ボーカリスト琴音の音楽旅
外出禁止令のアルゼンチンでおこもり生活。料理三昧でキムチまで作ってしまった
2020年6月27日 00:00
私は2月からアルゼンチン・ブエノスアイレスに留学していましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で3月15日から学級閉鎖。20日からは外出禁止令が出されました。
アルゼンチンの外出禁止令は、スーパーや薬局など生活必需品を販売するお店以外は営業停止、それらの買い物以外の外出は禁止という厳しいものでした。
運動のための外出や、散歩も禁止です。公園も閉鎖され、スーパーや薬局も面積に対して入れる人数が制限され、お店にはよく入店のための行列ができていました。私は週1回程度買い出しに行き、お肉や野菜などを冷凍しながら使っていました。
その後、私は5月22日に日本に帰国し(関連記事「コロナ禍にアルゼンチンから米国経由で日本へ帰国するまで。9時間+2時間+3時間+11時間の空の旅」)、入学した学校の授業をオンラインで受けています。現在も友人や先生に、まだ外出禁止令中のブエノスアイレスの様子を教えてもらっています。
夜間の運動が許可されるなど少しずつ緩和されていますが、今日に至るまで何度も外出禁止令が延長されました。さらに7月12日まで延長される見込みです。民間航空券の販売も禁止され、世界的にもアルゼンチンはかなり厳しい措置を取っていると思います。
今回は、2か月に渡った私のブエノスアイレスでの外出禁止令下での生活をご紹介します。
外食はデリバリーはありますが、レストランは営業していないので自然と自炊中心になります。このときは、アルマグロ地区のマンションで1人暮らしをしていました。キッチンも大きい冷蔵庫もあったので、自炊するにはよい環境でした。
日本でオートミールが流行っていると聞き、アルゼンチンでも流行りに乗ってみました。
スーパーに行くと、大量のハンバーガー用バンズとハンバーグパティが売っているのでハンバーガー作りにチャレンジ。
住んでいたマンションは、近所に食料品店が多く買い物にすごく便利でした。
近くにホームセンターのような大きなスーパー「Coto」があったので、そちらにも行ってみました。商品が豊富だからか、夢の国のアトラクション並みの行列に並んで入店。衣類や雑貨も売っているので、久しぶりにお買い物を楽しみました。
アルゼンチンの国民的お菓子「ドゥルセデレチェ(キャラメルジャム)」も発見。ちなみに今回、日本にいる友人に楽曲提供してもらい、このドゥルセデレチェをモチーフにスペイン語で歌詞を書いて、リモートで録音してみました。
海外では、どこの家にも洗濯機があるわけではありません。が、今回私は洗濯機ありのお部屋で屋上で洗濯物を干すことができました。私の部屋は窓がなかったので、買い物途中で美しい教会を眺めるのと、この屋上で日光浴をするのが癒しの時間でした。
そして、この外出禁止令生活で韓ドラにハマってしまった私。美味しそうな韓国料理が登場してきて、どうしても韓国料理が食べたくなってしまいました。
ブエノスアイレスはデリバリーが発達しています。中華やお寿司、アルゼンチン料理、アイスクリームなどたくさんのお店の味を自宅で楽しむことができます。
が、デリバリーで韓国料理はなく、私の家からブエノスアイレスのコリアンタウンは歩いて行くには遠い。ということで、思い切ってキムチとサムゲタンを作ってみることにしました。
キムチは、たまたま近所の八百屋さんに白菜があったので、お馴染みの白菜キムチにしました。白菜は、通常アジア系スーパーでないと売ってないことが多いんです。キムチのタレに使う塩辛は、アンチョビを水で洗って代用。すべて、ブエノスアイレスの普通のスーパーで売っている材料で作りました。
アルゼンチンはイタリア系移民が多く、食文化も大いにその影響を受けています。餃子のように中に具の入ったパスタ、ラビオリもでき合いのものがスーパーで売っています。茹でてソースと絡めるだけで、とっても美味しいラビオリが完成。
ブエノスアイレスでは、小麦製品の方がお米よりも安かったです。現地で作られた日本米も売っていますが、より安価なアルゼンチンのお米を買って食べていました。
アルゼンチンのお米はお米だけで炊くよりも、スープと一緒に炊いてリゾットにするととっても美味しかったです。
スーパーにプロテイン入り牛乳なんてものも売ってました。味は普通の牛乳です。
外出禁止令が出てしばらくして、外出時のマスク着用(鼻、口、アゴが隠れればOK)も義務付けられました。こちらも違反すると罰金です。というわけで、街中ではたくさんの手作りマスクが売っていました。
日本のようにマスクをする習慣がないので、医療用マスクは薬局であまり売ってません。なので、手作りマスクかバンダナで覆う人が多かったです。
今回はアルゼンチンの大手通販「MercadoLibre」を使ってみました。ほかにも、ブエノスアイレスでは薬局やスーパーの商品もデリバリーしてくれます。スペイン語が少しできるようになって、外出禁止令でお店がやっていなくてもデリバリーや通販で快適に過ごすことができました。ほとんどの通販、デリバリーアプリはスペイン語のみの対応です。
Uber Eatsはスマホの言語設定を日本語にすれば日本語で操作できますが、メニュー自体はスペイン語表記が多かったです。ブエノスアイレスでは「PedidosYa」や「Rappi」というデリバリーアプリが発達していて、それらに比べるとUber Eatsはお店も少なく食事のみのデリバリーです。
渡航前はアルゼンチンのスキンケア事情が謎でしたが、クレンジング、洗顔、化粧品と困ることはありませんでした。シャネルやランコムなどの化粧品を扱うデパートも休業していましたが、ある程度は通販で買えます。薬局にも、拭き取りクレンジング、クリームクレンジング、保湿クリーム、日本でも売っているラロッシュポゼなどが売っていました。
当初は10月までブエノスアイレスに滞在する予定でした。結局は合計3か月ほどの滞在で、約2か月間は外出禁止令下で過ごすことになりました。
ほとんどを自宅で過ごし、お料理ばかりしていましたが。アルゼンチンの美味しい食材で、工夫しながら料理をするのは楽しい時間でした。
日本にいる家族や友達と電話したり、寂しさもあまり感じなかったのはよかったです。デリバリーや通販での買い物、アルゼンチンのスキンケア事情も今回の滞在で知ることができました。これで次回は生活面で困ることはないと思います。そう考えると、家事に集中できた外出禁止のおかげかなと。
まだまだ南米でも猛威を振るうコロナウイルス。一刻も早く、人々が安心して過ごせるようになってほしいです。またブエノスアイレスに行ける日を夢見て、スペイン語の勉強を頑張ろうと思います。