ねる

ホテル泊に近い車中泊が体験できる道志村のRVパーク。広いスペースに豪華な作りの施設も使い放題

RVパーク アネックス道志

山梨県南都留郡道志村にあるRVパーク アネックス道志に行ってきた(本稿の掲載内容は2023年8月時点のもの)

 今回訪ねたのは、山梨県南都留郡の道志村にある「RVパーク アネックス道志」(山梨県南都留郡道志村下善之木10171-2)。道志村といえば多くのキャンプ場がある人気のアウトドアレジャーエリアで、都内からクルマで約2時間で行けるところである。

 そんな道志村の主要道路は神奈川県の相模原市から山梨県の富士吉田をつなぐ国道413号。東京方面からは中央道の相模湖東出口か圏央道の相模原出口、さらに中央道川口線の都留出口からアクセスできる。

 目的地のRVパーク アネックス道志は、国道413号(道志みち)を東から来て「道の駅どうし」を過ぎたら左に曲がり村道へ入る。細い道を進んでいくと「RVパーク」と書いた小さな看板があるので、そこを曲がるとRVパーク アネックス道志の入口に着く。注意点は国道413号から曲がるところだが、道の駅を過ぎたら道路の左側に「RVパーク」の小さい看板があるので、それを見落とさないようにしたい。

国道413号から村道へ入って少しいくとRVパーク アネックス道志への入口がある
キャンプ場のようなところを想像していたが、なにやらリゾートホテルっぽい入口だった
RVパーク アネックス道志 ゼネラルマネージャーの見附さん。見附さんいわくこの施設は以前、大手企業の保養所として使われていたという。しかも管理職クラス専用だったとか

20台が利用できる3タイプのサイト

 RVパーク アネックス道志には3タイプのサイトがある。すべてのサイトでテーブル、チェア、タープなど展開はOK。外調理もOKでたき火もできるが直火はNG。たき火台を使う際も保護シートを敷いてほしい。あとテントを置くのもOKだが、車中泊施設なのでテント泊はNGとなっている。

 この施設でメインになるのは一番広い敷地のガーデンサイト。ここの地面はフラットで水はけのいい細かい砂利が敷き詰められている。そして駐車スペースは敷地の外周に沿って設けられていて、中心には共有のベンチが設置してあった。

 写真を見て分かるように1台あたりのスペースは幅が約9mと広く取られているので、クルマを縦に置けば(乗用車なら幅は2m以下)横にオーニングやタープを張るのも余裕。サイトに対してクルマを横に止めると横に長いスペースが取れるので、ほかの施設ではできないようなギアの展開もできるだろう。

 ちなみに人気なのは角地になるEとGのスペースだという。ガーデンサイトの利用料金は4500円(1台、1泊)で、20Aの電源利用は別途500円。チェックアウトは11時。1時間200円で延長も可能だ(事前の申し込みが必要)。

RVパーク アネックス道志の見取り図。サイトは3つのエリアに分かれている
中央のガーデンサイト。外周に沿って8台分のスペースがある。すべて電源付きだ。入口横から時計回りにA~Iと振り分けられていた
サイトへの入口から見た風景。広さが分かるだろう。サイト外周にある木は桜なので、E、F、Gのスペースなら春はきれいに咲いた桜の木の下で車中泊ができる

 見取り図で中央のガーデンサイトの左にあるエリア。ここもガーデンサイトで4台が利用でき、共有道路側の入口横から時計回りにV1、V2、V3、V4となっている。なお、このV系ガーデンサイトには以前は芝が張ってあったとのことだが、クルマの出入りが多い場所では手入れをしても傷みやすかったので、芝をやめて細かい砂利敷きにしている。特徴はなくなったがこちらの方が水はけがいいので、雨の日、雨上がりでも地面が安定していて過ごしやすくなっているという。

 スペースについてはほかのガーデンサイトとほぼ同じだが、敷地自体が小さいため向かいのサイトとの距離は近くなる。ただ、その敷地の特徴から数台のグループで訪れる人が貸し切りで利用することもあるそうだ。グループ利用がしたい場合は事前に連絡すること。

 V系ガーデンサイトも利用料金はガーデンサイトと同じ4500円(1台、1泊)で、20Aの電源利用は別途500円。チェックアウトは11時。1時間200円で延長も可能(事前の申し込みが必要)となっている。

4台が利用できる元芝生のガーデンサイト。奥に見える建物は別荘なのでこちらの利用があるときは気を配りたい
広いガーデンサイト側を見た風景。だいたいのスペースは日差しを遮るモノがないのでタープなどは用意していった方がいい。ただ秋冬は日当たりがよいのが利点となる
今回はV1スペースを利用した。このスペースの後ろに水道とトイレがある。敷地が広いRVパークでは水まわりに近い方が便利だと思っている
各スペースには電源があるが利用は有料。施設利用料のほかに500円。電気代が高いので電気利用料が別なのは当然のこと。容量は20Aと余裕あるものだ
横に長いスペースなのでN-VANを横に置いてみた。V系ガーデンサイトは向かいのサイトとの距離が近いので、向かいからの視線が気になる場合はクルマをこのように置くのもいい
縦は約7mの長さがあるのでクルマを横に置いても十分なスペースが取れる

 3つ目は路面が舗装された駐車場サイト。ここは6台分の区画があってそのうち4つが電源付きとなっている。駐車場サイトはラウンジやホール、トイレに浴場などがある建屋の入口から近いので、特に家族連れの場合は便利なスペースでもある。

 それに大型のキャンピングカーでは未舗装のサイトよりアスファルト敷きの駐車場サイトの方が出入りが楽なので(雨の日など)、大型のクルマを所有しているのならこちらを選ぶのは正解といえる。

 駐車場サイトの利用料金は3500円(1台、1泊)とガーデンサイトより低く設定されている。電源使用料は500円。延長は事前の連絡が必要で1時間ごとに200円だ。

駐車場サイト。片側に3台ずつなのでここも広さは十分ある。取材日もハイエースワイドでサイドオーニング展開のお客さんが来ていたけど、窮屈そうな感じはなかった
ガーデンサイト側の奥の2つが電源がないスペース。N-VANはポータブル冷蔵庫を動かすために電源サイトを利用するが、サブバッテリー装備のキャンピングカーなら電源なしでも困らないかも
N-VANを駐めた後ろには洗い場とトイレ(男性用、男女兼用)がある。扉が開いているところの奥がトイレ、左の塀の裏が洗い場
洗い場は水道がふたつ。シンクは大きめ。奥にあるのはペット用の足洗い場。水場の蛇口から出る水は井戸水だが、食品衛生法に基づく水質検査で「飲料」として認められているので安心して利用できる
もともと物置だった場所を改装して男性用トイレにしているので変わった作りだがなんか洒落ている
奥には男女兼用のトイレもある。新しくはないがキレイに清掃されている

元保養所の贅沢設備も利用可能

 RVパーク アネックス道志の大きな特徴は元大手企業が保養所としていた建物をそのまま利用しているところだ。

 受付も建物内にあるので到着したらまず建物へ。正面の扉を開けると広い玄関ホールがあり、受付は上がって奥にある。

 RVパーク アネックス道志は浴場が2つあって、RVパーク利用者は追加料金なしでどちらも利用できるのだが(利用者の人数が少ない場合は、1つはシャワーのみとなる)、入浴の時間を予約できるのがうれしいところ。つまり貸し切りができるのだ。お風呂はゆっくり入りたいという人には最高のシステムだろう。また、空いていれば何度入ってもいいし、24時間利用可能というのもありがたいところだ。

入口の道路を上がってくると二叉があって、右がRVパーク。そして左に行くと建物へ行ける
建物前のスペース。右側は賃貸別荘利用者や施設の軽トラックが駐まるので大きなクルマでは転回が大変かも。右に見える東屋はバーベキューコーナー。予約制、別料金制で利用できる
建物内の見取り図。これらのすべてが利用できる
広い玄関ホール。RVパークというよりリゾートホテルのような雰囲気
RVパーク アネックス道志はたき火がOK(直火はNG)なので薪も販売している
その薪も自分で薪割りからやりたい人のために幹での販売もある。そういえば筆者も鉈は持っているがほとんど使ったことがないので持ってくればよかったかも
よくあるサイズの薪はなにげに大きいし量も多いので、ソロ用などコンパクトなたき火台でははみ出たり余することもあるが、ここには小さく切った薪も売っている。これも親切
玄関ホールでは日用品やインスタント食品も販売している。RVパーク アネックス道志の周辺にはスーパーやコンビニがないのでこうした販売があるのは助かる
カップ麺やレトルトカレーと白飯のセットもある。筆者のように「ごはんはなんでもいい」という人なら食品は持たずに来ても大丈夫
クルマで数分のところにあるわらじカツのお店では、店内で食べるだけでなくテイクアウトもできる。実際に食べてみたが美味しい。わらじカツはお腹に重いイメージがあったが、こちらのはそんなことはなく最後まで美味しく食べることができた。営業日であればぜひ食べてほしい
受付の前を右に入るとラウンジがある。24時間入れるが談笑や飲食は21時までという決まりだ
ラウンジには飲料水の自販機、製氷機、電子レンジ、湯沸かし器、トースターもある
ラウンジの横にはホールがある。保養所時代はレストランだったと思われるスペース。ここも24時間入れるが談笑、飲食は21時まで
ホールから入れる洗い場。ここの水栓はお湯が出る。電子レンジも置いてある
施設すべてでゴミ出しは有料。500円のゴミ袋を購入する(可燃、不燃は分別なのでそれぞれで袋が必要)。こちらの施設に限らずゴミ出しルールは厳守したい
受付にあるお風呂の予約ボード。お風呂は2つあり、どちらも30分ごとの枠が設定されているが空いていれば長く取ることもできるし、何度入ってももいい。24時間利用できるので朝風呂も可能。ちなみに温泉ではない
受付の横の長い階段を登ると浴場がある。これもリゾートホテルっぽい感じ
大きめの浴場の脱衣所。ドライヤーも置いてある。鍵の掛かるロッカーはないので貴重品は自分で管理
シャワーは5つある。利用者が少ないときは湯船は沸かしていないがシャワーは使えるので、汗だけ流したいときはこちらが便利
もう1つは檜風呂。1~2人くらいで使うサイズなので脱衣所もそのサイズ。こちらもロッカーなしでドライヤーはある
お湯の温度は約40℃。お風呂の長さは1.8mくらいあるので足は余裕で伸ばせる。シャワーは1つのみ
受付の奥に男女別のトイレがある。こちらは男性用。24時間利用できる
女性用は個室が1つ。なお、浴場の横にも男女兼用のトイレがある。どちらも24時間使える
ラウンジにはコインランドリーもあった
建物入り口横のテラスは利用可能
貸し切りのバーベキューコーナー。料金は1000円。個別スペースでも火は使えるが、混んでいるときはまわりに気を使うので、離れた場所にある占有スペースが便利。なお、RVパーク アネックス道志では、すべてのエリアで外での飲食、談笑などは21時までとなっている

都内が熱帯夜でもこっちは19℃!?

 では、N-VANでの話も入れさせてもらおう。筆者が行った日は8月に入って間もない平日。週末はにぎわうRVパーク アネックス道志だが、平日は比較的空いているそうなので、道志らしい静かな環境で車中泊がしたいなら平日の利用がお勧め。お風呂は何度入ってもいいので空いていれば入り放題である。

 利用したのはガーデンサイトのV1スペースだが、RVパーク アネックス道志はどのスペースも広いので、ボディサイズの小さいN-VANではかなり余裕があった。

 路面は砂利敷きだが、凹凸はないし平ら。車内で寝転んだときに傾きが気になることはなかった。それに地面は固いのでチェアなど出しても足が埋まるようなこともないが、その分ペグを使う際はしっかりしたモノが必要になるだろう。

 夜はとても静かだし、東京が連日熱帯夜だったのに対して、こちらの夜は涼しくてお風呂から戻ったら外に置いたチェアにずっと座っていた。気持ちいいのだ。そして寝るときはタオルケットを掛けてちょうどいい感じだったが、なんと朝方は19℃くらいまで気温が下がったようで、5時ごろに「寒い」と目が覚めた。まあ、とにかく快適に過ごせるところだった。

夜の感じ。入口側に街灯があるがそれ以外の灯りはないので夜はちゃんと暗い。トイレや水道を利用する際は手持ちのライトは必要
たき火もやってみた。暖を取りたい冬時期ならまだしも、とりあえず1~2時間だけやれればいいのなら、前で紹介した300円のミニサイズの薪がちょうどいい
いつもどおりのレトルト&お惣菜だが、アウトドアで食べるとそれなりに楽しい

広場サイトでは必須の日よけアイテム導入

 キャンプ場とは違い、RVパークは開けた場所に作られることが多いので、大抵のスペースは日当たりがいい。まあ、これが秋から春ごろならいいのだが、日差しが強い時期はつらい。

 そこでタープやオーニングといった日よけが必要になるのだが、N-VANにはホンダアクセスの純正アクセサリーとして「テールゲートカーテン」というアイテムがある。

 設営は開けたテールゲートに引っかけるだけと簡単で、各面はロールアップできるので、日の向きに合わせて開放面と遮光面を作ることができる。

 日当たりのいいRVパーク アネックス道志ではテールゲートカーテンが大活躍。テールゲートを開くと頭の上に約1.6mの屋根ができるので、下にチェアを置くとちょうどいい感じ。カーテンを垂らした状態でも地面とは隙間があって風も抜けるから熱のこもりもない感じだった。日よけのほかに風よけ雨除け、それにフルクローズすれば着替えなどにも使えるので、N-VANでアウトドアレジャーに行く人なら持っていてソンはないアイテムだ。

こんな感じで使用した。取材日は天気がよかっただけに作りたい方向に日陰が作れるテールゲートカーテンがあってホント助かった
2面をロールアップした状態。左右の面は2Lのペットボトルを重しにできる袋が下部にあるが、後面は重しを入れるところがないため、クリップなどで端を挟みロープを掛けてペグ打ちするなどして固定する
すべて閉めた状態。別売りのメッシュカーテンを組み合わせればこの状態でも寝ることができる
テールゲートカーテンを付けたままテールゲートを閉めてみた。挟み込みさえ気をつければ問題なく閉まるので、寝るときに閉めて朝起きて展開するのも楽だった
テールゲートカーテンは採光のために写真のように窓の一部が隠れないようになっている。そのためフルクローズの状態でも暗くなり過ぎない
ホンダアクセス製ということで生地がしっかりしている。収納袋が付属して畳むと枕ぐらいの大きさだ。テールゲートカーテンの価格は2万4200円。色は黒のみ

別荘として使える部屋も貸していた

 ということで快適に利用できたRVパーク アネックス道志。リピーターが多いということだったがこれだけ過ごしやすかったらそれも納得だ。首都圏からも比較的近いのもいい。

 で、そんなRVパーク アネックス道志では、保養所時代に客室として使っていた部屋を賃貸物件として貸し出している。

 タイプは洋室と和室があり、洋室は12帖ワンルーム、風呂、トイレ付き。和室は10帖、トイレ付き。賃料は和室が月額5万5000円(水道、電気、ネット、管理費込み)で、洋室は月額6万5000円(水道、電気、ネット込み)。どちらとも礼金、敷金はひと月分で更新料はない。駐車場は1台分が無料だ。

 なお、和室は部屋にお風呂がないが施設内の浴場が使える(洋室の人も使える)し、ラウンジ、ホールなどほかの設備もすべて利用できるので不便はない。週末に利用する別荘でもいいし、テレワーク主体の方は住まい自体を移すのもいいだろう。

 現状も何部屋かは借りられていて、残りの部屋数は少ない。興味のある人は、早めにRVパーク アネックス道志へ問い合わせてほしい。

こちらが賃貸している区画。別荘利用のほかに暮らしている人もいるという
12帖の洋室。写っている家具はそのまま使えるが、自分で家具を持ち込むことも可能。賃料はひと月で6万5000円(電気、水道、ネット接続、管理費込み)
洋室はお風呂が備え付け。トイレもある
10帖の和室。家具がない分、使いやすいので和室は人気だという。キッチンはないが玄関や窓際にIHコンロを置いて調理する人もいるそうだ。賃料はひと月、5万5000円(電気、水道、ネット接続、管理費込み)