ボーカリスト琴音の音楽旅

3度目のアルゼンチン・ブエノスアイレス! 語学学校に入学しました

3度目のアルゼンチン・ブエノスアイレスは語学学校に入学です

 前回のロンドン旅の様子を書いていた3月初旬はまだ南米アルゼンチンにいて、現地ではコロナウイルスの影響はほとんどでていませんでした。中旬になり国境閉鎖や、海外からの入国者に対する14日間の検疫などが決まり、3月20日からは外出禁止令がでています。今回は、それまでの期間にブエノスアイレスで行ったいろいろなところや、語学学校入学までの道のりを綴っていきたいと思います。

 ロンドン・ガトウィック空港から、今回はノルウェー・エアシャトルというLCCでアルゼンチン・ブエノスアイレスに向かいました。海外で初めてのLCC利用で、いろいろ調べてはいたものの少し不安。ただ、お値段がやはり通常の航空会社よりかなりリーズナブルでした。私は手荷物預けのオプションを付けて、ブエノスアイレスまで直行便で約4万7千円ほどでした。空港でチェックイン、手荷物荷物預けの条件もほぼ通常の航空会社と変わらずでした。ロンドンからブエノスアイレスまで約13時間のフライトです。

 いざ乗り込んでみると、気になっていた機内エンタテイメントも充実。持ち込み荷物置き場もたっぷりあり、機内食も3回出ました。ほか、サンドイッチなどの軽食の販売もあり。ブランケットやイヤホンは有料でした。が、イヤホンジャックは主立った形状に対応しているので、私物で問題ありませんでした。季節が冬だったので、コートとマフラーをかければブランケットも特に必要なかったので購入せず。CA(客室乗務員)さんも親切で快適な空の旅でした。

ロンドン・ガトウィック空港のターミナル案内
USBポートから充電可能
イヤホンジャックはこの丸い形です
機内持ち込み荷物用の棚も一般の航空会社と大差ありません
映画など機内エンタテイメントも充実
イヤホン、ブランケットは有料
私はWi-Fiつながりませんでした
機内食。男性だと少し少ないかも?

 まだアルゼンチンペソを持っていなかったので、ブエノスアイレスのエセイサ国際空港からは、空港のWi-Fiを利用してUberを呼び、クレジットカード決済でブエノスアイレス中心部に向かいました。エセイサ空港でのUber乗車位置は、到着ゲートを出て真っ直ぐ出口に向かい、横断歩道を渡った辺りでピックアップしてくれます。

 ブエノスアイレスに到着し、今回の最初の宿はレコレータ地区の「Santino Hi Recoleta」というホステルです。レコレータ地区は高級住宅街で比較的治安もわるくないのと、通う予定の語学学校レングアスビバスから徒歩10分ほどなのでこのホステルにしました。

 ホステルに11時くらいに到着しましたが、チェックインは14時からなので、荷物だけ預かってもらい、まずはカフェへ。まだSIMカードを購入していないので、カフェのWi-Fi経由で自分のスマートフォンで少し調べ物をして、交通系ICカードもまだないので、両替をしにフロリダ通りに向かいました。

 カフェでフロリダ通りへのおおよその道を覚えて、Googleマップはオフラインでも使えるので、たまに地図を見ながら徒歩20分ほどで到着。ブエノスアイレスではスマホの盗難が非常に多いです。私はスマホを見るときは必ず立ち止まって、周りに人がいないか確認してから使うようにしています。

ロンドンのPrimarkで格安で買ったスーツケースは使い勝手に問題なし
レコレータ地区のブエノスアイレスらしいカフェ
午前中のフロリダ通り
フロリダ通りのデパート、ガレリアスパシフィコで涼を取る
夏のブエノスアイレスはエアコンの水がバルコニーから落ちてきます

 日本で両替していたドルとポンドの残りをアルゼンチンペソに両替して、この日は食べ物を少し買い宿に戻りました。この日は日曜で、ブエノスアイレスのお店は日曜は大体のお店が閉まっています。

最初に宿泊したホステル「Santino Hi Recoleta」。大きな中庭がとっても素敵
普通のスーパーで日本米も売っています
中華街のスーパーでは割高ですが日本製品も

 平日になって、まずは交通系ICカード「SUBE(スベ)」を買いに。短期の旅行であれば、Uberやタクシーも安いので電車やバスは乗らなくていいかもしれませんが、今回は長めの滞在なので、ロテリアという宝くじなどを販売しているお店でSUBEカードを162円ほどで購入しました。

 そして、語学学校への入学手続きに必要なパスポートのコピーを「fotocopia(フォトコピア)」で。ブエノスアイレスでfotocopiaというお店では、コピーやPDFの印刷をしてくれます。

コンビニ的なお店、キヨスクでもSUBEカードを買えなくもないのですが、たいていのお店で在庫がありません
宝くじ売り場。どの店舗も同じ外観です
SUBEカード。駅やキヨスクでチャージして使います。
印刷屋さんフォトコピア

 私が入学する目的で来た語学学校「レングアスビバス」は、正式名称を「ブエノスアイレス州立外語大学」と呼びます。なんと学費は無料! 私はここの外国人向けスペイン語講座に入学するためにブエノスアイレスにやって来ました。

 3月に新規募集があり、私は2か月ごとの集中講座希望です。3月以外でも5月、8月、10月と募集はあるそうですが、あくまで「欠員があれば」だそうで、入学の可能性が高いのは3月です。

 整理番号をもらい、クラス分けテスト。先着順で自分のレベルのクラスに空きがあれば入れると聞いていたので朝6時に宿を出発。整理券配布は11時からなので、張り切って早く到着したら受付のおじちゃんに早過ぎるから近くでコーヒーでも飲んでおいで、と追い返されました。早朝でカフェもやってなかったので、レングアスビバス近くのガソリンスタンド併設のイートインありのコンビニ(?)的なところを教えてもらいました。トイレもあり、サンドイッチなど品揃えも豊富でした。

レングアスビバス入り口
サンドイッチやお菓子など豊富な品揃え

 7時になって、受付のおじちゃんに待機場所を教えてもらい、8時くらいにもう1人ブラジル人の男の子が来ました。そこから、11時まで20人ほど並んでいたでしょうか。周りの人たちとお喋りして、必要書類の確認など皆んなで助け合って、とても楽しい時間でした。11時になり整理券が配布され、念願の1番をゲット!

 14時からクラス分けテストだったので、いったん宿に戻り昼食をとってふたたびレングアスビバスへ。クラス分けテストと聞いていてどんな問題がでるのかと思いましたが、ほとんどが記述問題でした。質問は「あなたの仕事のルーティンは?」などです。私は、今まで習った文法のすべてを駆使して文章を書きました。

 終わった人から、先生との口頭試験です。こちらも「どこから来たの? 滞在してどのくらいですか?」などの質疑応答。とにかく知っている文法はすべて駆使するのが、上のクラスに入る近道だと思います。とはいえ、あくまでレベル分けテストなので全然できなくても大丈夫です。私は半分くらい白紙でした。

 私は日本で1年間スペイン語の勉強をしていて、今回は中級前というクラスに入学することになりました。現地校ですし、基礎クラスからスタートかと思っていたのでとてもうれしかったです。私はスペイン語の現在形、点過去、線過去、現在進行形、再帰動詞の使い方までを勉強して中級前になりました。

この扉の前が列の始まりです
こんな感じで一緒に並んでいました
整理券はこんな感じです

 今回、SIMカードはClaro(クラロ)という会社のものを購入しました。店頭でアクティベート(携帯が使える設定)までやってくれるので、とても簡単に携帯をつなげることができました。プリペイドで日数やギガ数をチャージしながら使う方式です。その後は、インターネットでカード決済OK。

 ライフラインも整い、学校入学も果たしてプエルトマデロというブエノスアイレスの「みなとみらい」「お台場」的なエリアをお散歩しました。アルゼンチンの3月はまだまだ暑いので、アイスクリーム屋さんでひと休みしました。ブエノスアイレス、とにかくアイスクリーム屋さんがたくさんあります。

携帯会社Claro、整理券を取り順番を待ちます
川沿いの街、プエルトマデロの景色
犬を飼っている人が多いブエノスアイレスらしいアイス

 夜のお出かけは、友人のタンゴギタリストがミロンガというタンゴダンスパーティーで演奏するとのことで、バラカス地区の「Las laureles」に行きました。バラカス地区はあまり治安が良くないので、もし行くときはタクシーかUberでの移動が絶対です。久しぶりに会う友人と楽しい時間を過ごしました。

「Las laureles」の店内。地元民の集うタンゲリーア(タンゴを楽しむお店)
友人のタンゴギタリスト
ブエノスアイレスのビールといえば「Quilmes(キルメス)」。軽くて飲み口で大瓶でも余裕でした

 宿では中庭がネットがよくつながったので、中庭にいることが多かったです。このホステルには住んでいる人もいて、たまにレーズンの差し入れをいただくことも。そして、宿のスタッフさんに「歌の練習ができるスタジオなどはこの近くにありますか?」と聞いたら屋上で練習させてもらえることに。

 共有キッチンもあるので、基本的には自炊です。滞在が長いので、今回はキッチンがあるところが滞在の条件です。アルゼンチンは野菜も肉も美味しいので、自炊もかなり楽しめます。

歌の練習をさせてもらっていた屋上
住人同士の交流も。みんな親切で、差し入れをいただくことも
自炊料理たち。食材の物価は日本より少し安いくらい

 ある日、屋上で歌の練習をしていたら宿のスタッフさんたちがアンドレア・ボチェッリ&サラ・ブライトマンの「Time To Say Goodbye」を歌ってとリクエストにきました。驚きましたが、もちろんリクエストにお応えして大熱唱。とても喜んでくれて、記念に写真も撮りました。

 この宿には2週間ほど滞在しましたが、みんな親切でとても温かな時間を過ごせました。建物もクラシカルで、古きよきアンドレア・ボチェッリの風情が残っています。

 次回は、外出禁止令前に出かけたコンサートの様子などを綴っていこうと思います。世界中の人々が未曾有の危機に襲われていますが、私もなるべくポジティブに元気に過ごすよう心掛けています。少しでも世の中の状況がよくなるように、アルゼンチンから祈るばかりです。

歌い終わったあとに宿のスタッフさんたちと。とても喜んでくれて、こちらがうれしくなってしまいました

琴音

シャンソン、JAZZなどをメインに歌うボーカリスト。たまにアルトサックスも吹きます。1986年10月10日生まれ。趣味・特技は、ライブなどで訪れた日本各地の美味しい食べ物を探すこと。思い立ってふらっと一人旅をすることもしばしば。ブログはhttp://ameblo.jp/singersax-kotone/