ボーカリスト琴音の音楽旅
ペルー人は虎のミルクがお好き!? レチェ・デ・ティグレのセビーチェを作りました
2021年8月28日 00:00
南米で最初に日本人が移住した国、ペルー。食文化も似ているところが多く、醤油を使う料理があったり、魚を生で食べる料理もあったりします。
毎日暑い日が続くので、何か冷たい料理でも……とレストランで食べたことのある、ペルー料理の「セビーチェ」のレシピをスペイン語で検索してみました。
セビーチェは簡単にいうと「ペルー風魚介類のマリネ」です。日本語で検索したレシピは、ライムやレモンなどと魚介類をシンプルにマリネしたものが多かったのに対し、スペイン語で検索すると「Leche de tigre(レチェ・デ・ティグレ)」という言葉がレシピに書いてあります。
これは直訳すると「虎のミルク」。えーっ、ペルーでは虎のミルクなんて売ってるの? と思いきや、YouTubeでペルー人シェフの動画を見て、この「虎のミルク(レチェ・デ・ティグレ)」とは魚の出汁とニンニク、しょうがなどの野菜で作ったソースということが分かりました。
ペルーでは滋養強壮によいとされているそうです。確かに虎のミルク、というネーミングからも元気になれそうな気がします。
ペルー人は虎のミルクがお好き
本場ペルーでもレモンやライムなどで味付けたシンプルなセビーチェもありますが、最近はこのレチェ・デ・ティグレのソースを使ったセビーチェが人気だそうです。
ペルー人を母に持つアルゼンチン人の友人にレチェ・デ・ティグレを作ってみようと思う、と話したところ「めちゃくちゃ美味しいよ! それは最高のアイディアだわ!! それでセビーチェを作ると最高よ!」とテンション高めに熱く語られました。
そのときはそんなに?と思いましたが、確かに作ってみたら私の今まで食べていたセビーチェは何だったんだ……というくらい美味しかったです。
というわけで、今回はレチェ・デ・ティグレを使ったセビーチェのレシピをご紹介します。
作り方
1. まずは玉ねぎを半分に切り、半分は薄切りにして水にさらして辛味を取ります。もう半分は四角く1.5cmほどに切って、半分はお鍋に、半分はミキサーに入れます。
2. セロリは縦切りに、コリアンダーは葉と茎の部分に切り分け、葉の部分はみじん切りに、ニンニクは皮をむき半分に、しょうがは薄切りにします。レモン、ライムもあとで絞りやすい形に切っておきます。
コリアンダーの茎の部分を半分ずつ分けて鍋とミキサーそれぞれに入れ、セロリ、ニンニク、しょうがも半分ずつ鍋とミキサーに入れておきます。コリアンダーの葉の部分はあとにセビーチェの具として使うので分けておきます。
3. 白身魚のお刺身を1.5cm角のサイコロ状に切ります。
4. 切った白身魚を数切れ、水125mlをセロリ、コリアンダー、玉ねぎ、ニンニク、しょうがが入った鍋に入れて強火に掛けます。沸騰したら弱火にして5分間おいて、出汁をとります。
5. これをザルでこして、とれた出汁を粗熱を取るために冷凍庫で冷やします。
粗熱を取る間に、レモン1個とライム半分をミキサーに絞り、カットした白身魚数切れをミキサーに入れます。このときに、水にさらした玉ねぎの水も切っておきましょう。
6. 魚の出汁の粗熱が取れたら塩少々とともにミキサーに入れ、粉砕します。液体状になったらザルでこします(こし器がないので代用)。これがレチェ・デ・ティグレです。
7. サイコロ状に切った白身魚をボウルに入れ、塩と唐辛子を振り、レモン1個とライム半分を絞ります。
水を切った玉ねぎと、コリアンダーのみじん切り、レチェ・デ・ティグレを入れてよく混ぜ合わせます。
8. お皿に盛り付けてできあがりです。
さっぱりなのに濃厚クリーミーなセビーチェになりました
今までもペルー料理店でセビーチェを食べたことがありましたが、このレチェ・デ・ティグレを使ったセビーチェはさっぱりなのに濃厚クリーミー。
レシピを調べていたときに、レチェ・デ・ティグレに生クリームや牛乳を入れるのもよい、とありました。が、それを見たときはコリアンダーやニンニク、レモンなどの柑橘系に生クリーム?とピンと来ませんでした。
しかし、食べてみると入れてもよかったかも。しっかりと濃厚な味なのに、材料に油は一切使っていないんですよ。
これは確かに友人が熱弁するとおり美味しい! シンプルなセビーチェよりもひと手間掛かりますが、作ってみる価値はあると思います。
今回は白身魚で鯛を使いましたが、ほかにタコや海老、イカなども合うと思います。暑い日が続きますが、ヘルシーなのにスタミナ抜群な冷んやりセビーチェで夏を乗り切りましょう。
ほかにも美味しそうなペルー料理のレシピをたくさん見つけたので、私の夏は自宅でペルー料理研究になりそうです。