大城和歌子の沖縄グルメ&スポット

海と空とビールが旨い! 海沿いの公園

 沖縄といえばエメラルドグリーンのきれいな海。沖縄着陸を目前に、機上から見下ろす海の色には誰もが感動するだろう。夏は海の色が一番美しく輝く季節だ。

 さぞやウチナーンチュ(沖縄人)は、毎日のように海水浴を楽しんでるのだろう……と思われるかも知れないが、そうとばかりは限らない。

「海は泳ぐ場所じゃなく、飲む場所!」

 そう、ウチナーンチュにとって夏はビーチパーティーの季節。泳ぐよりもBBQ(バーベキュー)を楽しみ、昼から飲める最高の場所となる。

 意外にも沖縄にはビアガーデンが少ない。日中、強い日差しを受け汗だくになって働くので、夜くらいはクーラーがガンガンに効いた屋内で飲みたい……ということなのだろう。

 でもビーチパーティーとなるとそうじゃない。

 太陽の高い日中から熱い鉄板もなんのその、肉を焼き、焼きそばを炒め、ビールをあおる。こんな時はいつもは不快な汗も爽快に感じるから不思議だ。

 ということで、今回は私のお気に入りのビーチパーティースポットを紹介しよう。那覇の西海岸沿いにある「波の上うみそら公園」だ。

うみそら公園の入り口には、「波の上緑地」の看板。公園名が決まる前に造られたと思われる

 うみそら公園は2012年に開場した新しいスポットで、BBQのほか、シュノーケルや体験ダイビングなどのアクティビティも用意されている。遊泳はできないが、緑と海に親しめる場所だ。

 この公園を含めた「波の上エリア」には、那覇市で唯一の遊泳可能なビーチ「波の上ビーチ」や、岸壁にそびえる由緒ある寺院「波之上宮」、地元の子供たちやお年寄りが憩う「若狭海浜公園」、世界を周遊する豪華客船が停泊する「那覇クルーズターミナル」などがある。

 公園にはBBQ用のテントが常設され、鉄板やガスボンベなどはテント利用とセットになっている(1セット5000円~)。食材も予算に合わせて4種類が用意されており、ビールサーバーの貸し出しも可能。極端に言えば手ぶらでビーチパーティーできちゃうのだ。

 BBQというと器材やら食材やら準備が大変なのだが、気軽にできるのが何よりうれしい。

波の上エリアには、波之上宮を中心に、緑地公園やビーチ、クルーズターミナルなども。空港からも近くアクセスも便利
BBQエリアには常設のテントがあり、しっかりした造りなので多少の雨ならしのぐことができる

この日も地元の皆さんがビーチパーティ中!

 利用客は今のところ、7割が地元の方だそうだが、観光客の利用も少しずつ増えているという。

 2年前の夏には、私が経営する音楽バー「リンドウ」主催で、ここでビーチパーティーを行なった。アコギやウクレレを持ち込んでセッションしたりミニライブしたりして楽しんだ。

 昨年(2014年)はできなかったが、今年はぜひやりたいなぁ。県外からの参加も大歓迎ですので、希望者はぜひご連絡ください(笑)。

 園内には東屋やベンチも点在するので、散歩したり休憩したり夕陽を見に来るだけでもオススメ。

 そう、ここの魅力の1つは夕陽なのだ!

 空港が近いので、夕陽と飛行機のコラボも見られるし、BBQとまではいかなくても、缶ビール1本でも贅沢な気分になれちゃうのだ。

海を見ながら飲むビールは最高! できることなら仲間に入れて欲しかったな~、なんて(笑)
まったりと夕日を眺めるだけでもサイコー

 毎月第3日曜にはフリーマーケットを開催したり、不定期で音楽イベントが開催されたりもする。まだ新しく穴場的な存在だが、これからどんどんイベントも増えて活気づいてくるのではないだろうか。

問い合わせ・予約
波の上うみそら公園管理事務所
住所沖縄県那覇市辻3-10-12
TEL098-863-7300
HPhttp://www.naminouebeach.jp/

大城和歌子

横浜生まれのウチナーンチュ二世。東京での出版社勤務を経て1998年11月に沖縄移住、フリーのライターとなり「和歌之介」のペンネームで活動。主に音楽系記事を得意とし、沖縄インディーズの隆盛を間近で体感した。自らも音楽活動をゆる~く展開。現在、那覇市内でレコードバー「リンドウ」を営んでいる。