ボーカリスト琴音の音楽旅

冬の小江戸! 川越で食べ歩きと歴史散策

小江戸・川越の「時の鐘」

 12月も後半になり寒さも本格的になってきた今日この頃。我が家は三姉妹で同居しているのですが、末妹と2人で小江戸と言われている川越に行ってきました。前々から気になっていた川越。食べ歩きに歴史に街並。ワクワクしながら、西武新宿線特急小江戸号に乗り込みました!

 高田馬場から約40分。ゆったりとした座席にトイレもあり、新幹線のように快適な小江戸号。駅のホームで特急券も買えて楽チンです。末妹と出かけるのも久々。姉妹で気を遣わない日帰り旅行です。本川越駅で下車、駅ビルもあり栄えている印象。駅ビルの「ペペ」内にある観光案内所で地図などをゲットして、徒歩で蔵通りエリアを目指します。

 案内板などもたくさん出ているので、駅から約10分ほどで迷うことなくたどり着けました。今回、私達は徒歩で移動しましたが、乗り放題のバスチケットなどもあるそうです。

特急 小江戸号
駅からの案内標識
大正浪漫夢通り
蔵通りの風景
時の鐘周辺の食べ歩きエリア
観光案内所でもらえる地図

 まずは大正浪漫夢通りを歩きました。昔ながらの喫茶店から、オシャレなピザ屋さん、手作り雑貨のお店などが建ち並びます。昭和とはひと味違う雰囲気が漂っています。大正浪漫通りを抜けて、蔵通りエリアに出てきました。

 城下町らしい光景と、まさに時代劇のセットのような街並! 歴史好きな妹とキャーキャー言いながら、最初の観光スポット時の鐘を目指します。そびえ立つ時の鐘、今では携帯電話で時刻を見られるし、街のいたる所に時計がありますが。江戸時代の人々からすると時刻を知らせてくれるとっても大事な役割を担っていたんですね。

 明治時代の火事から、火に強い建築物を、ということで蔵作り建築の街並ができたようです。時の鐘エリアにはたくさんの食べ歩きスポットが! 観光案内所でもらった地図を片手に、ランチを食べるお店をどこにしようかと散策。

枝豆やゆず、黒ごまなどのお豆腐盛り
近江屋長兵衛商店 看板
美味しそうな案内
お豆腐盛りセット
おぼろ豆腐ご飯セット
かつお出汁のあんかけと
大豆の味が濃い豆乳

 時の鐘からすぐのお豆腐屋さんでランチをすることに。洋食と迷いつつ、そろそろ胃腸に無理がきかなくなってきたお年頃。妹とそれぞれ違うメニューをオーダー。セットは具だくさんの豚汁と厚揚げが付いてきます。寒空の下、歩きまわっていたので温かい豚汁が身に染みる~~~! おぼろ豆腐ご飯も、かつお出汁のあんかけがかかったスープご飯で暖まります。

 妹のお豆腐盛りも食べさせてもらったら、お豆腐の味が濃くてびっくり! 枝豆豆腐やゆず入り、黒ごまにおぼろと盛りだくさん。ご飯は、量少なめで女性に優しい。これから食べ歩く事を考えてもちょうどいい量でした。

 真ん中の妹へのお土産に、がんもどきやおぼろ豆腐を購入。自宅のお土産にもぴったりです。

川越の銀巴里
さつま芋餅団子
団子をほおばる私
食後のコーヒーを買ったベーグル屋さん
味のある看板達

 時の鐘のお向かい辺りに可愛らしい理容店が。その名も「銀巴里」。銀座にあったシャンソニエの名前と同じで思わずパシャリ。ランチ後にはデザートだよね! ということで食べ歩きエリアへ。川越はさつま芋が名物ということで、さつま芋スイーツがたくさん!

 そんななかで私達が選んだのは、さつま芋餅団子。網で焼く香ばしい香りに誘われ、バター醤油味をオーダー。これが塩気と甘みのバランスが最高によくて激ウマ!!!! 芋とお餅の配分も素晴らしく妹とテンション上がりまくり。

 甘い物のあとにはコーヒーだよね~ということで、ベーグル屋さんでコーヒーをテイクアウト。コーヒーを飲みながら、蔵通りの街並を楽しみます。お菓子屋横丁を目指す途中に、味のある看板を発見。ロートレックはフランスの画家の名前、いったいどんなお店なんでしょう?

お菓子屋横丁入り口
懐かしの駄菓子たち
案内図
賑わう横丁
お好み焼き屋さん
くるっと丸めて食べ歩き仕様に

 蔵通りを抜けてお菓子屋横丁に到着。可愛らしい看板に、子供の頃に戻ったような錯覚に陥ります。懐かしの駄菓子の数々、お面やおもちゃも。ちゃっかり妖怪ウォッチなど最新アニメのグッズもあります。横丁のなかには、ポン菓子やニッキ飴、お漬けもの屋さんまで! お芋チップスなど川越らしいお菓子も。

 たくさんの人で賑わっています。私が食べ歩きに選んだのはお好み焼き。小学生の頃、100円くらいで食べ歩きできる、おやつのお好み焼きを食べていたのを思い出してしまいました。

 くるっと丸めて、食べ歩きできるようになっているんです。中には卵、キャベツ、イカ、干しえびなどが入っています。焼きたてで美味しい。ここから、お好み焼きを食べながら、川越の観光名所本丸御殿を目指して歩きます。

本丸御殿
中ノ門堀跡
堀の様子
家老詰所入り口
美しい砂の庭
家老詰所から見た庭
会議の様子
明かりが美しい年寄り詰所
家老詰所の縁側
本丸御殿の廊下
物頭詰所
広間の杉戸絵
展示品
広間の様子

 本丸御殿までは少し歩くので、ちょうどいい腹ごなしに。道中、中ノ門堀跡に立ち寄りました。急勾配で敵の侵入を防いだそうです。確かに、これは登れなさそう……。中ノ門堀跡から歩くこと約10分、本丸御殿に到着しました。正面からのあまりのかっこよさに、寒いなか歩いて来たのも忘れて妹と盛り上がりました。

 あまりにもキャーキャー言ってたからか、職員さんが出て来てくれて写真撮影のベストスポットを教えてくれました。入館16時半まででギリギリの到着でしたが、薄暗いなかでの本丸御殿のかっこよさといったら!

 川越城の中核として機能していたこの本丸御殿。江戸時代には、家老が中心となって政治が行なわれていたようです。会議の様子が実寸大の人形で再現されていて、薄明かりのなかだと特にリアルです。お庭も美しく、縁側から見た景色にほっこり。夕方だと、薄明かりがさらに風情を醸し出してくれます。

 広間の見事な杉戸絵、展示物、天井にはなぜかバレーボールの跡が?? 維新後に、中学生の体育の授業にこの広間が使われていたとか。なんて贅沢な体育の授業なんでしょう! この本丸御殿もさまざまな歴史に翻弄されながら、今は川越の指定有形文化財としてその歴史を伝える貴重な遺構となっています。

夜の蔵通り
夜の1番街の様子
紅茶浪漫館シマ乃
ポットサービスの紅茶
紅茶をすする私
麺屋 ひな多
川越 中華そば
白にぼしそば

 本丸御殿を出ると、辺りはもう真っ暗! 歩いてまた蔵通りエリアに向かいます。裏通りの小学校や幼稚園など、住宅街としての川越の景色も見ることができました。この日は中々の寒さで、本丸御殿から歩いて冷えた体を暖めるべく紅茶屋さんへ。

 レトロな看板が可愛い紅茶屋「シマ乃」に入りました。妹はチョコレートのフレーバーティーを、私はミルクティーと相性のよいニルギリをオーダー。可愛らしい茶器に、乙女心がくすぐられます。これぞ女子旅!

 紅茶を堪能して、この日の夕飯はラーメン。女子旅はどこへ?

 行きの大正浪漫夢通りを入る前から気になっていた煮干しそば。店外まで香ってくる強烈な香りに、夕飯はここ! と決めていたのでした。食べたかった「エグにぼしらーめん」は完売ということで、私は川越中華そばを妹は白にぼしそばを頼みました。

 中華そばでも香ってくるにぼしのよい香り。チャーシューも鳥と豚2種類入りで美味しい! 老舗の乾物屋「轟屋」と醤油屋「松本醤油商店」とのコラボみたいです。白にぼしそばは、強烈なにぼしの香りとあっさりスープでいくらでも食べられてしまいそう。店主曰く、エグにぼしらーめんよりも白にぼしそばの方がにぼしの味を純粋に楽しめるとのこと。

 とにかく出汁が美味しすぎて、つけ麺のスープ割り用の出汁も飲みまくってしまいました。川越、ラーメンまで美味しいとは恐るべし。

 食べ歩きと歴史建造物の素晴らしさ。都心から1時間足らずで来られてしまう川越。住むのにもよさそうな街だなぁと思いました。レトロな街並に、オシャレなイタリアンやビストロなどもあり。もちろん本格的な和食やうなぎ屋さんもたくさんあります。

 歴史好きな妹と本丸御殿の素晴らしさを分かち合い、姉妹水入らずとってもよい旅になりました。たまには、家族と出かけるのもいいものですね。年末年始もこの調子で駆け抜けていきたいと思います。

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。ブログはhttp://ameblo.jp/singersax-kotone/