旅レポ

スクートの羽田発フライトでシンガポールに行ってきた。謎の機内食「おでんとご飯」ってなんだ?

スクートの羽田~シンガポール線(TR883便)が3月2日に就航

 シンガポールを拠点とするLCCのスクートは、羽田~シンガポール線を3月1日に就航した。現在、日本への路線は5都市・週45便体制となっていて、これは同社が1か国に対して供給する規模としては世界で3番目に大きなものであるとのこと。

 その羽田~シンガポール線を使ったメディア向けツアーがスクートとシンガポール政府観光局によって開催されたので、筆者も参加してきた。フライトから現在のシンガポールの様子まで数回に分けて紹介しよう。

羽田発のTR883便でシンガポールへ

 2012年6月にサービスを開始したスクートは、シンガポール航空グループのLCCとして、高い安全基準と信頼性を掲げ、リーズナブルな運賃で人気のエアライン。機材はワイドボディのボーイング 787-8/9型機、ナローボディのエアバス A320型機、エンブラエル E190-E2型機を計50機以上保有し、アジア・中東・ヨーロッパの18か国と地域、80以上の都市を結んでいる。

 以前から成田発、関空発、那覇発(2025年12月就航)のシンガポール行きがあったが、ついに羽田からのフライトも追加された。デイリーで折り返し運航するのがTR882/883便で、羽田発のTR883便は2時15分発の深夜便だ。シンガポールのチャンギ国際空港に到着するのは朝の8時30分で、到着日から観光を楽しみたい人にとってはとても頼もしいスケジュールになっている。

スクートの羽田~シンガポール線(2026年3月2日~)

TR883便: 羽田(02時15分)発~シンガポール(08時30分)着、毎日運航
TR882便: シンガポール(17時30分)発~羽田(翌01時00分)着、毎日運航
※シンガポール発は3月1日が初便

深夜便の最終一つ前に出発するのがTR883便。LCCは深夜と早朝出発便が多いのが分かる

 その代わり注意したい点としては、シンガポール発のTR882便は深夜1時到着なので、終電に間に合わない。ホテル宿泊なりタクシー移動なり、羽田到着後については何かしらの対応を考えておきたい。もしくは、今回の旅がそうであったように、シンガポール~成田線(TR808便)の利用を検討してもらいたい。これなら、朝7時10分に成田空港に到着する。

スクートの羽田発は第3ターミナル

 TR883便のチェックインカウンターは第3ターミナルのDカウンターに用意されていた。スクートの料金体系はエコノミークラスの「ベーシック」「バリュー」「フレックス」と、ビジネスクラスに相当する「スクートPlus」の4つに分かれており、どれもが燃油サーチャージは不要だ。

 特徴としては、エコノミークラスでもLCCのなかでは破格の機内持込手荷物が10kgまでとなっており、LCCによくある「荷物を7kgまでにどうにかして抑える」といった旅行前の苦労が軽減されるのはありがたい。なお、月に1回のセール、または年に数回の大きなセールを実施するので、シンガポール旅行を予定されている方はぜひともチェックしてもらいたい。

チェックインカウンターは「D」
スクートの料金タイプ
羽田発の初便だったこともあり、スクート日本支社長の安武秀敏氏(中央)も駆けつけて記念品を配布していた

機材はボーイング 787型機を使用

 TR883便はワイドボディのボーイング 787型機で運航するので、エコノミークラスでも比較的ゆったりとした席を用意している。装備はシンプルで個人用モニターはなく、肘掛けのボタンも照明と客室乗務員を呼ぶ機能だけと潔い。

 一つ気を付けておきたいのは、現在はモバイルバッテリーを使った充電が禁止(シンガポール航空ともに2025年4月1日に規則を変更)されているので、スマートフォンやタブレットは搭乗前にフル充電しておきたい。もしくは、有料だが電源コンセントの使用を考えたい。とはいえ、離陸後はすぐに照明が暗くなり深夜帯でもあることから、ほとんどの人がすやすやと眠ってしまうことだろう。筆者もいつのまにか記憶が途切れていた。

身長170cmの筆者だと足元もそれなりに余裕がある
シートに個人用モニターはない
肘掛けの機能もシンプル
写真は着陸前のものだが、この日はほぼ満席

機内食は「おでんとご飯」を注文

 そんな眠りを覚ますかのように着陸の2時間ほど前に照明が明るくなり、眠りのなかから強制的にイジェクトされた。どうやら、機内食「ScootCafe」のサーブと機内販売の時間のようだ。ScootCafeでは、ドリンクやお酒、ホットミールなどを有料で提供している。

 筆者が登場前に注文していたのは「おでんとご飯」という、シンガポールらしからぬ和食メニュー。ご当地メニューのラクサでもなく、当たり外れの少ないパスタでもなく、周囲に飯テロと思われるカレーでもないのは、編集部の指令、もといメニューの表紙に「おでんとご飯」が掲載されていたから、何かしらスクートの力作であるのではないかと思ったからだ。なにしろ、親会社は飯ウマと評判のシンガポール航空ですしね。

「ScootCafe」のメニューの一部。表紙にドーンと掲載されているのは「おでんとご飯」
単品で12シンガポールドル、ビスケット&ドリンク付きのセットで15シンガポールドル

 期待半分とおもしろさ半分の気持ちで待っていたところにサーブされたのは、5分の3くらいのご飯、5分の2がおでんにゾーン分けされたアツアツのパック。容赦ない温度に温められたパックをおでん汁をこぼさないように開けるのはちょっと苦労した。

 具材は、ミニちくわ、なると、うずらの卵、ダイス状の大根というラインアップで、お味は薄味仕立てのあっさりしたテイスト。もう少し濃いめでもよいかな?と思ったが、ダシもほどほどに効いているのでご飯との相性もよし。ごちそうさまでした。

アツアツの「おでんとご飯」

 サーブする時間については決まっているものではなく、そのときの空の状況によって判断しているとのこと。昨今は乱気流によるアクシデントが多く報道されているように、航空会社でも提供のタイミングはよりシビアな基準で決定していると教えてもらった。

シンガポール・チャンギ国際空港に着陸

 明るくなった外を眺めていたら、着陸態勢に入ることを伝えるアナウンスが。高度を下げ、海面が見えるころになると海を埋め尽くす船の数々。アジアでもトップ3に入る貿易港としても知られるシンガポールならではの風景を見ることができた。

シンガポール海峡を埋め尽くすタンカーやコンテナ船の数々
シンガポール航空の本拠地らしく、数多くの機体が駐機していた

 定刻よりも20分ほど早い到着で、チャンギ国際空港に降り立った。筆者が以前に訪れたのは空港内の名物施設「ジュエル」がまだないころで、それもトランジットで利用したのみ。シンガポール国内は初めてなのでとても楽しみだ。次回からは現在のシンガポールや定番から注目の観光スポットを紹介していく。

羽田から5300km。赤道直下で常夏のシンガポールに到着!
野村シンヤ

IT系出版社で雑誌や書籍編集に携わった後、現在はフリーのライター・エディターとして活動中。PCやスマートフォン、デジタルカメラを中心に雑誌やWeb媒体での執筆や編集を行なっている。気ままにバイク旅をしたいなと思う今日この頃。