週末駅弁

上野駅「焼き鯖すし」

「焼き鯖すし」

 福井県の名物、焼き鯖寿司は地元福井のさまざまなお店が製造販売を手がけていて、福井駅の駅弁としても多くの人に知られています。

 今回上野駅で購入した「焼き鯖すし」もその1つで、福井県小浜市にある若廣が手がけているお弁当です。中身は福井駅でも販売されているものと同じですが、上野駅での販売のために包み紙にパンダが描かれた上野バージョンとなっています。

 今や駅弁はその土地の駅以外にも大都市のターミナル駅やデパートでの催事などさまざまな場所で購入できる機会も多く、この「焼き鯖すし」も例外ではないのですが、販売駅に合わせた包み紙まで用意しているものはめずらしいかもしれません。描かれているのは1頭の親パンダと2頭の赤ちゃんパンダ。シンシン、シャオシャオ、レイレイでしょうか。

笹の葉とパンダが描かれた上野駅バージョンの包み紙

 3頭のパンダが描かれた包み紙を外しフタをあけると、主役の焼き鯖寿司がドーンと1本入っています。ラップで包まれているので、気をつけて外さないと鯖の脂で手がベタベタするので注意が必要です。ただし、ラップさえ外してしまえばパッと見分かりにくいのですが8貫にちゃんと切れていますので、思いのほか食べやすいお弁当です。

1本丸ごと焼き鯖寿司が入っていて、おかずや付け合わせはありません
よく見るとちゃんと切れていて8貫あります

 主役の鯖はかなり肉厚。食べ応えがあります。福井県産コシヒカリを使った酢飯と鯖の間にはさっぱりとしたガリ(生姜甘酢漬)と大葉が挟んであり、鯖の表面の脂とのバランスもよくとても美味しくいただけます。

 肉厚な鯖と酢飯の組み合わせはかなりボリュームがあり鯖好きにはたまらない半面、おかずや付け合わせなどがないので1本丸ごと食べるとちょっと単調に感じる人もいるかもしれません。2人以上での移動であればシェアしてつまむのもヨシ、少食な人のひとり旅ならお弁当としては日持ちするほうなので2回に分けて食べてもよさそうです。

鯖は肉厚で、酢飯との間にはさっぱりとしたガリと大葉が挟んであります
表面の脂、肉厚な断面を見るだけでもその美味しさが想像できます

 純然たる昔ながらの駅弁とはちょっと立ち位置が違うようにも感じる「焼き鯖すし」ですが、エキナカで購入でき長距離列車での移動のお供にもお勧めできる逸品です。

「焼き鯖すし」

価格: 1188円
販売駅: 上野駅
購入場所: JR上野駅 改札内 エキュート上野 若廣
購入日: 2022年2月12日