ボーカリスト琴音の音楽旅
充実のナイトライフ、アルゼンチン・ブエノスアイレスで1か月半女子旅滞在記
2019年3月30日 00:00
2年前の訪問から2度目のアルゼンチン・ブエノスアイレスです。2年前はDivina Vareriaさんのライブで歌わせていただき、彼女と出会いました。昨年夏にVareria出演の「Divine Divas」という映画のプロモーションで来日、私たちは遠い日本で再会することができたのです。
このことから、また南米に行きたい気持ちが強まっていた私。前回出会った人たちとの再会の旅を経て、念願の初ブエノスアイレスの地で1か月半の単身生活スタート!
今回の滞在場所は、ストリートアートにあふれて素敵な街並みのパレルモソーホー。前回訪れて、とても気に入った場所です。Airbnbで予約をして、アパートの1室を丸々お借りしました。まずは、ブエノスアイレスの素晴らしいナイトライフについて綴っていきたいと思います。南米の夕食時間は21~22時とかなり遅め。というわけでタンゴショーやミュージカルもスタート時間が遅めです。
今回タンゴショーは「Tango Porteño (タンゴ・ポルテーニョ)」「Piazzolla Tango(ピアソラ・タンゴ)」「Esquina Homero Manzi(エスキーナ・オメロ・マンシ)」「Café De Los Angelitos」ほかタンゴショークラブではありませんがデパートのGalerías pacífico内の「Centro Cultural Borges」のショーも見ました。大体のお店で、ディナーなしの「Solo show(ショーのみ)」で鑑賞しました。費用がグッと安くなります。
タンゴショーはもちろん、音楽が盛んなブエノスアイレスはライブハウスも素晴らしいです。今回はタンゴ系ライブハウス「Torquat Tasso」で作曲家アストル・ピアソラの元奥さんでもある歌手のアメリタ・バルタールのライブも聞くことができました。死ぬまでに1度は聞きたい歌手だったので、本当にうれしかったです。ほか、ジャズ系では「Notorious」というお店によく行きました。
ほか、タンゴはミロンガと呼ばれるダンスパーティーがあります。そこに生演奏が入っているのを探して、オルケスタを聞きに行ったりもしました。「Hoy Milonga」というアプリでその日にあるミロンガを検索できます。
ブエノスアイレスの人たちは音楽とお酒が大好き! 週末ともなると夜のクラブも大盛り上がり! 私の滞在していたパレルモソーホーなら「Podesta」、ゲイクラブの「Work bar」ほか飲食店にDJが入っていたりします。
大型のクラブだと、パレルモホリウッドと呼ばれるエリアに行くとブエノスアイレスの有名クラブ「Niceto club」をはじめ、同じ通りにロック系の「The Roxy」、ジャズバー「The Brothers Club」、信号を渡ってお向かいにはフォルクローレの「Los Cardones」など、生演奏を聞けるお店があります。
違う通りになりますが「Makena cantina club」もステージの作りが変わっていて面白いです。この辺りは週末は若者でごった返して、六本木や渋谷のような、お祭りのような雰囲気です。
今回は「The Roxy」ですごくカッコいいロックバンドに出会えたり、「The Brothers club」でアカペラで日本語で愛の讃歌を歌ったりしました。「Los Cardones」では大迫力のフォルクローレバンドの演奏で、その場にいた人たち皆で大盛り上がり。タクシーも流れているので、夜遅くなってもすぐ帰れました。
滞在中に、ブエノスアイレス市のInstagramで「UNICOS Festival」というブエノスアイレス市主催の野外音楽イベントも見つけて聞きに行きました。入場無料で、国内外のトップアーティストを呼んでいて、夏の(南半球なので)野外フェスは最高でした!
ウルグアイでもそうでしたが、ブエノスアイレスでもお寿司は大人気! 「Nicky NY Sushi」では個性的なお寿司をいただくことができます。しかし、私がこのお店を訪れた本当の目的は、このお店の禁酒法時代の隠しバー「The Harrison Speak Easy」に行くため!
会員制だそうですがお寿司を食べて「ワインセラーに行きたい」と伝えると、店員さんが隠し扉に案内してくれます。当然、看板も出ていません。中は撮影禁止でしたが、カクテルをお任せで頼むと南米ならではのマテ茶とフェルネ(薬草酒)のカクテルを作ってくれました。超かっこいいバーでした!
ブエノスアイレスはイタリア系移民が多く、ジェラート屋さんが街の至るところにあります! どのお店も手作りで、本当に美味しい! かなりいろいろなお店に行きましたが、なかでも「Lucciano's Heladeria」がとても美味しかったです。
そして、宿に近い「Don Julio」という有名パリージャ(グリルした肉を食べされてくれるレストラン)は流石の美味しさでした! しかし、毎日外食で贅沢もしていられないので普段は自炊です。ブエノスアイレスでは八百屋さん、お肉屋さん、スーパーなどで食材を買えます。すべて量り売りなので1人暮らしにはありがたかったです。ブエノスアイレスにも中華街があるので、日本食材を買うのにも苦労しませんでした。ほかにも、このパレルモソーホー地区はオシャレなカフェがたくさんありました。日本でいうと、代官山のような感じでしょうか。
そして、このパレルモソーホー地区はお買い物エリアとしても最高! ブエノスアイレス独特のオシャレなお店が軒を連ねています。週末は、フェリアと呼ばれるマーケットも。アーティストが自分の作品を売っていて、見ているだけでも楽しい! サンテルモ地区の日曜のフェリアは超巨大で、バンド演奏があってお祭りのようですよ。
ブエノスアイレスといえば建物自体が美しいデパート「Galerías Pacífico」、劇場を改装した本屋「El Ateneo」などもお買い物スポットとしておススメです! 本屋さんではCDも売っています。
私の毎日の日課でもある「CrossFit」は、今回はAlways Gymの中にある「ZZ CrossFit」に通っていました。みんな親切に対応してくれて、一緒にトレーニングできて楽しかったです。ブエノスアイレスでもCrossFitは人気のようです。昼間はトレーニングあとは公園や、ブエノスアイレスの横浜(?)お台場(?)的なプエルトマデロ地区でのんびりしていました。
ブエノスアイレスには、公園がたくさんあって日向ぼっこやピクニックしている人がたくさんいます。
今回は1か月半の滞在ということで、現地携帯会社のSIMカードを購入してプリペイドで使おうとしたのですが。なんと、買った当日に会社自体のシステム不良で使えず。サービスセンターと慣れないスペイン語でやり取りしていましたが「うわぁぁぁん!! 分からないよぉぉぉ!!」とパニックに。
気分転換に散歩していたらスペイン語教室の文字が! いつも通っている道で、教室かな?とは思っていたけどこのときは藁にもすがりたい気持ち。ジロジロ見ていたら、窓が開いて「あなた、スペイン語に興味があるの?」。
これが、私のスペイン語の先生ナタリアとの出会いでした。慣れない外国暮らしでトラブルに疲れていたので、久し振りの英語に感激! 即レッスンを予約しました。
そしてレッスンを重ねてから、エビータ博物館やMALBA(ブエノスアイレス・ラテンアメリカアート美術館)に行ったら、少しだけスペイン語での説明が分かるように! その前に行ったタンゴ博物館「Botica Del Angel」では、警備員のおじさんとあいさつしかできなかったのに!
今回の旅は、語学習得より音楽やブエノスアイレスの文化を感じることが目的でした。けれど、英語があまり通じないこの街ではスペイン語は必須。そして、少しコミュニケーションが取れるようになってくるとすごく難しいものだと思っていたスペイン語がグッと身近に!(毎日スペイン語の環境にいたらそりゃそーだ)
ナタリアにレッスン後に「この間のレッスンの前に、実は私すごく嫌なことがあったの。でも、琴音のポジティブパワーにすごく元気をもらった!! ありがとう!」と言われました。
私も、慣れない異国で言葉が分からず落ち込んでいた時にナタリアに出会ってすごく救われました。後日、その気持ちをスペイン語で紙に書いて伝えました。
今回の旅でも音楽だけでなく、さまざまな人との出会いに感謝する旅になりました。毎日一緒にトレーニングしたCrossFitのメンバー、コーチ、スペイン語教室の方々、バーやクラブで一緒に盛り上がってくれた人たち。
治安はあまりよくなく、すごく気を付けて行動しなくてはいけないブエノスアイレスですが。それでも、私はこの街が好きだし、この街に生きる人々がたまらなく好きです。
改めて、ピアソラの音楽、オラシオ・フェレールの歌詞をスペイン語から理解したい、と強く思いました。幸いなことに、私の友達はスペイン語を話す人がたくさんいます。友人たちも、私がやっとスペイン語を学び始めて喜んでいるので、これからも頑張って勉強します! 「Muchísimas gracias todos!」またすぐ会えると信じて「Hasta luego!」。